ローマのパノラマも美しいクイリナーレ宮美術館。21年ぶりの文化庁主催「日本仏像展」

公開日 : 2016年08月13日
最終更新 :

本年2016年は日伊国交樹立150周年の年にあたります。日本とイタリアの親交を記念するイベントが昨年より日本及びイタリア各地で数多く行われていますが、その一つとして、先月29日より日本の文化庁主催の「日本仏像展」がローマのクイリナーレ宮美術館(Scuderie del Quirinale)で始まりました。

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↑ 展示会が行われているクイリナーレ宮美術館の建物です。

筆者と友人は地下鉄A線レプブリカ駅前の三越で待ち合わせをし、皆でナツィオナーレ通り(Via Nazionale)をとことこと歩いて行きました。というのは、丁度今はイタリアは夏のバーゲンセールの季節(ローマは今年の夏は6週間続きます)なので、ショッピングストリートのナツィオナーレ通りを通って行けば、行くまでについでに何か掘り出し物が見つかるかもしれないという魂胆があったのです。案の定、既にどこのお店も70%以上の値引きになっていましたので、お店に入ったり出たりを繰り返しながらジグザグと進んでいるうちに1時間も自分達で計画していた美術館の予定の入場時間をオーバーしてしまいました。何はともあれ、友人達(イタリア人女性)は美術館に着いた頃にはお気に入りのものを手に入れてスッキリさっぱりした顔をしていたので良かったです。

この「日本仏像展」ですが、平成26年6月にイタリアで行われた日伊首脳会談で日本イタリア両国の文化及び人的交流を拡大することで合意した為、安倍総理がイタリアのレンツィ首相に日本の仏教美術に関する展覧会の開催を提案したものです。

日本の文化庁が日本の古美術をイタリアで紹介するのは実に21年ぶりとのことです。

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↑ 看板が見えて来ました。イタリア語で「Giapponese ジャッポネーゼ」とあるのは、英語の「Japanese」の意味です。クイリナーレ宮美術館は、クイリナーレ宮(大統領官邸)の正面にあります。美術館や大統領官邸のある広場はクイリナーレ広場(Piazza del Quirinale)といいます。

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↑ 美術館の中に入場しました。ブックショップにも分厚いカタログがありました!

筆者達は初日の7月29日に訪ねました。イタリア共和国大統領は、前日の28日に見学されていました。

内部なのですが、展示物は残念ながら撮影禁止でしたのでこちらで作品はご紹介できません。

展覧会はフロアー2階に渡り、飛鳥時代から鎌倉時代までの作品21件(計35点)が出品されていました。仏像はどれも古いものばかりですので、日本から運んで来るのは細心の注意が求められさぞかし大変なことだっただろうと想像します。国宝、重要文化財級のものが海外で展示されるのは稀だそうです。

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↑ 美術館の中からクイリナーレ広場を見ています。写真のほぼ中央に見えるのがクイリナーレ宮(大統領官邸)です。広場に面するもう一つの建物はコンスルタ宮殿です。(写真の右側)

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↑ 展示されていた作品の一つ、「十一面観音像(重要文化財)、平安時代、奈良・奈良国立博物館」です。(イメージはクイリナーレ宮美術館のホームページより借用)

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↑ こちらは「阿弥陀如来像、平安時代、京都・京都国立博物館」です。(イメージはクイリナーレ宮美術館のホームページより借用)

* なお文化庁のサイトのページ下部より、日本仏像展出品作品一覧(PDF)がダウンロード出来ます。こちら

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↑ 館内は冷房が効いていて、中に一歩入ると汗も一瞬でひいてしまう程の涼しさでした。皮膚は全く汗などかいていなかったかの様にサラサラとした感触になります。言い換えればかなり寒いので、ストールか薄めのシャツなどをお持ちになると良いでしょう。2階のフロアーからローマ中心部の美しいパノラマが見えます。

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↑ 外は灼熱地獄です。遠くにヴァティカン市国のサン・ピエトロ大聖堂の大きなクーポラが見えます。丸屋根は大きく本当にどこからでも見えるので、その昔ローマの南に多くいた羊飼い達が、ローマの方向を確かめる為の目印としていました。

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↑ 更に右の方向を見てみましょう!

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↑ 真正面のグレゴリオ神学大学の敷地は、まるでホテルの様に良く手入れされた美しい屋上庭園でした!

「日本仏像展」は2016年9月4日(日)まで開催しています。見学所要時間の目安ですが最大で2時間もみておけば大丈夫でしょう。どうぞ良いローマ滞在を!

「日本仏像展」のインフォメーション:

名称   クイリナーレ宮美術館(Scuderie del Quirinale)

住所  Via XXIV Maggio,16 Roma (最寄り駅は地下鉄A線のレプブリカ駅またはバルベリーニ駅)

オープン時間   日~金曜日 12時~20時。土曜日 12時~23時。(切符売り場は閉館時間の1時間前にクローズ)

休日      なし

料金     8ユーロ(6歳以下は無料。7~18歳までは半額に)

ホームページ  こちら(英語)

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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