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フィリピン/マニラ特派員ブログ Okada M.A.

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2014年1月22日

空中の岩清水 巨大オブジェのある未来都市


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空中の岩清水 巨大オブジェのある未来都市

1. 空中の岩清水.jpg

ボニファシオ・グローバルシティのレストラン/ブティック街: ハイストリートにある巨大なオブジェ。
空中から岩清水が降り注ぐようなデザインになっている。写真1


フィリピンは今、それなりの高度成長期を向かえていて、かつての日本とは比べものにはならないとはいえ、ここかしこにバブル経済の兆候も現れています。(投資目的のマンションの建設中のものや建設計画があまりに多過ぎたりしています)
しかしこうした時には、地道な経済活動しかない時には例がなかったような、面白い文化的バブルも発生するのはかつての日本のバブル期と同じで、凝ったデザインのビルディングとか(例えば、映画「ブラック・レイン」で有名な大阪のキリン・プラザとか東京都庁等)、奇を衒ったようなランドマークなどが出現するのは、その善し悪しは別にしてなかなか興味深く楽しいものです。


2. ビル三人組.jpg

ボニファシオ・グローバルシティのバブリーなビル3人組 どことなくユーモラス。写真2

その今のマニラで開発の最も盛んな地域といえば、メトロ・マニラ(マニラ首都圏)の南東側にあるボニファシオ・グローバルシティですが、ここはマニラの経済活動の中心地:マカティに広大な土地を所有し、日本を含めたアジアでも最も古い歴史を持つ財閥であるスペイン系のアヤラ一族がそのリーダー・シップを取っています。
このアヤラ財閥は土地の開発に関しては長い経験を持っているからか、さすがに「ランドスケープ・アーキテクト」(都市の景観設計)に関しては薀蓄(うんちく)も深いようで、今日ご紹介するのは、巨大なオブジェをランドマークにして街を構成していくという、ボニファシオ・グローバル・シティの建設アイデアの、その中心となるオブジェ達です。


3. 重層ガラスと鋼管の噴水オブジェ.jpg

写真3


私がマニラに来た12年前は、この地域の開発は始まったばかりで、その広大な荒地のような造成地の中に最初に建設されたのは、インターナショナル・スクールやブリティッシュ・スクール、日本人学校などの教育施設でした。まずこの文教的な施設を最初のランドマークにして、その次にその荒地の中に立てられたのが、写真3にあるような重層ガラスと水のオブジェでした。一応芸大出身の美術系のハシクレの私は、この荒地の中にあるガラスと水のオブジェに、開発の決意とアイデアを感じて結構感動したものです。周りになにもない中、このオブジェだけが屹立していたのは中々の見ものでした。


4. 外国人墓地.jpg

写真4


その後、造成して未だ建物の建設が始まっていない空き地に全て芝生が移植されて敷き詰められ、オブジェと芝生が基本的な環境となりましたが、実はこの地域内には広大な「外国人墓地」が既にあり、その「芝生と墓標(モニュメント)」の環境が引き継がれる形となっています。写真1.はハイ・ストリート、写真3.は、セレンドラというそれぞれの名のレストラン/ブティック街ですが、真ん中に広い芝生の多目的広場が設けられ(コンサートや展示会も行われる)、それを囲むようにして低層の店舗が並んでいて、その既存の環境が生かされる形になっています。


5. 赤さびの鉄のオブジェ.jpg

写真5


6. 虎の絵の変電施設.jpg

写真6


また、街の中にあっては、変電施設や水利施設などのどうしても機能が優先される施設や設備は味気がない建造物になってしまい勝ちですが、ここでは写真6や7の様に、オブジェ群で示されたモダンアート的な方向性が生かされてデザインが施されています。この虎が羊の夢を見ている様な作品は真夜中から明け方にかけて観ると、街との組み合わせが非常にシュールな面白さを出しています。


7. 抽象的な図柄の変電施設.jpg

写真7


同じ財閥系でも華僑系の財閥は、もっといかにもバブリーな意匠で開発を進めていますので(パサイ市のモール・オブ・エイジアやリゾート・ワールド等)、このグローバル・シティの環境設計はマニラに於いては、結構独自の光を放っており、都市計画とはあまり縁のなかったこのマニラにあっては、近未来の可能性さえ感じさせます。しかし、日本の大きなバブル経済の崩壊や、つい最近のドバイの破綻を知っている目から見ると、このバブルもいつかは弾けることが予想され、さてこの興味深い環境設計が挫折することが無ければよいが、と想うのでした。


8.  建設中の高層ビル.jpg

写真8

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2014年1月22日
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