ローマ教皇のミサとキリストの聖体の行列 in サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂

公開日 : 2017年07月30日
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ローマ法王が、"キリストの聖体(コルプス・ドミニ)"を祝う伝統的な行事を、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂にて執り行われました。"コルプス・ドミニ"は、カトリックが主流のヨーロッパでは大切な宗教儀式の一つとなっています。聖体の祝日は移動祝祭日で、教皇庁(バチカン)の暦では、"三位一体の主日"のすぐ後の木曜日または日曜日に祝われます。今年はこのキリストの聖体の行事(ミサ、聖体行列、聖体降福式)は6月18日(日)に行われました。ミサから聖体行列の途中辺りまで見ることが出来ましたので、その様子をお届けします!

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↑ ローマの四大聖堂の一つ、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(Basilica di San Giovanni in Laterano)です。19時から開始でしたので、18時30分頃に到着した時の様子です。もう多くの人がいました。19時を少し過ぎた頃から、ミサが始まりました。

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↑ 聖堂の方を見てみると、ローマ法王が見えました。聖体の祝日の正しい定義と、教皇がミサでお話になられた内容について、下部に引用します。(バチカン放送局より)

聖体の祝日は、「パンとぶどう酒の形色の下に復活して今も生きるイエス・キリストの現存」を称え、「聖体拝領において信者の霊的食物として与えられるキリストの御体と御血」を賛美する。

ミサの説教で教皇は、「聖体は神の最高の贈り物」であり、「わたしたちに対する神の愛の、真に触れることのできる、記憶の秘跡」と説かれた。

わたしたちの目まぐるしい生活の中で、多くの人々や物事は過ぎ去り、ページは次々にめくられていくが、そこでは目新しいことに貪欲であっても、得られる思い出は少ないと教皇は指摘。こうしてわたしたちの外的な生活は断片的になり、内的生活は怠惰になると話された。

教皇は、これに対して「キリストの聖体」の祭日は、この断片的な生活に、力と慰めを与えてくれると強調。

キリストはパンという謙遜な食べ物になって、わたしたちを訪ね、その愛をもって、めまぐるしさによって壊された記憶を癒し、神の愛を思い出させることで力と支えを与えてくれると語られた。

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↑ とても風が強い日でした。移動祝祭日ですので、毎年この儀式は5月下旬~6月下旬の間に執り行われます。ローマは5月となると、もう夏並みの気温になることも多いですが、夕方からはぐっと涼しくなるので、参加されるならば一枚羽織るものがあると良いと思います。ミサが始まると、広場や沿道にいる人達には、この日を記念した冊子(聖歌集)が配られました。

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↑ ミサが終了したところです。

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↑ 約40分後にミサが終了すると、聖体行列が始まりました。天蓋に覆われた聖体顕示台(写真のやや左側に見えるもの)が、こちらのサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂からサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂に向かって約1.2㎞の長さがあるメルラーナ通りを進みます。行列は、十字架を先頭にして、伝統衣装に身を包んだ聖職者などが続きます。

メルラーナ通りのお食事処について:

2016年9月23日 パン好きさんも楽しめる!テルミニ駅近くのかわいいパン屋さん「パネッラ」こちら

2016年9月25日 大聖堂前の休憩処「メルラーナ・カフェ」。早朝5時までオープン!こちら

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↑ 行列の後を多くの人達が続きます。この後、聖体行列はメルラーナ通りを歩き、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂に到着すると、再び法王が聖体降福式を行いました。カトリックの国、イタリアの人々にとっては神聖で重要な行事です。来年2018年は、5月31日~6月3日の間に行われる予定です。

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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