311追悼の催し

公開日 : 2016年03月14日
最終更新 :

震災から5年、ドイツのテレビやラジオでもこの災害についての特集が多々放送されました。

11日の夜19時からハノーファーの市庁舎の中にあるホールでは、ハノーファー市長、ハンブルク日本領事館職員の方、ハノーファーの独日友好協会会員をはじめとするドイツ人と日本人が集まり、「日本:地震、津波、原発事故の三重災害から5年」と題した追悼の催しが行われました。

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催しでは、ハノーバー・広島友好会の有志による心にしみる日本語の歌の披露や、ライプニッツ・ハノーファー大学放射線生態学の教授と学生による実際に福島で行った研究結果の報告や、ハノーファー在住のドイツ人や日本人による自身や家族に関する当時の体験談が発表され、最後に筑波大学の学生により制作された映画『いわきノート FUKUSHIMA VOICE』(ドイツ語字幕付き)が上映されました。

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今回、私も5年前の体験をドイツ語で発表させていただく機会に恵まれました。素晴らしいホールで、ドイツ人に向けて、ドイツ語で何かを伝えるなんて、とても貴重な体験をさせていただきました。

5年前のあの日、私は東京のオフィスビル内で地震に合いました。

棚からは小さなものから大きなテレビまで落ちてきて、歩けないほどの揺れでした。

小学校の頃から防災訓練で習った「机の下にもぐる」という行為を実際に実行したのは、人生この時が初めてでした。

車で帰路についた会社の同僚は、6~7時間かけて自宅に辿り着き、

私は余震で揺れまくる会社で、他に残った人たちと酒盛りをして恐怖を和らげながら一晩を明かしました。

不謹慎!と思えるかもしれないですが、あの恐怖を皆で明るく乗り越えようという雰囲気、こうゆう時の日本人の前向きな性格、とても好きだなと思ったのを覚えています。

あの地震が起きた時、机の下で恐怖に怯えながら

小学生の頃にテレビで見て愕然した阪神大震災の映像が頭の中をかけめぐり、自分の人生もここで終わるのかなと思いました。

当時遠距離恋愛3年目だった現在の夫とはもう会えないかも、未来もなにもないかもしれないと思った時、ずっと呼ばれていたのに思い切ってドイツに移住していなかったことを本当に後悔しました。

その後彼の周りのドイツ人の対応には驚きました。一度しか会ったことがない両親や友人からドイツに来い!と毎日のように言われ、私のことを知らない彼の隣人は、私の航空券代を出すからとにかく呼び寄せろとまで言ってくれていたのです。

もちろん、自分の家族や友人を置いて、仕事を投げ出して、ハイ、行きます~!なんてすぐにはできず、色々葛藤がありましたが、このような私の事を想ってくれる、受け入れてくれる環境がドイツにはあるんだと、この震災をキッカケに知ることができました。そして今、この優しいドイツ人達に囲まれてここで新たな人生を送れていることにとても感謝しています。

被害の大きかった地域や、実際に大切な人を失った方々の体験に比べたら私の体験なんてちっぽけで大したことがないと思います。

ですが、少なくともこの震災を体験したことで、考えたこと、得たものはあります。

無念にも命を落とされた方々の分も、残された私達は自分たちの人生を精一杯生きていかないといけないと思います。

辛いことがあっても、壁にぶち当たっても、

できる限り毎日を充実させられるように、楽しく元気に幸せに生きて行けるように、いつでも前進していかなきゃいけない!と、改めて思いました。

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ミンデンでも、追悼イベントがあったと耳にしました。

2011年の震災後にもミンデンでは追悼式をしていたということが今回この記事を書くにあたってわかりました。動画があったので、載せておきます。

遠く離れたドイツでも日本の事想っています。

今後Twitterでもドイツ生活での様々な写真を公開していきます!

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