キソウテンガイ? 1000年以上生きる植物を探しに内陸へ/ナミビア・スワコプムント情報
ある植物を見るために、スワコプムントを離れて内陸に車を走らせました。
昔話で恐縮なのですが、僕は「地球大紀行」やくもん出版から発行されていた「コペル21」が大好きな子どもで、世界中の謎や自然、遺跡などに強い興味を持っていました。旅先でふと当時の「見てみたいものリスト」がよみがえってくることがあって、例えばニュージーランド渡航時に一番感動したものの1つはモエラキ・ボルダーズでした。
思い返してみると、このウェルウィッチアは「見てみたいものリスト」に入っていたものの1つ。まだ小学生だった自分は、まさか将来アフリカのナミビアでウィルウィッチアを見ることになると想像もしていなかったでしょう。高まる興奮を胸に抱きながらウィルウィッチアの生息地を目指しました。
辺りは見るからに乾燥しています。雨が降ることなんてないんじゃないかと思いきや、
まれに大雨が降ることがあって、その時は水が溢れて洪水になるんだとか。写真手前に見える段差は前回の洪水で削られた時のもの。近くに立ってみると膝の高さくらいまではあったでしょうか。
両側を岩山に囲まれた乾燥地帯をしばらく走り続けると......目的の場所に到着しました。
うわぁ、ウェルウィッチアがたくさん! これはすごい......。
ところで、見るからに不思議なウェルウィッチアはどのような特徴を持つのでしょうか。
まず、1枚目の写真でたくさん生えているように見える葉は、実は2枚の葉が裂けてできたものです。この2枚目の写真に写っている比較的若い個体を見ると、葉が元々2枚だったことがわかりやすいかと思います。
次に、寿命がたいへん長いことも特徴の1つです。ガイドのハンスさんも言うように寿命の測定は難しいのですが、1000年以上は生き、長いものでは2000年を超えている可能性があります。こんなに乾燥した地域で1000年以上生きつづけるなんて、僕の想像を超えています。
そして何より、ウェルウィッチアが分類されるウェルウィッチア科に属するのは、このウェルウィッチアだけ。つまり、類似の植物がこの世に存在しない、唯一無二の植物なのです。
なるほど、日本名でキソウテンガイ(奇想天外)と呼ばれることにも納得です。
ここからは、さまざまな角度から撮影した写真をご覧ください。
まずは真横から一枚。木の幹のようにも見えますが、これがウェルウィッチアの茎です。
花序に近づいてみました。
別の個体を上から撮影してみました。
もう少し奥地に足を進めるともっと大きな個体が見られるそうですが、こんなに近くでウェルウィッチアを見られただけで大満足です。
あー、スワコプムントに来てよかった!
もっと詳しく知りたい人へ
●サボテン今昔 No.2-1 「奇想天外」
●サボテン今昔 No.2-2 「奇想天外」
そしてなんと、日本国内でウェルウィッチアの種子を購入することができます(10粒から)。実際に栽培を行って、成功している人もいるんだとか。関心がある人は、奈良県多肉植物研究会さんに問い合わせてみてください。
Twitterもよろしくお願いします!
記事のこぼれ話や南アで見つけたちょっと珍しいもの、独自に集めた南アフリカニュースなどについてつぶやいています。フォローしていただけると嬉しいです♪
最後までお読みいただきありがとうございます
ご意見・ご質問をお待ちしています!
下のコメント欄または kasahara.yoshiaki★gmail.com にどうぞ(★を@に変えてください)。
ブログランキングに参加しています。記事が役に立った、面白かったらワンクリックで応援お願いいたしますm(_ _)m
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。