ローマのトラム(路面電車)に乗ってみよう! 

公開日 : 2017年06月27日
最終更新 :

ローマの公共交通機関には、地下鉄(メトロ)、バス、トラム(路面電車)の三種類があります。これらを管理する公共交通会社は"アタック ATAC"(Agenzia per i Trasporti Autoferrotranviario del Comune di Roma )と言います。

今までに、地下鉄とバスの乗り方については記事で取り上げたことがありますが、トラムについてはまだお届けしたことはありませんでした。トラムと言うのは、道路の上に敷かれた線路を走る、かわいくて楽しい乗り物です。ローマではバスと同様の扱いなので、切符の使用法、刻印方法、乗り方、降り方はバスの場合と同じで大丈夫です。

交通機関の過去記事(一例):

2013年7月12日号 必見!丸わかりガイド ローマ中央駅テルミニ駅。治安&構内マップと施設情報 こちら ←こちらの記事から芋づる式に辿って行くと色々出て来ます。 

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↑ 奥に見えるのはコロッセオ。停車中で、今からコロッセオの方へ向かうトラム3番です。基本的に停留所もバス停と同じ場所を使用しています。

それでは皆様、下部のトラム路線図をご覧下さい。ローマのトラムは、今日現在、こちらの6路線が走っています。(2017年6月26日の情報)

- 2番(青色)

- 3番(緑色)

- 5番(赤色)

- 8番(黄緑色)

- 14番(水色)

- 19番(オレンジ色)

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↑ ローマで運行されているトラムの路線図です。良くあるのですが、夏のバカンスの時期であまり利用する人がいない場合などに、トラムを止めて突然バスになったりもします。その他には、故障などでトラムの数が足りなくなった時に、バスが急場を凌ぐ為に一時的に派遣(!)されます。

トラム路線図の中で、観光スポットがあるゾーンを走り、観光客さんの利用が多いと思われる線は、一枚目の写真の3番(地図上で緑色の線)のトラム、トラステヴェレ方面へ行く8番(黄緑色の線)と一番長いルートを走る19番(オレンジ色の線)です。他の路線は、地元民が移動手段として使うことがほとんどです。ですので、本日はこの3線をご紹介します。

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↑ まずは3番のトラムからです。小豆色の線上の黄色の丸がトラムの停留所です。

トラムのお写真は一枚目のものですが、使用されている車種は、次に出て来る8番と全く同じですので、良く研究したい方はそちらもご覧下さい。筆者も日常生活の中で、6路線中で一番利用するのがこの3番です。新車種なのでまだ綺麗です。内部は割と大きく、大体の場合で3両編成になっています。

トラムが走るルート上の主な観光スポットは、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂、コロッセオ、チルコ・マッシモ、ガイウス・ケスティウスのピラミッド、国立近代美術館、ヴィッラ・ジュリア・エトルスコ博物館、サン・ロレンツォ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂、サンタ・クローチェ・イン・ジェルサレンメ聖堂などがあります。

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↑ 続いて、8番です。トラムの車体にも、管理会社の頭文字"ATAC" と書いてありますね。ヴェネツィア広場の停留所でお客さんが乗るのを待っているところです。

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↑ 8番のトラムは、ヴェネツィア広場からトッレ・アルジェンティ―ナ広場を走ります。Pと書いてある部分が始発停留所のヴェネツィア広場です。

この辺りは中心部も良いところで、観光スポットは無数にあります。下町トラステヴェレ地区に入ると、主な見所としては、サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂、サンタ・チェチーリア・イン・トラステヴェレ聖堂などがあります。

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↑ 最後は19番がやって来ました!トラム全6線の中で、最も長いルートを走るトラムです。50以上の停留所に停車します。トラムが走るルート上の主な観光スポットは、バチカン市国(リソルジメント広場)、国立近代美術館、ヴィッラ・ジュリア・エトルスコ博物館、サン・ロレンツォ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂などがありますが、一番最初の横長の路線図を見ていただくと、ヴィッラ・ジュリア・エトルスコ博物館(Valle Giulia)からポルタ・マッジョーレ広場(P.zza di Porta Maggiore)までは3番と全く同じ路線を走っています。

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↑ 19番のトラムは旧型で車高があるので景色も良く見え、トコトコゆっくり進みかわいらしいのですが、19番はポルタ・マッジョーレ広場から先(東側)は郊外へ抜ける路線の為、全体的に乗り降りして来る客層があまり良くありません。3番と8番の新車両と違って小さく、車内は狭いので、少し混み始めると、可能性的にスリや酔っ払いなどが近づく確率が高まると予想されます。もしこの区間のバス停で待っていて3番が先に来たら、3番の乗車を優先されることをお奨めします。

トラムの良いところは、バスと違ってかなりゆっくり進むので、下車する停留所が良く分からない場合でも、車内で人に尋ねたり、景色を見たりして探す余裕があることです。

また、現地の人々が行き交う街の間をトコトコ走る路面電車は、「私は旅をしているんだ!」という精神的満足感を与えてくれます。

地下鉄は目的地に一番早く着くので便利ですが、車内から景色が見えるバス、トラムを活用すると、特に新しい町はより早く覚えられると思います!

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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