海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP > 特派員ブログ > アジア  > シンガポール/シンガポール特派員ブログ

シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

シンガポール・シンガポール特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


メール プリント もっと見る

日本の食材を使い、フランスのクラッシックな味わいを表現しているミシュラン一つ星レストランのbeni 。山中賢二エグゼクティブシェフのバレンタインメニュー、”Taste of Love($308)” をいただきに、一足早く行ってきました。

コースに含まれているのが、Billecart-Salmon のロゼシャンパン。

th_1IMG_E3147.jpg

マセラシオンで抽出した果皮の複雑味と、樽の豊かな香りと味わい。

パンは、クロワッサン生地で作ったエスカルゴ型のパン、しめじとマッシュルームの入ったマフィンシャンピニオンなど。

th_1IMG_9719.jpg

いつも一番最初にいただくパンが、エスカルゴ。焼きたてなのでふわふわ柔らかく、冷めると次第に表面がカリッとしてきます。内側はしっとり、塩がはっきりめ。

前菜は下東登シェフの担当。前回お邪魔した時も、生の秋刀魚を山椒と合わせた印象的な前菜を出していただきましたが、今回は、鹿児島産のカワハギに、北海道のウニとイクラを合わせたカルパッチョ。

Kawahagi Carpaccio, uni, ikura

th_1IMG_9722.jpg

ソースは、春菊、ウニ、カワハギの肝とチャイブのソース。細かく刻んだフルーツトマトを添えて。

カワハギの身がとてもなめらかで、旨味もたっぷり。エイジングしているのかな?と思ってお聞きしてみると、2日間塩でマリネしてから、昆布のパウダーを少しだけまぶしているのだとか。さらに、ゆずの皮を削りかけて。

肝に混ぜ込んだチャイブの味、特にウニと相性の良いトマトの酸味、ほんのりとした苦味と香りの春菊が全体を引き締めます。

シャンパンと一緒にいただくと、少しシャンパンの後味に乳製品のようなニュアンスを感じる変化も楽しいです。生の魚介類とワインは、合わせ方が難しいものですが、こちらは美味しくいただける組み合わせになっていました。

Beef Consomme,foie gras, black truffle

th_1IMG_9726.jpg

神戸牛のコンソメは、チキンストックで牛肉のトリムした部分をじっくりと煮出してから、神戸牛のプレミアムカットのみを扱うbeniだけに、本来はステーキでいただく部位の神戸牛のリブアイをひき肉にして、軽く煮出すことを2回繰り返しています。「本来はスネの方が旨味が強いので、しっかりとした味が出ます。でも、上質な材料をたっぷり使い、煮出しすぎないことで表現できる繊細な味があると思うのです」と山中シェフ。
心に浮かんだのは、日本料理の一番出汁の考え方。骨を潰し、味の全部を煮出すフランス料理に対して、日本料理は、良い店であればあるほど、質の高い鰹節をたっぷり使って、さっと抽出する手法を取るものです。このコンソメは、そんな、日本料理に近いアプローチの方法だと感じました。

中の具は、チキンストックで煮て一口大に裂いた、噛まなくても溶けそうな神戸牛のリブアイ、グリルしたフォワグラ、ペリゴール産の黒トリュフと、ロッシーニのスープ、と呼びたくなるような王道の組み合わせ。

牛肉の旨味だけを抽出したような、滋味溢れる、と言う言葉がぴったり来るスープ。3リットルのコンソメを取るのに10キロ近い神戸牛を使っているそう。
「昔から、コンソメは体が弱った時などに、滋養を取るために飲まれていたもの。使われている量の肉は食べられなくても、スープにすれば、その栄養を取れるのです」

野菜をほとんど使わず、シンプルに牛肉の旨味だけを引き出したクリアなコンソメに、フォワグラの脂が溶け出し、トリュフの旨味と香りがたちのぼります。


4 Kind of Clams, scallop, cucumber clam, surf clam, ark shell

th_1IMG_9730.jpg

日本産の4種類の貝は、帆立貝、北寄貝、赤貝、白ミル貝の新鮮さを生かしてミキュイ(半生)にソテーしてあります。一番下には、柔らかくなるまで茹でてから、バターを絡めたポワロー葱、その上に、貝類と、バターで蒸し煮にした角切りのズッキーニと人参、マッシュルーム、ニンニク、イタリアンパセリなどと共に、フェンネルのソースを合わせます。上には、イカスミのチュイル、アマランサスの芽などのミニハーブと泡仕立てのサフランの軽やかなソースと共に。

th_1IMG_3171.jpg

一番印象的だったのは、食感。柔らかで甘みのある帆立貝、コリコリしていてきゅうりのような香りのある赤貝、シャキシャキの白ミル貝、サクサクした食感の北寄貝など、それぞれ違う貝の食感と味わいの個性を引き出していて、とても楽しめました。

ワインはルロワのムルソー。

th_1IMG_E3166.jpg

樽の香りやしっかりとした動物性の、乳製品の香りがクリーミーなソースと、はっきりとしたミネラル感が貝の個性と良く合いました。


Nodoguro, potato boulangerie, chicken jus

th_1IMG_9736.jpg

長崎産のノドグロは、脂がたっぷり乗っているその個性を生かしてふんわりと蒸して。「普通、フランス料理では魚はポワレやムニエルにして、表面に焦げ目を作ることが多い。でも、(ロオジエで師事した、フランスMOFシェフの)ジャック・ボリーさんに、魚の魅力の引き出し方を教わったのです」。


クラッシックなポテトのブーランジェール、本来はフランスの素朴な家庭料理です。ジャガイモを炒めた玉ねぎと共にチキンストックグラタンのように焼き上げますが、上品に仕上げるために、焼き上げずにそのまま提供しています。ジャガイモの煮汁を煮詰めたところに、クリーム、白ワインビネガー、隠し味にマスタードなどを加えたソース。

とろけるように蒸しあげたノドグロに、クリーミーな味わいのソース、なんとも優しい味わいです。

最後にチキンのジュとブラックトリュフを削りかけて。


Challans Duck, Japanese citrus compote, chocolate sauce, orange

th_1IMG_9742.jpg

ローストしたシャラン産の鴨の横には、日本らしい香りと苦味、酸味のアクセント、ゆず、日向夏、金柑のコンポートが、さらにアンディーブと、2種類の人参は、オレンジジュースと塩、コリアンダー、オリーブオイルと共に真空低温調理をしてから、表面を香ばしく焼き上げています。

オーブンでローストしたエトフェの鴨は、身はしっかりと鉄分を含み、もちろん皮の縮みもなく、表面もカリッと焼き上がり、心地の良いナッツのような香りがあります。

th_1IMG_E3181.jpg

鴨と相性の良いオレンジの果汁と蜂蜜、12種類のスパイスを煮詰めて、フォンドヴォーを加えた程よい酸味のソースベースは、最後にバターの代わりに加えた、ヴァローナのカカオパートでカカオの香りをプラスしました。もう一つ添えられているのは、コンポートと逆に、苦味も酸味もなく、糖度の高い「紅まどんな」のみかんを丸ごと茹でてピュレにしたソース。

th_1IMG_3180.jpg

このバランスの良いソースと、鴨を食べ、口の中をリフレッシュしたい時に柑橘のコンポートの苦味と酸味に戻るのが好みの食べ方でした。

合わせるのは、鴨と相性抜群のエレガントなピノ・ノワール。

th_1IMG_E3178.jpg

以下の2皿は、バレンタインコースに含まれておらず、スペシャルで出していただいたもの。

シャラン産鴨のパイ包み焼き(スペシャル)。

th_1IMG_9753.jpg

シャラン産の鴨をメインに、豚の喉肉、鶏のレバー、フォワグラ、黒トリュフを刻んで混ぜ合わせたフィリング、そしてソースは、個人的に大好きなマディラワインのソース。

th_1IMG_9752.jpg

荒見誠ペストリーシェフが作った折りパイ生地のバター感とソースの焦がしバターの香りが合う上に、フォワグラとマディラ酒の相性も、もちろん抜群。以前いただいた時より、フィリングが大振りに切ってあり、それぞれの食感や味わいが余計に楽しめます。

中にトリュフが入っているだけでなく、上からも削りかけてあります。

(スペシャル)
品質の良いフランス・ブレス産の鳩のロースト、サルミソース。

th_1IMG_9756.jpg

ローストした後のフライパンで、鳩のガラと野菜をソテーし、赤ワインとブランデー、ボルドレーズソースを加え、最後に鳩のレバーとフォワグラを加えてその場で仕上げています。オーセンティックなソース作りに定評のある山中シェフらしい一皿。手間がかかるため、最近はこういう風に、ローストしたフライパンでそのままソースを作るレストランは随分少なくなってしまったそうですが、その場で出た新鮮なジュ、さらにレバーなど内臓を使ったものは、出来立てが美味しいように思います。また、雑味のない味わいを大切にしている山中シェフらしい気がしました。

th_1IMG_9759.jpg

サイドに添えられたのは、タルトタタンのフィリングのように仕上げた紅玉。しっかりとキャラメリゼした具合もちょうどよかったです。


鳩に合わせたのは、甘すぎないスパイスのニュアンスのあるヌフ・デ・バプのワイン。

th_1IMG_E3187.jpg

複雑味と鉄分のあるソースに、骨太でスパイシーな印象がよく合います。

そしてバレンタインコースに戻り、

プレデザートは、
Japanese Pomelo

th_1IMG_9761.jpg

土佐文旦の果肉、レモングラスのグラニテ、ヨーグルトのソルベ、一番下には、レモンカードに近い感じのレモンクリームを。しっかりした甘酸味のあるクラッシックな印象のレモンクリームが入ることで、ここまでのコースをしっかりと汲み取った流れ。


Strawberry Cacao

th_1IMG_9767.jpg

アマゾンカカオに合わせた、ミルフィーユ。三つ折りを3回という折りパイ生地は、ふんわりとそのまま自由に膨らませて。

生のとちおとめと、キルシュのアイスクリーム、アマゾンカカオのガナッシュとクッキークランブル、そしてカカオマスそのものを削りかけてあります。仕上げに、温めたとちおとめのソースで仕上げます。

th_1IMG_9779.jpg


そして、この次もバレンタイコース外のスペシャル。荒見シェフは銀座のベージュで働いていたこともあるということで、アラン・デュカスのレシピのババを。

th_1IMG_3210.jpg

シロップに浸した生地に、さらにアルマニャックをかけて。なんと生まれ年のアルマニャックで作っていただきました!生クリームにブルボンバニラのバニラビーンズをたっぷりと混ぜ込んだクリームを添えて。

th_1IMG_9781.jpg

th_1IMG_9782.jpg

小菓子は、今年は旧正月がバレンタインデーから2日後、2月16日というだけあって、マンダリンオレンジのマカロン、金の延べ棒からその名前のついた、縁起の良い焼きたてのフィナンシェ、中国語の発音が縁起が良いというパイナップルを使った、パイナップルタルト。

th_1IMG_9792.jpg

最後にラテをいただいていたら、山中シェフから、beniの装花を担当している、Dan Takedaさんの作った花束が!

th_1IMG_3236.jpg

こちらも、実はバレンタインコースを頼んだら2人で1束いただけます。そして、お土産にケーキも(ペアで一個)。バレンタインということで本来はチョコレートケーキだそうですが、代わりに大好きなガレット・デ・ロワを用意していただきました。

th_1IMG_3227.jpg

とろりとしたカスタード多めのフランジパーヌクリーム、バターの香りが心地よいふんわりとした生地でした。

このスペシャルディナーは、2月13日、14日のみ(ランチは通常営業)。14日のディナーは早くも売り切れになってしまったとか。気になる方は、お早めに!

<DATA>
■ beni (ベニ)
営業時間:ランチ 12:00~15:00、ディナー 19:00~22:00 (日曜休)
住所:333A Orchard Road #02-37 Mandarin Gallery Singapore 238897
電話: +65 9159 3177
アクセス:MRTサマセット駅から徒歩6分


2018年2月 4日

ミシュラン二つ星のクラッシックフレンチレストラン、Les Amis(レザミ)。シンガポールでも屈指の老舗のレストランです。

th_1IMG_2665.jpg

(Sebastienシェフ(左)と、デザート担当で、Asia’s Best 50 Restaurantsの 2016年のBest pastry chefにも選ばれた、Cheryl Kohさん)

Sebastien Lepinoyエクゼクティブシェフは、ラッフルズホテル、香港のジョエル・ロブションなどを経てこの歴史あるLes Amisのキッチンを2013年から率いています。

th_1IMG_9577.jpg

テーブルで私たちを待っていたのは、立派なトリュフ。「フランスの旬の食材を提供する」というSebastienシェフは「今の時期はトリュフがとても美味しい時期なので」とトリュフをメインにしたコースを用意していただいていました。

th_1IMG_9580.jpg

まずはアミューズ。36ヶ月熟成のコンテチーズをスイスの牛肉の生ハム、Viande des Grisonsで巻いたもの、コンテチーズの入ったほろほろのサブレの上には、ふんわりとしたトマトとパプリカのムースをあしらってあります。

シャンパンは、Bruno Paillard。ナッティな香りが心地よい、深みのある味わいのシャンパンです。

th_1IMG_2587.jpg

そして、パンに合わせてディナーの時だけに供されるのが、アジアでも使っているのはこの店だけという、Le Ponclet(ル・ポンクレ)のバター。前回伺った時は夏だったので、その時と比べると、味が濃厚になっている気がしました。

th_1IMG_9582.jpg

Cold angel hair pasta balanced with kombu, caviar & black truffle

th_1IMG_9583.jpg

フランス産エンジェルヘアパスタの冷製。シェリービネガーに塩昆布を混ぜ込み、上にはクリスタルキャビアと穂紫蘇が添えられています。
冷たさとすっきりとした酸味で、食欲をそそる前菜です。

バターたっぷりの焼きたてのクロワッサンは、表面の層が薄くてパリパリ、中がしっとりとした美味しいクロワッサン。

th_1IMG_9591.jpg

th_1IMG_E2599.jpg

次のコースに合わせるペアリングは、1986年のマディラ酒、ミディアムの甘すぎないタイプで、25年樽熟成したというもの。


Poached egg with burgundy wine sauce & black truffle

th_1IMG_9593.jpg

続いては、ベーコンの入ったブルゴーニュワインのソースに、ポーチドエッグ、そして黒トリュフを添えたもの。卵白を割ると、中からとろりと卵黄が流れ出してきます。クラッシックな定番料理を、丁寧に作ってあります。残ったソースは、トーストしたサワードゥにつけて。マディラワインのコクとアルコール度が、赤ワインのソースに奥行きを与えます。

th_1IMG_9596.jpg

フィルターをかけていない、ナチュラルワインのような、りんごの香りのワインに合わせたのは、ロブスター。

th_1IMG_2619.jpg

Lobster mousse encased in black truffle, served with classic fish bone sauce

th_1IMG_9599.jpg

フランス・ブルターニュ産のブルーロブスターにディルを加えたムースを、刻んだ黒トリュフで包んで蒸し、クラッシックなturbot と呼ばれる大型のヒラメのような魚と、スズキの一種、seabassの骨から取ったソースで仕上げてあります。

th_1IMG_E2623.jpg

甲殻類の殻は使われていないそうですが、ほのかにエビや蟹のような香ばしい香りに、バターの旨味が重なり、トリュフの香りが全体を昇華させます。

ディルの香りと、ワインのりんごのような香りがあっていました。

Seasonal black truffle from provence on a crispy tart with a confit egg yolk & sweet onion compote

th_1IMG_9605.jpg

ガラスのカバーと共に現れたのは、オニオンタルトを昇華させた一皿。カバーをとると、ふんわりとバターで揚げ焼きにした?カリカリのフィロペストリーに、トリュフのみじん切りを入れた甘い玉葱のコンフィをたっぷり乗せて、中には、先ほどの卵よりやや固めに仕上げてコクを一層強調させた、卵黄のコンフィ。上にも、しっかりと厚みのあるトリュフがたっぷり乗った、トリュフが主役の一品。玉葱、バター、トリュフという、王道の組み合わせ。

こちらには、サヴォワのオレンジ色に近い色のワインを。

th_1IMG_2625.jpg

th_1IMG_2626.jpg

樽の個性もはっきり感じられるワインは、白ワインでありながら骨太でボリューム感があり、この王道の組み合わせに負けません。ほのかに杉のような香りがしたのも、トリュフとの相性が良かったです。


Roasted line caught sea bass served on sauce nantaise

th_1IMG_9608.jpg

ナンテ風のソースで仕上げた釣りのシーバスは、Sebastienシェフの友人の漁師が、Les Amisのためだけに釣っているという特別なもの。パンフライした皮目は下に、上には黒トリュフと根セロリの「鱗」が。ソースはブールブランソースに似たシャロットやビネガーを使ったブールナンテソース。ソースにもチャイブが混ぜ込まれ、小さな甘いネギが添えられています。柔らかで臭みのないシーバス、そして濃厚なソース。どの皿もクラッシックらしいと改めて感じます。

バター感に合う、ムルソーを組み合わせて。

th_1IMG_2635.jpg

Sweetbreads cooked in a cocotte with subtle aroma of bay leaves, accompanied by carrots & mashed potatoes

th_1IMG_9613.jpg

ジュに月桂樹の香りを纏わせたリードボーには間にトリュフを挟み込み、その横には、柔らかく煮た人参で囲んだマッシュポテト。生後1年以内の子牛からしか取れない胸腺で、こちらは、まだミルクしか飲んでいない牛のものなのか、色も真っ白。

th_1IMG_9621.jpg

2007年から2010年まで香港のジョエル・ロブションで働いていたSebastienシェフだけあって、ロブションのようなむっちりとした食感のマッシュポテトに、リードボーの滑らかで、ふわふわの柔らかいレバーを思わせるようなテクスチャと弾力感が合います。
ボーヌの一級ワイン。ピノ・ノワール100%の穏やかな印象、リードボーの優しいテクスチャに合います。

th_1IMG_2639.jpg

Cheese

th_1IMG_2652.jpg

チーズは見事なワゴンで。ミモレット、ブルーなどを。

th_1IMG_2655.jpg

特にミモレットは、ベルギーのブルーシメイとのペアリング。

th_1IMG_2650.jpg

ダークエール独特のキャラメリゼされたモルトのコクと、ミモレットの濃厚な旨味を合わせています。

デザートは、アジアのベストパティシエ2016に選ばれた、Cheryl Koh さん。

プレデザートは、コーヒーのクリームが入ったシュー。

th_1IMG_2658.jpg

しっかりと甘みと酸味のあるソーテルヌを合わせて。

th_1IMG_2659.jpg

Variations of clementines from Corsica in a crisp sugar sphere

th_1IMG_9629.jpg

コルシカ島のクレメンタインオレンジのバリエーション。どこか日本の紅まどんななどを思わせるような、ゼリーのような濃密な果肉、甘くて香り高いオレンジです。シュガーボールの中にはクレメンタインのソルベ、香りの良い皮は表皮だけ残してコンポートにしてそのまま器に、ほんの少しアングレーズソースを引き、シロップに漬けた果肉を乗せて。酸味のアクセントに、オキザリスの葉が飾られています。

さらにここで、25年樽でエイジングしたというラム酒。樽のオークの香りがしっかりあり、ウィスキーのような印象。

th_1IMG_2674.jpg

Baba au rhum

th_1IMG_9634.jpg

オレンジの皮を混ぜ込んだブリオッシュを半分に切り、ラムシロップを注いでからたっぷりとクリームを挟みます。

th_1IMG_9638.jpg

バニラビーンズがたっぷり入った上質なクリームは、とても口どけの良い味わい。


シンガポールで唯一のクラッシックフレンチ、Les Amis、モダンなお料理も良いけれど、どこか原点に立ち返りたい、そんな時に立ち戻れる、安定感抜群のお店です。

<DATA>
■Les Amis(レザミ)
営業時間:ランチ 12:00~13:45L.O.、ディナー 19:00~21:00(L.O.月曜~木曜)、18:30~21:00(L.O.金曜~日曜)、無休
住所:1 Scotts Road, #01-16 Shaw Centre, 228208
電話:+65 6733 2225
アクセス:MRTオーチャード駅徒歩2分


2018年1月31日

1月18日にグランドオープンした日本料理の店、「高山」
少し遅くなってしまいましたが、プレオープンの試食会にお邪魔してきました!

京都の柏屋、大阪の狐柳で修業した後、世界各地を旅しているうちに、日本大使館公邸のの料理人としてのオファーがあり、シンガポールにやってきた高山太郎さん。その後マンダリンオーチャードホテルに移り、ついに自身の名前のついた店をオープンしました。

th_1IMG_1629.jpg

シンガポールには様々なスタイルの日本料理がある中で、どこを目指していくのかお聞きすると、京懐石と大阪割烹の良さを併せ持つような店にしたい、という返事が返ってきました。

作るのも、食べるのも好きな料理は、真蒸だとか。「日本食なのに、シンガポールだとフィッシュボール?と扱われてしまう。それが伝わらなくて大変だけれども、ちゃんと作っていく感じがいいんです」と高山さん。

インテリアのこだわりは、座り心地の良い椅子とカウンター、すべての作業がオープンキッチンで見えるようになっています。裏にあるのは、オーブンとスチーマー、冷蔵庫だけという、潔い作りは、仕事に自信があるからこそ。

th_1IMG_1628.jpg


先付
伊勢海老 ゆば

th_1IMG_9265.jpg

まるで昆布のような旨味たっぷりの、三重県の伊勢海老の刺身。ミョウガの酢漬け、木の芽入りの辛子酢味噌に菜の花。菜の花は出汁と薄口醤油で下味を。「どんなものも、味をつけないで出すことはありません、そのあたりは京都風のやり方ですね」と高山さん。大徳寺麩、下には生湯葉が敷いてあります。

北海道帆立 自家製豆腐

th_1IMG_1639.jpg

焼いたホタテと自家製の柚子胡椒が乗った自家製豆腐は、どうしてもこれでなくては、と、濃くてミルキーな味に惚れ込んだ豆乳クリームを使っています。
豆腐そのものは大豆の自然な甘みがあり、上に塩気のある出汁の餡をかけることで、甘みを感じながら、塩気も楽しめるようになっています。



ズワイ蟹新蒸 一番出汁

th_1IMG_9269.jpg

真蒸は、つなぎを少なくしながら、柔らかく、でもコシを残すようにするのがポイントとか。
目で見るとしっかりと形になっているのに、舌を当てるだけで崩れるような、ギリギリまで柔らかくした食感で、蟹の旨味が後味に残ります。

一番出汁は塩は控えめ、懐石の塩加減。少し甘目に感じるのは、白菜が添えられているのもあるのかも。白菜は軽く湯通ししてから出汁に浸けて蒸してあり、見えないところの一仕事が、味わいのグラデーションを生んでいます。


御造り
旬の御造り盛り合わせ 大阪寿司

th_1IMG_1645.jpg

八寸のようなしつらいの御造りは、まずは北海道のボタンエビと雲丹。イクラとすだちが添えられています。

th_1IMG_9272.jpg

その上は、粕漬けにした数の子を鯛で巻いて。

th_1IMG_9273.jpg

脂ののった氷見の鰤を、ポン酢とかんずりを混ぜた辛味大根おろしで、すっきりといただきます。

th_1IMG_9274.jpg

醤油はたまり醤油ベースのしっかりとコクのある味わい。

マグロのタルタルは、大トロと中トロを使い、わさびとネギをあしらっています。

th_1IMG_9276.jpg

その下には、卵黄を冷凍したものを醤油に浸けたものが隠れていて、コクと旨味をプラスしています。そして、上にも同種類の卵のコクのあるキャビア、島根産のキャビアで、塩分濃度が3%と低く、優しい味わいでした。

長崎のマグロの中トロの刺身。

th_1IMG_9277.jpg

こちらはとろりとしたコクのある醤油、昆布の旨味が感じられます。

噛むと鯖を食べている実感が湧いてくる、肉厚の鯖が嬉しい、自家製のバッテラ。

th_1IMG_9271.jpg

いただいた日本酒は澤姫。りんごの香り、米の持ち味としても、甘酸味のボリュームが高いもの。

th_1IMG_E1651.jpg

最中
フォワグラ 市田柿

th_1IMG_1655.jpg

フォワグラは、和の調味料で仕上げて、テリーヌとエスプーマの間の食感のものを目指しているのだとか。
みじん切りにした奈良漬と市田柿が入っています。

ペアリングは、エルダーフラワーのリキュール。マスカットや白い花の香りが、フォワグラと合います。

th_1IMG_E1657.jpg

揚物
鮟鱇

th_1IMG_1661.jpg

様々なスタイルに調理した千葉県産の鮟鱇。
左手前から、内臓と皮は煮こごり、身は竜田揚げ、蒸したあん肝、ポン酢と紅葉おろしに、生姜を添えています。


Signature
鮑 雲丹

th_1IMG_9286.jpg

生わかめのお浸しに、蒸し鮑と北海道のバフンウニ。アワビの肝のソースを使っています。

th_1IMG_9287.jpg

蒸し鮑に乗ったことで、少しだけ火の通ったウニが、肝のソースの濃度ともマッチするコクに仕上がっています。


焼物
熊本県産和牛「和王」 堀川牛蒡

th_1IMG_1666.jpg

熊本県産の柔らかく赤みのしっかりとしたA4テンダーロインのたたきに、米麹に醤油や芥子、麻の実、三温糖などを加えた発酵調味料を添えて。高山さんの実家の夏みかんで作ったというジャム、堀川ゴボウの酢漬け、海老芋に白味噌のと卵黄のたれをかけて炙ったもの、少しスターチを混ぜたふわふわにしたフレーク状の塩が添えられています。


御飯物
お茶漬け 広島牡蠣

th_1IMG_1668.jpg

「最後の締めは、さらっと食べられるものがいい」と広島産牡蠣と針生姜の自家製の佃煮の入った出汁茶漬け。牡蠣と相性の良い岩のりが入れられています。

果物
晩白柚 マスクメロン

th_1IMG_9294.jpg

人の顔よりも大きな晩白柚は、すっきりとした味わい、そして甘いマスクメロン。

御茶菓子
羊羹 柚子

th_1IMG_9296.jpg

柚子を効かせた白小豆と小豆の、水羊羹と羊羹の間のような、柔らかい羊羹。甘すぎすすっきりとした余韻の締めくくりでした。

スクリーンショット 2018-01-29 20.18.31.png

(お好みでワインを合わせることもできます)

気づかないような所にまで丁寧な仕事がされた、本格的な日本料理の味わいを楽しめるお店です。


<DATA>
■高山(Takayama Japanese Restaurant)
営業時間:ランチ12:00〜14:30(平日のみ)、ディナー 18:30~22:00(日曜・祝日休)
住所:Downtown Gallery #01-09/10, 6A Shenton Way, Singapore 068815
TEL:+65 6224 0864
アクセス:MRTタンジョン・パガー駅から徒歩3分
https://takayama.com.sg



2018年1月27日
2018年1月15日
2018年1月 2日
2017年12月19日
2017年12月11日
⇒すべての記事を見る

シンガポール旅行 旅スケジュール

旅行者の作る、新着!旅スケジュールをご紹介します。 ■シンガポールの旅行記・口コミ「旅スケ」へ

アジア特派員ブログ一覧

インドネシア/ジャカルタインドネシア/ジャカルタ2インドネシア/バリ島インドネシア/バリ島2インドネシア/バンドゥンインド/デリーインド/トリヴァンドラムインド/ベンガルールインド/ムンバイウズベキスタン/タシケントカザフスタン/アスタナカンボジア/シェムリアップカンボジア/プノンペンシンガポール/シンガポールシンガポール/シンガポール2スリランカ/コロンボタイ/チェンマイタイ/バンコクタイ/バンコク2ネパール/カトマンドゥバングラデシュ/チッタゴンパキスタン/カラチフィリピン/セブフィリピン/セブ2フィリピン/パナイ島フィリピン/パナイ島2フィリピン/マニラベトナム/ニンビンベトナム/ハノイベトナム/ハノイ2ベトナム/ホーチミンマレーシア/クアラルンプールマレーシア/クアラルンプール2マレーシア/ペナンミャンマー/バガンミャンマー/ヤンゴンモンゴル/ウランバートルラオス/パークセーラオス/ビエンチャン中国/フフホト中国/マカオ中国/上海中国/上海2中国/上海3中国/北京中国/南京中国/広州中国/深セン中国/蘇州中国/香港中国/香港2台湾/北投台湾/台北台湾/台北2台湾/高雄東ティモール/ディリ韓国/ソウル韓国/ソウル2韓国/済州韓国/釜山

アジアにもどる

  • 特派員プロフィール
  • シンガポール特派員

    シンガポール特派員
    仲山 今日子
    元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイドブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。

  • リーダーに登録

地球の歩き方Web特派員募集