トリニダード・トバゴ独立50周年記念
トリニダード・トバゴ共和国と聞いて、一昔前よりは名前を聞いたことがある人が増えたかもしれませんね。
ドラム缶から作った楽器スティールパンや、60年代~70年代にカリブのみならずアメリカでも影響を与えた
音楽の発祥地。
また世界中で開催されているカリビアンカーニバルのパレード音楽となっているソカも、トリニダード・トバゴが生んだ音楽です。まさに、音楽の宝島。
トリニダード・トバゴは、トリニダード島とトバゴ島との二つの島からなっており、沖縄でいうと
本土がトリニダード島、リゾートいっぱいの石垣島がトバゴ島、という感じです。
人口比が、インド系4割、アフリカ系4割、ミックス2割と、元々植民地時代にいたフランス人、イギリス人、
スペイン人、原住民であるアメリンディアン(アメリカのネイティブアメリカンみたいな人たち)の子孫が残っていて、非常に民族がミックスし、そして民族抗争もなくうまく共存しあっている国です。
なので、音楽やアートや文化や色んなものがそれぞれの文化の痕跡があり、空港から首都まで
車で走っても、モスクがあったり、フランス調やゴシック調の家が立ち並んでおり、
来られた方にはとても新鮮に映るようです。
カリブ海に浮かぶたくさんの島がそうであったように、トリニダード・トバゴもイギリス領の植民地でしたが、
1962年に独立。1970年代に石油が発掘されてからは、元イギリス領のカリブの国で最も豊かな国へと発展しました。今年はその独立から50周年目に当たるために、8月31日の独立記念日はそれはそれは派手なお祝いとして盛り上がりました。
もともとお祭り好きな国ですので、こういった行事はお得意。まるで年に2回目のカーニバルが来たような感じです。
街中、政府の建物だけじゃなく一般の民家にまで、国旗カラ―の赤・白・黒でデコレーションされ、
記念日当日には、3色カラーを身に付けた人で街はいっぱい。
とにかく8月は独立記念関連のスティールパンなどのイベントも盛りたくさんでした。
当日の8月31日には朝から首都ポート・オブ・スペインのメインストリートを、政府主要人だけの乗った車以外にも、消防車、救急車、パトカー、自衛隊の車がクラクションを鳴らしながらパレードし、国民は国旗を振りながら自国愛を表現しました。
この国の人々は、とにかく自国愛にあふれています。たとえば、どんなイベントの前にも国歌斉唱があります。
国歌が流れてもごぞごぞと動いている人なんかは、そのへんのおばちゃんたちに「敬意を払いなさい!」としかられます。(トリニダードに来る日本人の方もそれは気をつけてくださいね。)それ以外にも、国旗は暗くなったらおろさなくてはいけない、もしくはライトアップしないといけないと法律で決まっているなど、国への敬意に関して割と細かく決まっています。比較的自国愛の薄い日本人には、驚くことが結構あります。
トリニダード・トバゴの季節イベントというと、2~3月にカーニバル、4月にイースター、7月から翌年のカーニバル衣装が発表され、8月に奴隷解放記念日と独立記念日、10月~11月にヒンズー最大の祭りディワリ、12月のクリスマスと続きます。ちょうど、今のトリニダードは、だいたいのカーニバルバンドが衣装発表を終え、スパニッシュコミュニティから派生したトリニダードのクリスマス音楽「パラン」の季節を迎えました。常夏と言えど、文化行事の移り変わりで季節を感じる面白い国です。
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