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撮ってきた写真に意外なものが写っていることがよくあります。去年、嵐山の渡月橋で撮った写真に五山送り火の鳥居形の火床が写っていました。渡月橋付近から鳥居形が見えることが分かったので、今年の送り火(16日)見物は嵐山に行くことにしました。
あまり混まなければいいがと思いながら行ってみると、天龍寺の前の通りや渡月橋は車両通行止めになっており、既に見物客でごった返していました。橋の上の一段高くなった歩道部分は人で埋め尽くされ、車道からでは送り火は見えそうにありません。しかも照明といえるほどのものはなく、かなり暗いので人とぶつかりそうになります。
人垣に隙間を見付けて割り込むと、橋の下流、嵐山公園(中ノ島公園)沿いの流れで灯籠流しが行われていました。そして午後8時になると期待以上のものが見え始めました。桂川の流れの先の暗闇の中にオレンジ色の「大」が浮かび上がったのです。大文字の送り火です。遥か10キロ以上も先ですが、実にくっきりと見えました。ひょっとしたらとの思いはあったのですが、それ以上の見え方で、これは儲けものでした。
鳥居形は送り火の中の最後、午後8時20分に点火されます。見えるのは橋の北方。「点火」と書いたのは実は正しくなく、他の送り火はあらかじめ火床に積み上げた護摩木や薪、松葉などに点火するのですが、鳥居形だけは着火した松明を人が持って走り、鉄製の火床に立てていきます。でも残念なことに灯籠流しと大文字に気を取られ過ぎ、「火が走る」ところを見逃してしまいました。
鳥居形が下火になって人が帰り始めると、それまで感じられなかった川風が吹き抜けて行くことに気が付きました。「納涼」の付くイベントは沢山ありますが、本当に納涼になったものはありません。でも、嵐山の送り火見物は「納涼」は付かないものの大変心地よいものになりました。
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