モールのスケート場から史上初の五輪出場へ

公開日 : 2014年02月05日
最終更新 :
筆者 : Okada M.A.

冬季オリンピックとフィリピン、何ともイメージしにくい組み合わせですが、

今年の2014年ソチ冬季オリンピックに、たった一人だけ!フィリピン人選手が出場します。

これは、フィリピンとしては、1992年のスキー競技に出場以来22年ぶり、

歴史的にも4回目の冬季オリンピック出場にして、初のフィギュア・スケート出場の快挙です。

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フィリピンは亜熱帯の国ですので、もちろん雪の降る場所や氷の張る池や湖は

高山といえども皆無で、雪と氷の祭典である冬季五輪に出場出来るような選手が

育つような環境はほとんど無いのですが、以前ここマニラのショッピング・モールの中の

フードコート(屋台村のような大食堂施設)に、主にお客さんの楽しむ為のスケートリンクが

一つあり、何ともはや本物の才能とはどんなところでもキッカケさえあれば伸びて来るもの

なのか、こんなささやかな東南アジアの片隅のリンクからオリンピック選手が誕生しました。

(リンクは現在別の階に移転。下記参照)

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マニラ、オルティガスのSMメガ・モールのスケートリンク跡。茶色のタイルの部分にあった。

吹き抜けになっていて、外から見物しながら涼しい気分にもなれるという趣向だった。

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スケートリンクはフードコートの脇にあって、

写真奥が上の写真にあたる。

その選手の名は: マイケル・クリスチャン・マルティネス君、若干17歳。

このリンクから育って、短期のアメリカ留学はあるものの、ほとんどマニラだけで

練習を重ねて国際的な選手に育ちました。指導者の問題やリンクの状態を鑑みると、

ちょっとこれは考えられない話で、何か、南国ジャマイカのボブスレー選手の

冬季五輪での活躍を描いた映画「クール・ランニング」を彷彿とさせるものがありますね。

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マルティネス選手。

by Okada M.A.

国際的にはまだまだこれからの選手とはいえ、ここはひとつオリンピック出場を契機に

大きく花開いて、フィリピンにフィギュア・スケートの文化を作ってリードしていくような

選手に花開いてもらいたいものです。これは想像するだけでも楽しいものがあります。

近代オリンピックの父・クーベルタン男爵の有名な言葉と伝えられる

「オリンピック競技会は、勝つことよりもむしろ参加することに意義がある。」を

正に地で行くようなマルティネス選手の出場です。

頑張れ!我等がマイケル!!

追伸、フードコートのスケート場は、ショッピング・モールの改装に伴って移転・新装されて、

かなり本格的になりました。マイケル君の活躍をキッカケに盛り上がってもらいたいものです。

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SMメガ・モール。昨年改装された巨大ショッピング・モール。なんとその規模は世界三位。

マニラ、マンダルーヨン市。MRT鉄道のオルティガス駅とショーブールバード駅を跨いでいる。

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(2月お題「オリンピック」)

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