コリアンシリーズ開幕!

公開日 : 2004年10月19日
最終更新 :

 今年の秋のスポーツの話題といえば、野球でしょう。韓国社会をスポーツの面からだけでなく、不法兵役逃れという事件で騒がせた野球界に注目が集まっています。 朝晩ずいぶん冷え込むようになってきたのですが、コリアンシリーズはこれからが本番。21日から現代(ヒョンデ)と三星(サムソン)の優勝決定戦が始まります。なんとこの強豪チーム、コリアンシリーズでの対戦は初めて。現代(ヒョンデ)は2年連続でレギュラー・シーズンを1位で終え、対戦相手を決めるプレーオフを見守っていました。レギュラー・シーズン最終日に1位が確定するのは1989年に単一リーグが始まって以来初めてのこととあって、ファンたちを最後まであきさせませんでした。 韓国野球は全部で8球団。そのうちコリアンシリーズへと進めるのは2位から4位のチームのプレーオフの結果で決まります。今年は準プレーオフでは3位の起亜(キア)と4位の斗山(トゥサン)が戦い、斗山(トゥサン)が勝ち進み、プレーオフでは2位の三星(サムソン)と対戦しましたが、三星(サムソン)がレギュラーシーズン2位の座を守り抜き勝ちました。  面白いのは、斗山(トゥサン)が一戦目で三星(サムソン)に勝ったとき、勝利の予感を感じたのですが、結果は反対。過去20回のプレーオフで、第1戦を制したチームがコリアンシリーズに進出した回数は16回とか。  三星(サムソン)の立役者として注目が集まっているのは宣銅烈(ソン・ドンヨル)ヘッドコーチ。彼は日本でも中日で活躍したことのある韓国を代表する名投手。ヘテ時代にはコリアンシリーズで6回(86〜89、91、93年)優勝しているそうです。投手陣が弱いと言われていた三星(サムソン)をここまで引っ張ってきたのには宣銅烈(ソン・ドンヨル)の選手時代の経験と実績が生かされているという評価です。 今年後半の韓国プロ野球はゲーム内容より、不法な手段による兵役逃れの問題で注目を集めていました。プロ野球8球団の登録選手(463人)の10%を超える50人が絡み、取調べや拘束で試合に出ることもできなくなるなどの支障が出ました。 高い年俸を手に入れた若い選手にとって、軍隊での兵役2年3か月は大変な負担となっています。体も痛めるばかりか、野球を忘れてしまうそうです。そこに目をつけたブローカーが、兵役を免除してもらえるように書類を不法で作成したりする手で報酬を得ていたのです。韓国で兵役免除の対象となるのはオリンピックで3位以内に入ることと、アジア大会で金メダルを獲得することなので、非常に狭き門。韓国ならではの悩みに選手たちへの同情も集まっていますが、それでも不法な手を使っての兵役逃れは社会的に大きな波紋を投げかけました。 そんな事件の影をなんとかして払拭しようとしてか、今年のコリアンシリーズ、ちょっと面白くなりそうです。

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1998年、2003年に続いて通算3度目の韓国シリーズ進出を果たした現代(ヒョンデ)の選手たち

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