まもなく夏到来!ブラジルへの旅行者はデング熱に注意

公開日 : 2013年11月18日
最終更新 :
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今一番欲しいもの...

それは網戸。

今年の11月は雨が続いて肌寒くなる日もあるレゼンデですが、天気予報によると12月からは本格的な夏到来。蚊も増えてきました。しかし、ブラジルの家には網戸がないのです。まれに窓枠に網戸をはめ込んで工夫している家も見られますが、日本のように可動式の網戸はまだ見たことがありません。マンション住まいの我が家にも網戸はなく、室内の電気を付けている時は窓が開けられません。

ブラジルでは蚊が媒介するデング熱(dengue)という病気があります。症状は風邪に似ているのですが、まれに重症化して命に係わることもあります。私自身が「注意しなければ」と思っていることは、風邪だと自己判断して手持ちの風邪薬や解熱剤を飲んでしまうこと。デング熱を患っている人がアスピリン系の薬を飲むと、症状が悪化する危険があるそうです。

昨シーズンはデング熱が再び流行

一時はブラジルのデング熱は減少傾向にありましたが、昨シーズンは前年比約3倍の患者が出ました。昨年2月の調べでは約20万5000人が感染しています。

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デング熱は人から人に直接伝染することはなく、主にネッタイシマカ(写真はブラジル保健省デンギ熱のサイトより)という蚊によって媒介されます。白と黒のストライプ模様の蚊です。住居やホテルの近くで増殖する蚊なので、居住者は家の内外に水がたまりそうなところを無くすよう、政府から呼びかけられています。鉢植えの受け皿や古タイヤに雨水が溜まると、そこでボウフラが繁殖してしまうからです。

デング熱の潜伏期間と症状

デング熱の潜伏期間は蚊に刺されてから3~14日間。平均的には4~7日間です。主な症状は風邪やインフルエンザに似ています。

高熱、頭痛、目の痛み、味覚や食欲の減退、胸や腕などに麻疹に似た発疹、吐き気、嘔吐、めまい、体のだるさや痛み、骨や関節の痛みなど。

特効薬はないので対症療法となりますが、大抵は安静にしていれば5~6日で症状がおさまり、死に至ることはほとんどないそうです。

しかし時折、出血性デング熱という重篤な病気に進行することも。出血性デング熱の症状は一般的なデング熱の症状に加え、鼻や口、歯茎からの出血、呼吸困難や意識の喪失など。急速に症状が悪化することがあり、死の危険もあるそうです。

蚊にさされないことが唯一の予防策

デング熱の予防薬や予防接種はありません。現在ワクチンの開発が進められており、来年から人体実験が始まるというニュースもありますが、実用化には5年以上かかりそうです。

旅行者はとにかく蚊に刺されないように注意することしかできません。肌の露出を避け、虫除けスプレーや香取線香などを利用して予防。そして、旅行中もしくは帰国後まもなく疑わしい症状が出れば、すぐに病院に行くことをおすすめします。

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