続 奈良漬
頂上まで行ってすぐ戻るだけなら、往復1時間ほどです。冒頭の写真でお分かりのように、この山は山が三つ重なっているような地形から「みかさやま」と呼ばれ、「三笠山」の字が当てられていました。後に皇族の三笠宮家創設の際、名前をこの山から取ったため、同じではちょっとまずいんじゃないの?ということになって今の名前に替えられたようです。なお、この山の南にある山も同じ「みかさやま」ですが、こちらは「御蓋山」と書き、麓に春日大社があるためか、春日山とも言われます(297メートル)。
奈良公園一帯は今、紅葉が真っ盛りです。ここでは楓などではなく、ナンキンハゼの紅葉が最も目に付きます。公園では高木の、山の上では低木のハゼが真赤に染まっていました。
写真でご覧の通り、この山からの眺望は正に絶景です。遥か南に位置する大和三山(耳成山、畝傍山、天香具山)をも望むことができ、その眺望は奈良盆地全体に及びます。残念ながら京都の東山あたりからの眺めもここからのものには適わないような気がしました。
若草山の三つに見える山々は、それぞれ下から一重目、二重目、そして頂上部は三重目と呼ばれます。鶯の陵はその三重目の北側に更に少し高くなってありました。冒頭の写真の左上の少々出っ張った地形の部分です。この陵の説明はその案内板の記述を引用します。ただ、被葬者が誰なのかは不明です。
若草山の頂上に築造されたほぼ南面の前方後円墳で、全長一〇三メートル、後円部径六一メートルの規模である。二段墳丘の築造には葺石や埴輪がある。埋葬施設は明らかでないが、以前に前方部南西隅で石製斧や、内行花紋鏡などが出土している。古墳の周囲には陪塚と考えられる円墳や方墳が三基確認できる。四世紀末に丘陵頂部に築造された典型的な前期古墳である。なお。清少納言の「枕草子」に記されているうぐいすの陵がこれといわれ、古墳の名もこれからきている。
昭和十一年九月三日史跡指定を受けた。 奈良県
眺めの良さを考えれば頷けますが、それにしてもよくもこんな山上に墓を造ったものです。
若草山を含む広大な春日山原始林は世界遺産で、奈良奥山ドライブウェイがこの原始林を取り囲むように走っています。山頂付近はよく整備され、車で上ってくる人たちも沢山いました。でもこの山からの眺望を満喫するなら歩いて登るのが1番ですね。
瓜の2年ものの半切で、840円也でした。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。