メキシコの絶景13選にも選ばれた、砂漠のオアシス・サンタルシア遊歩道
少し古い話なのですが、2007年、メキシコ観光振興協議会(CPTM)と、大手テレビ局のテレビシオン・アステカが、観光プロモーションキャンペーンの一環として、「メキシコの絶景13選」を決めるインターネット投票を行いました(人工部門と自然部門で13ずつ選ばれているので、実際は26選)。
人工部門13選を見てみると...
1.メキシコシティ歴史地区(メキシコシティ)
2.グアナファトの地下通路(グアナファト州グアナファト)
3.サンタルシア遊歩道(ヌエボレオン州モンテレイ)
4.テオティワカン遺跡(メキシコ州サン・フアン・テオティワカン)
5.モンテ・アルバン遺跡(オアハカ州オアハカ・デ・フアレス)
6.パレンケ遺跡(チアパス州パレンケ)
7.エル・タヒン遺跡(ベラクルス州パパントラ・デ・オラルテ)
8.マサトラン港(シナロア州マサトラン)
9.チチェン・イッツァ遺跡(ユカタン州ティヌム)
10.トゥルム遺跡(キンタナロー州トゥルム)
11.カラクムル遺跡(カンペチェ州カラクムル)
12.チワワ太平洋鉄道(チワワ州チワワ-シナロア州トポロバンボ)
13.ソチカルコ遺跡(モレーロス州ミアカトラン)
世界中から観光客が訪れるような有名古代遺跡が大半を占めている中で、異彩を放っているのが、ここモンテレイのサンタルシア遊歩道(Paseo Santa Lucía)。例えメキシコに住んでいたり何回も訪れたりしていても、聞いたこともないという方も多いでしょう。それでもメキシコ人には知名度絶大の、モンテレイの誇るこのマイナー観光地を今日はご紹介します。笑
サンタルシア遊歩道は、街の中心広場マクロプラザ(Macroplaza)から、その東にある巨大公園パルケ・フンディドーラ(Parque Fundidora)を繋ぐ全長2.3kmの遊歩道です。2007年に設置されたので、歴史は全くありません!モンテレイの街自体が遺跡に無縁の新しい街なので、そこは文句を言っても仕方ないのですが。
歩くよりも、船に乗って歩道沿いの水路を行くのが定番の楽しみ方となっており、値段は往復で大人60ペソ(約370円)、子供40ペソ(約250円)。船の運行時間は10時-21時半までですが、週末の昼間はかなり並ぶので、オープン間際を目指して行くのがおすすめです。
水路沿いには24個の噴水、水を使ったモニュメントが展示されており、スペイン語のみですが船頭さんが解説してくれます。何しろ夏が長くて暑いモンテレイ、噴水に突入している現地のお子さんが非常に多いのですが、船頭さんいわく、「魚や虫が住めないように、水の薬品濃度はかなり高くしてある」そうなので、入らない方が良いと思います...
道中、「山の街」と呼ばれるモンテレイのシンボル、セロ・デ・ラ・シージャ(Cerro de la Silla)が綺麗に見えるポイントもあれば、お洒落なレストランの並ぶエリアもあります。
一番の撮影ポイントは、パルケ・フンディドーラの船着場にあるこのモニュメント。観光パンフレットや各種イベントなどでモンテレイの紹介に必ず使われるのが、ここの写真なのです。これは使われなくなった製鉄所の炉を再利用したもので、いかにもメキシコきっての工業都市であるモンテレイらしい光景と言えます。
日本に住んでいると、海・池・川etc.水のある風景はとても身近なものですが、内陸、しかも砂漠に囲まれたモンテレイでは、水のある風景といえばこのサンタルシア遊歩道一択です。砂漠特有の埃っぽさの中で、水のある風景のあたえてくれる爽快感、安心感というのは、格別のものがあります。「砂漠の街の人々の、水への憧れを満たすオアシス」という予備知識があると、どうしてただの遊歩道がモンテレイの一大観光地なのかが分かっていただけると思います。
また、どうしてメキシコ人の間ではサンタルシア遊歩道がそんなに有名なのか?種明かしをしますと、よくドラマや映画のロケに使われているからなのです。確かに、デートや家族の団欒シーンを録るには、なかなか良い場所のように思います。
気温40度超えも珍しくない、メキシコきっての灼熱地帯モンテレイ。お越しの際は是非、サンタルシア遊歩道で、地元の人に混じって涼を感じてみてください。
次回は、今回紹介したサンタルシア遊歩道からも歩いていける、親日国メキシコならではの光景・メイドカフェをご紹介しますので、お楽しみに!
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