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アメリカ/ラスベガス特派員ブログ 石川 葉子

アメリカ・ラスベガス特派員が現地から北米地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2011年6月26日

サハラホテルにあった、時が止まったようなスイートルーム


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サハラホテルにあった、時が止まったようなスイートルーム



クローズしたサハラホテルでの「館内全品売り尽くし」 もユニークな体験でしたが、
この時もうひとつ思わぬものを見ることもできました。


サハラホテルには、客室用にAlxandria,Tunis,Tangiersと名づけられた3つのタワーがあり、
それぞれのタワーの最上階にはスイートルームがあったのですが、
他のスイートルームがこれといって特徴がみられなかったのに対し、
Alxandriaタワーの25階にあったプレジデンシャル・スイートとアンバサダー・スイートは、いろいろな意味で印象的でした。


全面ガラスドアでバルコニーに囲まれている最上階がこのスイートルーム


ひとしきり客室を見てまわったあとに、「今日は25階のPresidential Suiteもオープンされている
から入れるよ。」と係りの人に言われて、
どんなにスゴイ部屋なのか見たくなり、覗いてみたわけです。


sahara_presidentialsuite_01.jpg
スイートルームのある25階のエレベーターホール。
向かって右奥がプレジデンシャル・スイート、左奥がアンバサダー・スイート。


エレベーターから降りたとたん、ちょっと不思議な感覚が。

普通の客室のある他のフロアとエレベーターの中はすでに冷房を止められているので、
空気が淀むくらい暑かったのですが、
スイートルームのフロアだけは冷房が効いてひんやり。

でも単にひんやりというのではなく、ただよう空気のニオイがここは明らかに違う。
壁にしつらえられたライトのデコレーションはかなりレトロだし(今どきこんなのないでしょう?)、
フォイヤーテーブルやカーペットも古くさーい感じ。
カーペットの暗めの色とあいまって、この場所だけ時が止まっているような気配。
足元のカーペットの厚みの感覚からすると、長い間あまり人が入っていなかったような感じもします。


sahara_presidentialsuite_02.jpg
もちろん廊下のカーペットも売り物。$50って言われても、高いのか安いのか。。。


sahara_presidentialsuite_03.jpg
プレジデンシャル・スイート入り口の大きなドア。いよいよ室内へ。
ちなみにこのドアのお値段は$245なり。


sahara_presidentialsuite_04.jpg


リビングルーム。どうですか、このシンプルかつレトロな室内。
一緒に入った人たちからは、口々に「・・・これが、プレジデンシャル・スイートなの??」とちょっと落胆したつぶやきが。
もちろん、私も予想外の室内の様子にちょっとびっくり。

いくら古いホテルとはいえ、「プレジデンシャルスイート」と言うからには、
立派な調度品に囲まれた重厚感のある部屋を想像していたわけですから。


それが、なんというかすべてが時代の壁を飛び越えてしまったような世界。
天井にはあきらかに年代もののシャンデリア、柱にはなぜか鏡が。
残っている調度品すべてがひとつひとつレトロな代物。

このスイートルームにはベッドルームが2つと広いリビングルーム、バスルームもかなり大きなものが2つ。
古い建物なのでとにかく広さはあるんですね。
リビングには、テレビやオーディオ機器があったことがわかりましたが、
まるで泥棒に入られたように既にほとんど持ち去られて(買われて)います。

意外だったのは、カーテンや空調などすべて壁のコントロールパネル(これまたレトロでしたが)
で調節できるようになっていたこと。
これは今でこそあたりまえですが、この頃は画期的なシステムだったはず。


sahara_presidentialsuite_05.jpg
こちらはアンバサダー・スイートのリビングルーム。
天井をぐるっととりまくシャンデリアっぽいライト。



そしてさらに驚いたのが、このアンバサダー・スイートのベッドルーム。

sahara_presidentialsuite_06.jpg


これはもう、まさに1950年代、ミッドセンチュリーの部屋じゃないですか。
人気ドラマMad Menの世界に入ってしまったよう。

他のスイートルームはすべて今風のつくりに改装されていましたから、
多分この2部屋だけはその時代の象徴として、手を加えずに残してあったんですね、きっと。

ちなみにこのベッドルーム、ジャグジーつきでした。
しかも、ジャグジーとベッドの真上の天井には大きな鏡が貼られていました!

素晴らしいのは、この2つのスイート、ストリップ側を中心にバルコニーで囲まれていること。
今では高いビルもできてしまいましたが、とりあえず絶景です。

こちらは南西方向の眺め。

sahara_presidentialsuite_08.jpg
斜めに横切っている道路がストリップ。空き地が目立つのが残念ですが。


こちらは北側の眺め。

sahara_presidentialsuite_09.jpg
ストラトスフィアタワーとそのずっと先に見えるダウンタウンのホテル群。
この部屋からの夜景を見てみたいと思ったり。


写真を撮っていたら、白髪をきれいにまとめたおばあちゃまが、「有名なシンガーやコメディアン
たちがこの部屋に泊まったのよ。」と懐かしそうに話してくれましたが、
確かに1963年には映画「Viva Las Vegas」撮影中のエルビス・プレスリーが、
翌年はノースアメリカツアーでラスベガスでのコンサートを行なったビートルズや
当時のジョンソン大統領が宿泊しているんですね。
*ただし、ビートルズについては、はっきりと宿泊した部屋の名前が調べられませんでしたので、
別のスイートかもしれません。

(ビートルズ宿泊の折には、ファンにもみくちゃにされるのを避けるために、
彼らのカジノ出入りは禁止され、代わりに部屋にスロットマシンが持ち込まれたのだとか。)


ホテル自体も、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピット出演の人気映画「オーシャンズ」シリーズのオリジナルである
1960年の「オーシャンズ11」の撮影に使われていますし、
その「オーシャンズ11」で活躍したフランク・シナトラとその仲間達(ディーン・マーティンやサミー・
デイビス・ジュニアなど)がThe Rat Packとしてサハラホテルを溜まり場としていたことでも有名でした。
その頃は、ホテルのショールームでは毎晩にぎやかにショーが繰り広げられていて
ラスベガスで1番人気のあるホテルだったそうです。

サハラホテルのクローズによって、そういった古きよきラスベガスの一時代の面影も消えてしまうことになるんですね。


今まであまり訪れることもなかったのに、Liquidation Saleのおかげで
はからずも、ラスベガスの歴史を垣間見せてくれたサハラホテルと、
そのてっぺんで出会った、時が止まったような2つのスイートルーム。
期待したような豪華な部屋ではなかったけれど、
身ぐるみはがされる前に古いままの姿で見ることができてラッキーでした。

そして、あとにも先にもこれっきり、2度と足を踏み入れる機会はないと思うと、
感慨深くもありました。(ホテル自体が爆破解体されてしまうかもしれませんし。)


最後にサハラホテルがきらきら輝いていた頃の写真をご紹介しておきます。
今日はちょっと長くなりましたが、おつきあいいただきありがとうございました。

■これまでの関連記事■
サ・ヨ・ナ・ラ そして身ぐるみはがされるサハラホテル (June.2011)



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カテゴリー 旅行・ツアー・ホテル
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