アメリカ西部への旅 その2: アンテロープキャニオン

公開日 : 2009年02月28日
最終更新 :

アメリカ西部への旅 その2: アンテロープキャニオン

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旅の二日目。宿泊したアリゾナ州ページのホテルで朝食バイキング。パンケーキなど一般のアメリカ料理の他に、めずらしいものがあったので何だか聞いてみると、ブルーコーンマッシュだという。紫っぽい色のコーンを粒状にしてミルクで和えた、オートミールのような料理で、ネイティブアメリカンがよく朝食に食べるそう。素朴でくせのないさっぱりした味で、この土地によく合っている。

朝食後、午前10時過ぎに、旅の最初の観光地、アンテロープキャニオンに向かう。

ここは、ナヴァホ族が管理する景勝地。赤茶色の岩が長年の風雨によって削られてできた渓谷で、光線の具合によって赤、オレンジ、紫とさまざまな色を見せる自然の造形美が美しい。名前こそあまり知られていないが、写真では頻繁に紹介されるので、ほとんどの人は一度は目にしたことがあるにちがいない。

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■参考サイト

ちなみにブリトニー・スピアーズの「I'm Not A Girl, Not Yet A Woman」のビデオのロケ地でもある。(百聞は一見にしかず。リンク先をご覧ください)

アンテロープキャニオンは、ナヴァホ族の敷地内にあるので、中に入るには専属のガイドが必要で、ガイド料と共にナヴァホ税を支払って入る。ページの町にはツアーを行う会社がいくつかあり、ホテルで予約代行を行ってくれる他、直接レンタカーでアンテロープキャニオンの入り口にいっても、常時ガイドが数人いるので、その場で契約できる。料金の目安は、ガイドのジープに乗って1時間半の案内で大人30〜40ドル、子供20ドル前後(別途チップ要)。

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狭い渓谷の中に上から光が差し込んで、幻想的な世界を作り出す場面をとらえた写真が有名だが、光の状態が良いのは夏場。冬の時期は、光があまり差し込まず、ぼんやりした淡い光しかないが、それでも観光客が少ないので、景色を楽しむには十分。今回手配したガイドさんは、「今日はまだ他に誰もいないからゆっくりまわっていいよ」と、一通り説明した後は自由行動させてくれたので、渓谷の美しさを静かに堪能することができた。

ここは車でまわる自由旅行以外にも、ラスベガスからツアー(日本語ツアーもあり)が数社から出ているので、海外での車の運転が心配な人は、ラスベガスに旅行する際、定番のグランドキャニオンと同時にぜひオプショナルツアーでまわってみてほしい。

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アンテロープキャニオンを堪能した後は、車で15分ほど走ったところにある、ホースシューベンド(Horseshoe Bend)と呼ばれる自然の見晴台へ。ホースシューベンドとは、英語で「馬の蹄鉄」の意味で、コロラド川がちょうど蹄鉄の形に蛇行する様子を切り立った山の上から見下ろすことができる。駐車場からは何も見えないが、サインにしたがって15分ほど歩くと、目の前に信じられないくらいの絶景が広がっている。グランドキャニオンもすごいが、ここも規模は小さいとはいえ、かなりダイナミックな景色が楽しめる。

■参考サイト

1:ホースシューベンドの景色がパノラマで楽しめる。一見の価値あり!

2: こちらはアンテロープキャニオンの中

観光地2ヶ所をまわってページの町に戻り、軽くランチをとった後は、一路モニュメントバレーへ向かう。89号線、160号線を走り、カイエンタ(Kayenta)という町を通って163号線に進む約3時間の道のりだ。途中は映画に出てくるようなアメリカの田舎がえんえんと続き、店もほとんどないので、ガス欠に気をつけて。

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カイエンタはモニュメントバレーに近いため(といっても車で30分ほど離れている。他になにもないため、地元の人の感覚では、これは「近い」ということになる)、ホテルや土産物屋、ファーストフード店がいくつか並び、小さな町が形作られている。町の入り口に、バーガーキングがあり、店内には第二次世界大戦に参戦したナヴァホ族出身の兵士に関する展示が常設されている。このフランチャイズ店のオーナーの父が元兵士で、戦時中、ナヴァホ語を使った暗号部隊に属していたそう。戦後も長らくこのことは国家秘密にされており、退役兵士たちも自ら話そうとしなかったが、80年代に入ってから、彼らの業績が知られるようになり、2002年にはニコラス・ケイジ主演で、暗号部隊のことを題材にした映画「ウインドトーカーズ」が公開されている。

カイエンタからは163号線に入り、約30分、映画によく出てくるような赤茶色の山々を見ながら走る。両側の道にナヴァホの家が並び、ここは観光地であると同時にナヴァホの人たちの住処であるということを再認識する。

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夕暮れの景色が雄大で非常に美しい。夕方6時過ぎ、ようやく今日の宿、The View Hotelにチェックイン。モニュメントバレーの敷地内にある、ただ1つのホテルで、今年オープンしたばかりの話題のホテルだ。ロビーには、ナヴァホの装飾品があちこちに飾られており、雰囲気がとても良い。壁に飾られたナヴァホのラグ(じゅうたん)も見事。

今はオフシーズンなので、夜7時に売店とレストランは閉まり、ホテル内には他になにもないので、部屋の中でゆっくりくつろぐ。気がついたら、夜9時には眠ってしまっていた。

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