ネパール地震後のバクタプルダルバール広場
バクタプルを訪れたのは、4月25日の大地震から20日目の5月14日でした。この日の時点では、ダルバール広場は一般観光客の入場制限はなく、自由に出入りすることができました。
ダルバール広場西にあるメインの入り口に差し掛かるとまず見えてきたのは、両脇に積み上げられた瓦礫の山。
話しには聞いていましたが、ああここもダメだったか、という残念な気持ちになりました。
ただ、地震直後の雑然とした雰囲気と違い、整然と片づけられており、無残な姿には変わりないものの、冷静に受け止めることができました。
陶工広場に続く細い道。
バクタプルが他のエリアと違うのは、被害の差はあれ、町全体がダメージを受けていること。
壊滅というわけではありませんが、町中のいたるところで、崩れた、または崩れかけている建物を目にしました。
陶工広場着。
崩れた家の裏にスタッフの実家があり、昨年末にお邪魔していました。
(私が発信しているもう一つのブログで当時陶工広場を訪れたときのことを記事にしています)
また、崩れた家の隣の家を、以前、BS-TBS「世界の窓」という番組で使わせていただいた事があります。
倒壊はまぬがれたようですが、住み続けるには危険な状態になっていました。
普段は陶器が並ぶこの広場ですが、今は近所の住民たちの避難場所になっていました。
細い路地では、つっかえ棒をして、家同士を支え合う光景も。
多くの建築物に被害が出ている中、五重塔を持つニャタポラ寺院は無事でした。(写真奥)
手前の寺院風の建物は、老舗の、カフェ・ニャタポラ。私も何度か利用したことがあり、3階のテラスは眺めもよく気持ちよいものの、こんな突き出た場所に重心をかけてだいじょうぶなのだろうか、地震が来たらひとたまりもないだろうなあ、と感じていたことを思い出します。
今回の地震では倒壊は免れたようで、ホッとしました。
しかし、ここをはじめ、倒壊は免れても、今後補強や修理が必要になる建物が多かったり、周辺の倒壊しそうな建物のせいで今後被害を被りそうな建物も多く、以前の姿を取り戻すには、気の長くなるような時間が必要になるものと思われます。
筆者
ネパール特派員
春日山 紀子
2000年よりカトマンズ在住。
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