テロから2週間 ミラノの現状とイタリア人警官からの忠告
パリの同時多発テロから2週間がたちました。
他のイタリア在住の方が特派員ブログで報告されているように、私にもミラノ総領事館から緊急メールが届きました。
イタリア国内の軍事施設、各外国大使館、総領事館、大型ショッピング施設、また空港やターミナル駅には用がない限り近づかないことなどの注意事項がありました。
イタリア国内では、FBIから「イタリアでテロのターゲットになっているのは、ローマのヴァチカン市国のサン・ピエトロ寺院やミラノのドゥオモ、スカラ座」という警告があると報道されています。
ミラノにいて感じるのは、駅や観光地、サッカースタジアムの警備に関わる人が多くなっている点でしょうか。
21日にフランス国境に近いトリノ市で、マドンナのコンサートとセリエAユヴェントス対ACミランのビッグマッチが行われました。この日、コンサート会場周辺も厳戒態勢で、ユヴェントス戦には約650人が特別に警備にあたり、観客の荷物チェックなどを考慮して開門時間も通常より1時間ほど早かったそうです。
18日にはローマのアメリカ大使館近くのヴェネト通りのバス停に、持ち主不明のバックが置き去りにされており、中身がチェックされました。結果的には危険物は発見されなかったようです。
ムッソリーニ時代に建てられたミラノの中央駅も、以前に比べるとパトロールする警官の姿が多く見受けられました。
そこで、イタリア人の友人で警察官のF・D氏にこの時期、どんなことに気をつけるべきか、ミラノでどう過ごせばよいかアドバイスを仰ぎました。
彼は警察官になって16年で、現在は南イタリアのレッジョ・カラブリアの警察署勤務ですが、ミラノのリナーテ空港で5年間勤めていたことがあります。
「もちろん、不特定多数の多くの人が集まる場所は避けたほうがいい。現状では100%安全が確約されている場所なんて世界のどこにもない。ただコントロールは強化されている。私達も国民やこの国を訪れる人たちのために、駅や空港などを中心に最大限の警備の努力をはらっている」と、話してくれました。
また具体的には「公の場でほったらかされている持ち主がわからないような荷物には十分に注意すること」とした上で、こう続けました。
「通常の生活を毎日続けるよう努力してほしい。できるだけ早く、平和な世界が戻ってくるよう願っている」。
バリ在住の友人も「テロ後、パリジャンはテロへの反撃とばかりに、努めて楽しく過ごそうとしています」とメールにつづっていました。
当たり前の日常に感謝の気持ちを忘れないようにしていきたいものですね。
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