ほろ酔いLivermore Valley ワイン話

公開日 : 2012年09月28日
最終更新 :
concannon4590tesla.jpg

1760年代、宣教師さん達が、ここに葡萄の木を植え、1840年代にリバモアさんが商業用の葡萄を植えました。  1880年代最初には、ウエンティさん、コンキャノンさん、ウエットモアさんが、それぞれのワイン醸造所を設立。  ウエットモアさんのワインは、1889年のパリ万博、国際ワイン大会で、初めてアメリカワインが金賞受賞、カリフォルニアワインがワインの世界地図に初登場しました。   ウエンティさんのワイナリーは今でも家族経営のワイナリーで4代目5代目で運営されています。 2代目のアーネストさんが、UCデービス校の力を借りフランスから葡萄の挿し木を輸入、手塩にかけて育て上げ、カリフォルニア州の約8割のChardonnay(シャルドネ)は、この子孫で、シャトー・モンテリーナ1973年もほとんどこの子孫。

『1976年パリスの審判』 から一躍ナパバレーは、メジャーになりましたが、リバモアバレーも同様古く興味深い歴史があります。  しかし、大都市から近い場所にあるので畑より "新興住宅地" として、禁酒法解禁直後はナパより土地代が高かったそうで、土地代の安いナパバレーにワイナリーが集中し始めました。  サンフランシスコから車で40分くらいですから、葡萄より住宅を!となります。

pagemillwinery1960solivermore.jpg

『Page Mill Winery』  まだまだ日差しの強い日、学校の運動会での "役員用テント" が、裏庭に設営されていて、地元の方々、いろんな形の椅子に座り、持参のスナック片手にほろ酔い加減で、のんびりテイスティング。  料金$5.00で5種類。  喫茶店価格。  2色刷りの広告には、

BYOB is the 3rd Sunday of each month !‥‥

BYOB ⇒ ブリング・ユア・オゥン・ボトル  スーパーマーケットだと、Bag(バッグ)ですが、ここは、Bottle(ボトル)の "B" 

*第三日曜日、清潔な空ボトルを持ってくると$8.99で、赤ワインを売ってくれるというのです*

pagemillbackyard.jpg

"作業小屋" 脇で一杯1ドルのテイスティング。

"Petite Sirah" (プティシラー) $20.00購入。  その際テイスティング料金を引いてくれたので、$15.00☆  しかし、petite Sirah(プティシラー)と、Syrah(シラー)スペル以外にどこが違うのか?  ほろ酔いながら不思議に思い、まぁ帰ったら教本で調べてみることにして、次々ワイナリーを巡り、必ず出くわすプティシラーを味見。

‥濃厚な色あい、濃い色ベリーの熟香、ジャブ的に適度なタンニン、乾いた大地の恵みを感じます。  優しいZinfandel(ジンファンデル)♡ の様な、Cabont Sauvignonの存在感と比べるのは野暮ですが、キャボ系好きにはいいかもしれない‥。 とほろほろ酔いで思いました。

mcgail5600greenville.jpg

『プティシラー』は、カリフォルニア州独特のブドウ品種で長期熟成可能で、貯蔵保管にも適しています。

『シラー』は、葡萄の病気に耐えられるように20世紀始めにローヌ系土着品種 "プルールサン" を品種改良したものでコート・デュ・ローヌ地方のフランスの伝統的なブドウ品種。 エルミタージュ、シャトーヌフ・デュ・パプ、コート・ロティ、南部では、Vin de Pays(地ワイン)で使われています。  

<<1996年UCデービスのラボでカリフォルニアのプティシラーDNA鑑定>>

プティシラーの90%は、フランスの "ドリフ種" と分かりました。  ドリフ種っていうのは、1880年頃フランスのドリフ博士によって改良された品種で、父シラー × 母プルールサン。  10%は、プルールサン種。  プルールサン種は、フランスローヌ地元品種でドリフ種の母方。 シラー種のバアちゃん。  よって、プティシラーは、シラー系ドリフ人? ってことかしら!?  移民の国の話だな〜。

かつてプティシラーは、ジンファンデルのブレンド用品種として使われていましたが、1990年以降は "単一品種(バラエタルワイン)" として作られはじめ、カリフォルニア固有品種としてシェア確立。  インディーズ系地ワイン。       

<Concannon Vineyard> 

concannonvineyard.com

<Page Mill Winery> ⇒ 地図

www.pagemillwinery.com

<LAS POSITAS VINEYARDS>

www.laspositasvineyards.com

9月のお題"地酒"

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。