アイスランドの羊・ラム料理

公開日 : 2016年02月04日
最終更新 :
筆者 : 尹 久奈

アイスランドを代表する料理といえば、羊料理です。意外と知らない方もいらっしゃるのではないのでしょうか?

今日は、何故ラムなのかをご紹介します。

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なんといっても、アイスランドでしか食べられない。

農業に適した土地の少ないアイスランドでは、古くから羊を主食としてきました。毎日ラム肉というわけではありませんが、祝祭日をはじめ、お客様が来るときや、特別なお祝いの時にはオーブンで大きなラムの塊を料理する機会が多くあります。日本の焼肉やステーキでお祝いするような感じでしょうか。ちょっと特別な時にはラム肉が登場です。

そんなアイスランドの羊肉ですが、日本にはほとんど輸入されていません。日本で食べようと思ったら、まずはアイスランドの羊肉を扱うお店から探さなければなりませんし、その数も少数です。

せっかくアイスランドに来たら、日本では食べられないものを食べてみましょう。

日本で食べるラムやマトンとは味が違う。

アイスランドの山に生えているハーブを食べて育つから、アイスランドの羊肉は他の国の羊肉に比べて臭みが少ない...真偽のほどはわかりませんが、確かにアイスランドの羊肉は臭みがほとんどありません。もちろん、ラム肉の味はしますが、臭い、癖がある、というような味ではありません。

マトンやラムは苦手という方も、別の動物だと思ってぜひ食べてみてほしいです。

夏の間はそこらじゅうで羊が見られる。

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アイスランドの夏の風物詩ともいうべき、草を食む羊たち。アイスランドの羊たちは全てフリーレンジ。つまり、育舎の中で育てられるのではなく、割と自由にアイスランドの好きなところを歩き回り好きなものを食べ、好きなように暮らして夏を過ごしています。アイスランド南部などでは柵がきちんとある農場もありますが、アイスランド中央部の山の中に羊がいたり、また柵から脱走して道路を歩いている羊たちもいます。天敵となる大きな動物もいませんので、草のある期間は自由にのびのびと過ごしている羊たち。秋になると羊の囲い込みが行われますが、一年の半分くらいは気ままな生活をしています。

そんな自由な羊たちのお肉はやっぱり美味しい。

ヴァイキングが食べていた羊と同じ羊たち。

アイスランドにヴァイキングが定住を始めたのが9世紀。船で一緒にやってきた羊たちは、やがてヨーロッパ大陸の他の羊たちとの交流がなくなり、多種と交わることなく、今へと時が経ちました。ヴィキングの時代からほとんど変化を遂げることなく今に至るアイスランドの羊たちです。

お肉だけではない羊たち

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アイスランドの特産品ともいえる、アイスランドのウール製品。伝統的なセーターや靴下はもちろん、おしゃれなアクセサリーも作られるウールはこの羊たちの毛から作られています。羊たちの内臓や頭部も料理され、余すところなく食べつくされます。スヴィーズと呼ばれる羊の頭部を茹でた料理は、今でもスーパーのお惣菜コーナーに並んでいます。昔は羊の顎の骨や歯の並んだ骨を、子供たちが音を鳴らして遊んでいたとか。

アイスランドの羊たちはアイスランドの厳しい気候の中で人々の衣食を支えてきた、優秀なアイスランド住人なんです。

料理のレパートリーや食材の数では確かに乏しいアイスランド。しかし厳しい気候の中で大切にしてきた生きるための知恵が一杯つまったアイスランド料理です。羊だけではなく色々な食材にチャレンジしてみてくださいね!

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