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2017年2月11日

このところシアトルで起こったこと「Shine a Light - All People Welcome」


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このところシアトルで起こったこと「Shine a Light - All People Welcome」

こんにちは。まず表題の、シアトル・ワシントン州観光局制作の「Shine a Light 」というビデオを紹介させていただきます。画像をクリックすると別画面が開きますので、ぜひご覧になってください。


AllPeopleWelcomeVideo.jpg


1月20日のトランプ大統領就任以来、シアトルでも色々なことがありました。


まず翌21日、土曜日のウィメンズ・マーチ。
(関連記事はこちらをクリック→***


前々から企画され当日は世界中で行われたイベント、シアトルでも凄い反響でした。土曜日はうちの子を午前中だけの日本語学校に送迎していますが、マーチの集合場所が同じ丘の上の公園なのをうっかりしていまして(日本語学校は丘のふもと)。


学校の前に車を止めたら、マーチのシンボルになったピンクのネコ耳帽子をかぶった人の列がダウンタウンやチャイナタウンのある方角から、まるで満ち潮のように静かに押し寄せてくるのが見えました。


もちろんシアトル民ですから車道にはみ出したりはしません。歩道を粛々と進んでいきます。
(参考:過去記事「私が好きなシアトル気質」


集合場所まで車で乗りつける人達ももちろん多くて、日本語学校の前の道は住宅街の中の抜け道的に狭いのに、乗用車はまだいいとしても大きなスクールバスやチャーターバスまで上ってくるのを見て、クラスが終わるまで駐車位置を動かず待つことにしました。


女性の私が中にいるのを見て、マーチに誘ってくれるグループもいました。マーチが始まるのは11時。でも残念ながらクラスが11時半に終わったら、昼すぐから家の方で子供の予定があったので参加はできません。


そう告げると、

「じゃあ、あなたの分まで代わりにしっかり歩いてあげる」
「ありがとう、よろしくね」

見ず知らずの人達と、笑顔で会話を交わしました。
ローカルTV局によると、シアトルでのマーチへの参加者は5万人を超えたそうです。


そして翌週の土曜日、1月28日。


シリアをはじめとするイスラム圏7カ国の国籍保有者の入国を禁止する大統領令に反対する一大デモがシアトル・タコマ国際空港(シータック)でも起こりました。


これには前置きがあります。3日前の25日に署名された大統領令で、合法・違法に関わらず移民を保護する聖域都市(サンクチュアリ・シティ)宣言をしている都市に対し、速やかに不法移民を拘束し国外退去させるよう求め、反するのであれば連邦資金の交付をしないという内容のものです。


ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコなどと並んでシアトルもこのサンクチュアリ・シティ宣言をしていることから騒然としているところへ、特定国籍保有者の入国拒否が始まりました。目的地で拒否されれば、その乗客を連れ帰るのはその航空会社の負担になりますから、世界各地の空港で搭乗を断られる乗客が相次ぎました。


その大統領令が発効するのと出発時間とのズレで、知らずにアメリカ各都市に到着した該当国籍を持つ乗客達は入管で足止めされ、拘束されました。親戚に連れられて本国から母親の元へやっと来られることになった幼い子供や、手術を受けるために渡米して来た赤ちゃんが話題になりました。


ここで問題になったのは、有効なビザや永住権を保持している人達、また連邦政府が難民と認可し受け入れ許可を持つ人達も対象になったことです。大統領令の本来の目的は不法に入国しようとする人々を取り締まることだったはずでした。拘束された人達は人権擁護団体の働きかけもあり特別措置で解放されましたが、国内外に大混乱を巻き起こしました。


サンクチュアリ・シティであるシアトルを有するワシントン州の司法長官は、アメリカ政府が発行した許可証を持つ人々の入国を拒否し拘束することは違憲だとしてシアトルにある連邦地裁に提訴を行いました。


その後、2月3日に判事から大統領令の一時差し止めが命じられ、指定された7カ国に置いてはまたアメリカ入国が可能になりましたが、審議の結果によってはどうなるかわからないので、値段に関わらず大急ぎで航空券を買い求めて家族の待つアメリカに戻ってきた人達も多かったそうです。


最初にご紹介したビデオはその同じ日、2月3日にアップされたものです。シアトル市長はこの日、暗くなったら玄関先にキャンドルを灯して移民・難民へのサポートの気持ちを形にしましょうと呼びかけました。ビデオの中で人々が灯りを分けあっているのがそれです。


そして9日、西海岸を統括するサンフランシスコ・第9巡回区控訴裁判所の判事3人は、特定7カ国からの入国を制限する大統領令の執行停止を命じた一審判断を支持し、また、全員一致で行政からの上訴を退けました。


同じ内容の提訴は、いまや全米各都市でも現政権に対して行われています。これに対し一つ一つ対応していくか、まとめて一気に最高裁まで訴えて出るかは分かりません。不法移民政策は長年にわたりアメリカの課題ですし、今回はあまりにも急ぎすぎ、一刀両断すぎ、計画性がなさすぎというのが民意なのだと思います。


もちろん住民としては、もう一つの大統領令、移民・難民に優しいサンクチュアリ・シティへの連邦資金がカットされたらどうなるかという心配はあり、その点では賛否両論分かれるところです。
でも例えどんな理由にせよ人々のために屈せず立ち上がり、正当な手順を踏んでそれを制する自治体だというのは嬉しいことです。


どうぞワシントン州に遊びに来てください。個人主義で相手を尊重するのが高じてなかなか打ち解けないと思われる不器用さはあるけれど、自然を愛し、心の温かい人達がたくさんいます。


All People Welcome


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