コールドドリンクを買ってくれ

公開日 : 2015年02月28日
最終更新 :

Photo by lookitsmuhammad

Buy me cold drink.

南アで日常生活を送っていると、突然こんなお願いをされることが珍しくありません。

ある時は、港で車の出し入れを管理している守衛から。

ある時は、冷蔵庫を運んできた宅配便会社の配送スタッフから。

ある時は、路上で正面から歩いてきた人から。

最後の例は、完全に虚を突かれました。ある日、住宅街を歩いていた時のこと。正面から歩いてきた人に「仕事を探している」と話しかけられました。これだけでもビックリなのですが、あいにく力になれないのでその旨を伝えると、「じゃあ、コールドドリンクを買ってくれ」と言われ、「じゃあ」ってどういうことだ......?としばらく思い悩んだものです。

ところで「コールドドリンク」とは具体的に何を指すのでしょうか。元々の意味は清涼飲料水ですので、ジュースなども含まれるはずですが、南アでコールドドリンクといえば、コーラやスプライトなどの炭酸飲料のこと。つまり、「炭酸飲料を買ってくれ」と要求されている訳です。

南ア人は炭酸飲料が大好きです。ある調査によると、南ア人の1人あたり年間炭酸飲料摂取量は約70リットルなんだそう。毎月5.8リットル近くを摂取しているということですね。ちなみに同調査では、米国人は160リットル以上、日本人は約35リットルとそれぞれの摂取量を算出しています。

日本人の約2倍という数字から「大好き」と呼べるのかと疑問に感じる人もいるかもしれません。でも、こう考えてみるとどうでしょう。

まず、南アではの炭酸飲料の値段はモノにもよりますが、日本と比べて少し安い程度です。激安という訳ではありません。それなのに炭酸飲料を日本人の2倍消費しているということは、それだけ炭酸飲料にお金を使っている=好きと考えることができると思います。また、南アは所得格差が激しい国ですので、炭酸飲料を自由に購入できる層は毎月5.8リットルという平均以上の量を消費しているはずです。

このような炭酸飲料好きに応えようと、スーパーマーケットの棚にはグローバル商品(コカ・コーラやファンタなど)、グローバルブランドが手がけるアフリカローカル商品(ジンジャービアやアイアンブルーなど)、低所得者層をターゲットにした国産品まで、さまざまな炭酸飲料が並んでいて、目玉商品として値引きがされることも多いです。

1980年代と比較して3倍へと急上昇した肥満の問題に対処するためには、炭酸飲料への課税を強化すべきとウイットウォーターズランド大学の研究チームらによる提言を知ってか知らずか、高い需要に支えられて新商品の投入は勢いを増すばかり。

南ア人と炭酸飲料のあまーい関係はまだしばらく続きそうです。

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