宮島沼、三たび。マガン、昼間のねぐら入りと"ふゆみず田んぼ"の「えぞの雁米」

公開日 : 2016年04月20日
最終更新 :

2016年はどうやら宮島沼にご縁があるようで、

4月16日、今年3度目の宮島沼です。

Miyajimanuma Wetland Center in Bibai-shi

Miyajimanuma Wetland Center in Bibai-shi

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あちこち写真を撮りながら寄り道したので、

朝9時に札幌を出発しましたが、

到着したのは11時半頃。

宮島沼水鳥・湿地センターに入ると、

スタッフの方が「今日はこの時間にめずらしく、

たくさんマガンが帰ってきてますよ!」

とおしえてくれました。

Miyajimanuma swamp

Miyajimanuma swamp

早速、建物から出て宮島沼へ。

マガンは、朝4時半頃、えさ場に向かって

飛び立つ(ねぐら立ち)のですが、

晴れて風がない日、さらに

田んぼが乾いているときにだけ、

朝食後(日中)に宮島沼に帰ってくるのだそうです。

Bewick

Bewick's swans which are eating food in the water

水辺に近づくと、わずか数メートルのところに

コハクチョウが...。

あまりの近さに驚きながら視線を上げると...

Miyajimanuma Swamp and Range of mountains of Kabato

Miyajimanuma Swamp and Range of mountains of Kabato

まるでアルプスを思わせるかのような景色!

宮島沼と樺戸連山です。

北海道のこの時期、観光シーズンの

端境期ともいえるのですが、

雪が解けた平地の向こうに見える

雪を抱いた山の連なりは、

この時期(5月初旬くらいまで)にだけ

見ることができる絶景です。

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水面には既にかなりの数のマガンがいますが、

それでも上空より編隊が次々と沼に降りてきます。

⑧宮島沼P4160222

そして元気なコハクチョウも

たくさん泳いでいます。

Organic rice

Organic rice "Ezo no Karimai" from the area of Miyajimanuma

今回、実はマガンを見に来たのではなく、

この「えぞの雁米」を買いに来たのでした。

1週間前、雪解け水が豊富に溜まっている新十津川町の田んぼで、

数百羽の白鳥がエサを食べている光景に大感動。

その田んぼを「ふゆみず田んぼ」と勘違し、

ふゆみず田んぼを応援する方法を探したどりついたのが

宮島沼プロジェクトチームのお米でした。

宮島沼は、次第に水量が減り縮小しており、

これは乾燥化によるものだそうです。

さらに化学肥料や農薬の使用は、

宮島沼を富養化させ水質の悪化を招くのだそう。

このため冬に水をはった田んぼで乾燥化を防ぎ、

化学肥料・農薬を使わずおいしいお米ができる

「ふゆみず田んぼ」農法で作るお米が「えぞの雁米」です。

これを予約購入したり、宮島沼水鳥・湿地センターで

直接購入したりすることで、宮島沼を守ることに

貢献するシステムです。

つまり水鳥が立ち寄るこの光景を残すためのサポートですね。

田んぼオーナーシステムもあります。

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事前に連絡すれば、玄米や指定した精米度合いで

お米を購入できます。

郵送(郵送料別)してもらえるのですが、

せっかくなので、宮島沼を見がてら

センターまでお米を取りに来たのでした。

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どこを見ても元気に羽ばたく水鳥がいて、

鳴き声も響き渡っています。

ちっとも見飽きません!

Whitetailed geese coming back to Miyajimanuma Swamp from feeding grounds

Whitetailed geese coming back to Miyajimanuma Swamp from feeding grounds

エサ場から帰ってくるマガンが

少なくなってきたので、名残惜しいながらも

帰途に就くことにしました。

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すると目の前にいたコハクチョウが

翼を広げて見送ってくれました。

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センターにあった手作り看板。

鳥の観察(撮影)をしていると、

思わず夢中になってしまいますが、

野生動物の迷惑にならないよう心がけましょう。

Field in Kita-mura with Bewick

Field in Kita-mura with Bewick's swans, which is located near Miyajimanuma Swamp

宮島沼の近く、北村の畑では、

たくさんのマガンとコハクチョウがいました。

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旋回をしながら、飛び立ったり降りてきたり。

パフォーマンスを見せてくれるように

こちらへ向かって飛んでくる一群も

1度や2度ではありません。

⑱(北村)P4160108

"バッサバッサ..."という羽音がとてもよく聞こえ、

コハクチョウの優雅な飛行をしばらく楽しみました。

【宮島沼/宮島沼水鳥・湿地センター】

北海道美唄市西美唄町大曲3区

TEL: 0126-66-5066

開館時間: 9:00~17:00

     (※マガン最盛期は早朝もトイレのみ使用可、開館時間の延長有)

休館日: 月曜(祝日の場合開館、翌平日休館)

     祝日の翌日

     年末年始(12/31~1/5)

     (※マガン最盛期は休館日なし)

入館料: 無料

アクセス

・札幌より車(一般道経由)で約1時間15分(約53km)

・札幌より車(道央自動車道経由)で約1時間8分(約65km)

・JR「札幌駅」より特急「オホーツク」「スーパーカムイ」「スーパー宗谷」でJR「美唄駅」下車(所要時間約35分)、JR「美唄駅」より車で約18分

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筆者

北海道特派員

市之宮 直子

小樽生まれ、江別育ち、札幌在住のフォトライター。三度の飯より北海道を撮ることが好きな道産子北海道Loverです。

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