アグリトゥリズモの勧め

公開日 : 1998年05月15日
最終更新 :

少し前までは異常な悪天候で気温も低かったイタリアですが、ここ1週間くらいは真夏が一気にやってきた暑さ。もう体がついていきません!この天気も長くは続かないようで、すでにお天気下り坂です。本来であれば5月のイタリアはアウトドアに最適な季節。雨なんてほとんど降りませんし、海辺に行けば泳いでいる人もいるくらい。イタリアをこの時期に訪れるリピーターの方にぜひトライしてほしいのが、アグリトゥリズモと呼ばれている旅の方法。これは農家や田舎のお屋敷をホテルや旅館に改造したところに宿泊し、その地域ならではの料理や自然に親しむ旅行形態のことです。小さな農家が家族経営で行っているすごくアットホームなものから、最近ではゴージャスなヴィラを改装しプールやテニスコート、乗馬施設などを持つホテルもあります。アグリトゥリズモはトスカーナやウンブリア地方で特にさかんです。たいていの場合宿泊施設にレストランも併設していて、それがとびきりおいしい!緑豊かな丘陵地を眺めながら、このエリアならではのおいしいワインやサラミを味わえるなんてすごく贅沢じゃありませんか!そのうえアグリトゥリズモの宿は都会のホテルに比べたらずっとお得です。リピーターで、車の運転ができる方、絶対に田舎体験をお勧めします。また、最近の健康ブームも手伝い、イタリア人のあいだでは田舎の修道院や僧院に宿泊し精神衛生をはかるという動きもあるようです。都会のストレスに疲れたミラノのビジネスマンがウィークエンドに喧燥を離れ、ひとり僧院に宿泊し、瞑想にふけり、心身ともにリフレッシュするといったところでしょうか。教会側でも規律を守れるゲストはすすんで迎え入れているようで、ちなみに相場は1泊平均5万リラ。修道院で作られる特製のビスケットやジャム、ワイン、リキュール類はなかなか美味だということです。イタリア人の日ごろのおおらかな生活ぶりを見ると、ちょっとストレスとは疎遠な感じがしますが、こういったブームがあるということは彼らには彼らなりの生活の疲れがあるのでしょう!駐車場が3分で見つからないと言っては深いため息「あーストレスがたまる!」乗り遅れそうな列車に飛び乗りたいのに切符売場には長い列、で「またしてもストレス!」トラムを待って20分にもなるのにまだ来ない!通りすがりの親切な人にストライキだよと教えてもらい「ストレス!」イタリアの人も日常茶飯事のこんなことには慣れていて良さそうなのに、結構こういったことでいらいらしているんですよね。それともストレス解消よりは、人には言えない日ごろの行いを懺悔し、数ある邪心を戒めるために山ごもりにいく方が案外正解なのかも、なーんて!?

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