たまには食べ物の話を書いてみよう

公開日 : 2008年04月20日
最終更新 :
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植草甚一 * 張りのタイトルで始めましたが(だれ?それ…)、4月に入ってから2週間ばかりの間、憑かれたように桜の花を訪ね歩き、実際疲れました。醍醐寺から始めて名のある所を10カ所以上回り、見たいところはまだまだあったのですが、京都の桜はもうお終いです。

桜の名所は全国各地にあり、京都だけが特別なわけではなく、皆さんもそれぞれの花見を楽しみ、またこれから楽しもうというところだと思いますので、京都からは最後に行った龍安寺の桜だけをお目にかけます。生命を持たない枯山水と生命溢れる枝垂桜のコントラストは、見飽きることがないほど素晴しいものでした。

さて、京都に来てからはほとんど外食することがなくなってしまい、食べ物の話を書くことはありませんでしたが、先週、東京から昔仲間のYさんが友達のYさんと観光に来てくれて、一緒に有名店(かな?)で食事をすることになりました。そんな次第で、たまには食べ物の話を書いてみます。お二人とも私より遥かに若い女性ということもあって喜んで案内役を買って出たのですが、出来たのはせいぜい道案内程度(もっと勉強しておかないと…)。最初の夜はたまたまもうお一人、東京から見えたこちらも若い女性のYさんが加わってYYと、京都に来てからこれ以上ないほど楽しい時間を過ごすことができました。

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私は○○尽くしというような食事は余り好きではありません。いくら旨くても最初から最後まで同じ食材ばかりだと栄養に偏りが生じそうだし、何より飽きてしまうからです。以前、松茸尽くしという料理を食べたことがありましたが、そろそろ飽きそうなところへ持って来て、目の前で焼いている松茸の強い香りで頭痛がしそうになり、それ以来、松茸は余り食べたくなくなりました。松茸怖い。ご馳走しないで下さい (^ ^!

でも今回の湯豆腐のコースは飽きることなく食べられました。淡白だったせい?いや、やはり旨かったからだと思います。自分でもはっきりしないのは、この時の私には彼女たちとの会話が一番のご馳走だったからです。3000円余りの昼食は贅沢でしたが、たまにはいいものです。

私には食べものの写真を撮るという習性がないため、湯豆腐の写真はYさん(どの?)から拝借しました。食べ始めていたので雑然としていますが、味は無理でも様子はお分りいただけると思います。

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メニューは雪(一汁五菜)3000円、月(一汁六菜)5000円、花(一汁七菜)7000円の3種類。雪以外は要予約(二人以上)。一菜の違いで2000円違いますが、これがどれほどのものかは分かりません。

禅寺などの門前には「不許葷酒入山門」 * と刻んだ石柱が立っていることがあります。精進料理にニラやニンニクは使わないので、本来、私も入ってはいけないのかも知れませんが、酒類はありました。異議あり!?

庭園拝観料500円を払って庭に入らないと店には行けません。でもその方が混まなくていいのかも知れません。我々が選んだのは雪ですが、同じような値段でも前日の湯豆腐よりお得感がありました。食事も雰囲気も、誰か来たら案内したいところです。ここはお薦め。

観光案内ができたのは2日間しかなかったので、沢山悔いが残りました。3人のYさん、また来て下さい。そしてこれをお読みの皆さんも是非京都にお出で下さい。

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* 植草甚一:1908-1979。評論家、エッセイスト。洋書、映画、ジャズ、ミステリーなどの評論で60歳を過ぎてから売れ出した。通称J・J氏。著書多数。

** 新風館:烏丸姉小路東入る(烏丸は「からすま」、姉小路は「あねやこうじ」、東入るは「ひがしいる」と読みます)にある元京都中央電話局(のちNTT京都支店)の建物を利用した複合商業施設。ファッションやレストラン、インテリア関係の約30店舗が入る。中庭にステージがありイベント会場になる。

* 不許葷酒入山門:「葷酒(くんしゅ)山門に入(い)るを許さず」と読む。(仏道修行の妨げになるので)生臭い食べ物と酒は寺に入れてはならない、の意。現実との違いを揶揄して「許さざれども葷酒山門に入る」などと読むこともある。「不許葷辛酒肉入山門」と彫ってあることもある。

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