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シンガポール/シンガポール特派員ブログ 仲山 今日子

シンガポール・シンガポール特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


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秘境旅行が好きで、かれこれ45カ国になろうという私。それでも、行ったことがなかった場所が、パプアニューギニア!
今回、雑誌の企画で、ずっと見てみたかった、カカオ豆の生産現場を、パプアニューギニアで取材するという、素晴らしい機会をいただきました。

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20年前にパプアニューギニアに駐在して以来、温かい人々に魅せられ、パプアニューギニアと日本をつなぐ仕事をしたいと、バニラビーンズとカカオ豆の商社「バニラハウス」を立ち上げた小瀬一徳さん、アジアのベストパティシエで、東京の二ツ星フレンチ、エスキスの成田一世さんと、アシスタントの青柳東洋さん、また、パプアニューギニア政府のカカオ研究所、Cocoa Coconut InstituteのKanah Pouruさんをはじめ、島の人たち、そして首都ポートモレスビーでは、JICAの伊藤明徳さんに、大変お世話になりました。

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せっかくの貴重な機会、今回は特別編ということで、パプアニューギニアの観光についてご紹介していきます。

パプアニューギニアは日本から南に約7時間、南太平洋に位置する大小多くの島がある島国です。

ちなみに、コンセントはオーストラリアと同じI型、電圧は240ボルトです。時差はシンガポールからは+2時間、日本からは+1時間です。

私はシンガポール出発、馴染みのあるチャンギ空港から。初めて乗るニューギニア航空。どんな飛行機なんだろうと、ワクワクしながら乗り込みました。

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飛行機が出発したのは夜8時15分、機内には機内誌やビデオなどのエンターテイメントもありました。

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中でも、パプアニューギニアの様々な地方を紹介するビデオは、情報が少ない中で貴重なものとなりました。機内食はパプアニューギニア料理?と思いましたが、洋風の料理が出てきました。

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数時間寝て、パプアニューギニア時間、朝4時50分にポートモレスビーに到着です。

ここで、他の皆さんと合流。現地の最新の事情について、伊藤さんからお話をお伺いした後、国内線で取材先のあるマヌス島へ。

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ポートモレスビーの国際線から国内線への移動は、歩いて5分程度。日本語の案内板もあります。

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国内線のターミナル。

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マヌス島の空港に到着。簡単な屋根があるだけの、こぢんまりとしたのどかな空港です。単線の走る地方都市の列車の駅、というような風情。荷物はベルトがなく、飛行機から降ろされて来たものを、こんな感じでそれぞれに持って行きます。

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マヌス島では、小瀬さんが「パプアニューギニアのお父さん」と呼ぶ、ソロモンさん一家に、バニラの畑を見せてもらったり。ゆっくりとおしゃべりしながら、島の時間を楽しみました。

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交通手段は、小瀬さんがソロモン一家にプレゼントしたトラックの荷台。雨が降るとビニールシートを下ろして雨も防げるよう工夫されています。

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島には一軒だけ、インドとフィリピンの合弁資本でできたというスーパーマーケットがあり、歯ブラシ、石けんなどの日用雑貨はもちろん、オーストラリアのTim Tamから、日本の出前一丁まで(中国生産でした)!揃っていました。離島のため、ポートモレスビーと比べると割高なようです。輸入品がほとんどのため、こういった場所での物価は、東京よりも少し高いような印象でした。

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逆に、地元のものが欲しい場合は、市場がオススメです。
地元の人に大人気だったのが、ビートルナッツ、と呼ばれる檳榔樹の実。

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Dakaと呼ばれるマスタードの仲間の実に石灰の粉をまぶしたものと共に、中の種をガムを噛むように噛みます。檳榔樹の実を食べる地域は他にもありますが、地元では「パプアニューギニアのビール」と呼ばれているそう。種は白いのですが、石灰との化学変化で歯や歯茎が朱色に染まります。男性女性問わず、噛んでいる人はいますが、宗教的な理由などで口にしない人もいます。

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バナナの種類の豊富さにも驚かされます

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ブダイのような鮮やかな色の魚も、もちろん食用。

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マヌス島にしかいないという、緑色のカタツムリが、アクセサリーになって売られていました。


食事のベースは、島に生えているバナナやココナッツ、そしてタロイモやサゴ椰子(根元のデンプンを水にさらして、粉にして食べます)、フルーツなど。魚なども食卓に登場します。

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歴史的に見ても、日本と関わりの深い土地柄。市場で偶然出会ったジョゼフィーヌさんは、祖父が「伊藤」という苗字の日本人で、少しだけ日本語を覚えているそうです。

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市場の片隅には、子どもたちが遊べるスペースも。

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取材ではここから更に、スピードボートで1時間半の離島にお邪魔しました。

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電気も水道もない島、車も一台も走っていません。木登りカンガルーなど、絶滅危惧種の生物も多く生息していて、古代の生態系が息づく島では、カカオ豆の栽培が行われています。

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今回は、島を含めた自治体の招待を受けての訪問。島に伝わる伝統的なダンスで、歓迎してもらいました。

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今回はチョコレート作りの取材、私もカカオ豆の発酵を少しだけお手伝いさせていただきました。

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島には蛍がいて、本当に昔ながらの雰囲気。

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8年生(中学2年生相当)までの学校もあり、みんな制服を着て、勉強に励んでいました。学校が終わった後は、カカオ豆の発酵の様子を興味津々で見ていました。

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そして、子供達も魚釣りがとても上手。ある日の昼ご飯は、お邪魔したお家の6歳の女の子、ジルちゃんが釣って来てくれた魚。大人になると、ボートに乗って沖にまで釣りに行き、大物を捕まえて来ます。

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海辺には湧き水と海水の混ざったプールがあり、子どもたちのプールがわりに、また、漁から帰った人々が塩を洗い流す場所としても使っています。

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水道がないため、生活用水は雨水を貯めたタンクで。飲み水も、洗濯も、水浴びも、この水を大切に使っています。

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この辺りでは、クリスチャンの方が多く、日曜日(宗派によりますが)には教会でミサが行われます。

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私はパプテスト教会にお邪魔したのですが、10代の少年のギターに合わせて賛美歌を歌い、中には、お互いに歌いながら握手して踊るものもあったのが印象的でした。

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島には商店という商店はなく、交通手段はスピードボートのみ。でも、島の中にはパパイヤやバナナの木、タロイモなどがあり、生活には困りません。

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道を歩いていると、会ったことがない人からも、「アピヌン」(地元で使われているピジン語で、こんにちは)と声をかけられます。小さな島だけに、みなが助け合って暮らしています。

私たちが宿泊していた民家がある島の反対側は砂浜になっていて、ジャングルの中を1時間ほど歩いて行ってきました。途中は膝までの深さの沼もあり、近くに生えているサゴ椰子の葉を切って、その上を急いで渡ります。

大自然を満喫するトレッキングのような場所。道端には、バニラの木や唐辛子の木。自然観察しながら歩いていると、あっという間です。

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ちなみに雨が降った時の傘は、大きな木の葉。必要なものは、大自然が供給してくれます。

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とても綺麗な珊瑚でできた砂浜。遠浅で、たくさんの魚が泳いでいました。

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そして、離島なだけに、マヌス本島にはいる蚊が、全くいなかったのも印象的でした。それだけ、清浄な環境が保たれているということかも知れません。

ここで捕まえたナマコや貝は、そのまま夕食に。

そして、特別なごちそうとして、木登りカンガルーを捕まえてきて、料理してくれました。

一週間弱の滞在期間中で、すっかり仲良くなった島の人たち。最後は船着場まで送ってくれました。

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マヌス島では、民家ではなく、ペンションやホテルに宿泊しました。いわゆる都会のホテルとは趣が違いますが、お湯も出て、中には簡単なキッチンがあるペンションもあり、快適に過ごせました。石鹸やタオルなどは、ある場所とない場所がありますので、念のため自分で準備して行った方が良いでしょう。歯ブラシなどはありません。

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海岸沿いにも、小さな露店が連なるエリアがありました。

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穏やかな島の暮らしが感じられます。

出発2時間前に空港に。マヌス島の空港には飲食店などはありませんでしたが、
帰りには、ちょうど選挙運動期間中ということで、有名な政治家が来ていて、地元の人たちが踊りの準備をしていたので、お話をお聞きしました。

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この地域にいくつかある、伝統文化を継承するグループのうちの一つで、イベントなどの依頼があると、こうやって活動をしているとのことでした。民族ごとに、音楽や踊りは少しずつ違うそうですが、ちなみに、マヌス島には20以上の民族があるとか。民族ごとに方言のように少しずつ言葉が違うので、すぐ分かるそうです。

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帰りは、ラウを経由しての便だったので、ちょっと長めで2時間あまりのフライトです。

行きはそのままマヌス島にお邪魔したので、ポートモレスビーの空港の外に出るのは初めて。

ポートモレスビーでは、伊藤さんの案内で、いくつかの観光名所にお邪魔しました。

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こちらは、バードパーク。

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パプアニューギニアの国鳥もいます。ここは総合アミューズメントパークのような場所で、機関車の乗り物や小型の動物園、蘭園、そしてウォータースライダーのあるエリアなどもありました。

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帰り道には、お化けを模したという、「マッドマン」と呼ばれる伝統的な仮面がお土産に売られていました。

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本来は粘土のみで作るそうですが、運んでいる途中に割れてしまわないように、お土産用にはセメントが混ぜられています。

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さらには、ポートモレスビー随一のショッピングセンターへ。

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高級ホテルとも直結していて、便利です。入っているブランドは違いますが、日本やシンガポールとあまり違わない内容。

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スーパーマーケットの充実ぶりは、驚くばかり。酸味のないパッションフルーツのような、シュガーフルーツなど、シンガポールでもあまり見かけない果物、そして、お土産に良さそうな地元産のコーヒーや、チョコレートも売っています。こちらでの物価も、東京とあまり変わりません。輸入物のポテトチップスが一袋400円もして、むしろ高いかもしれません。

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伊藤さんに、お土産を買うのにおすすめ、と連れて行っていただいたのが、ホリディ・イン・ホテルで行われていた、クラフトマーケット(不定期で開催されています)。

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地元の人たちが手作りのものを持ち寄って販売します。

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私は、ヤシの殻や貝殻、ビーズなどで作ったネックレスをいくつか購入しました。南国ならではの鮮やかな色が楽しく、シンガポールでも気に入って使っています。

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ポートモレスビーでは、セキュリティのしっかりしている、空港近くのゲートウエイホテルに宿泊しました。

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たまたま、夜は地元の女性弁護士の集まりがあり、民族舞踊の披露があったのですが、途中からみんな一緒に踊っているので、通りすがりの私もご一緒させてもらいました。

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こんな大らかさも、パプアニューギニアの魅力の一つ。

このゲートウエイホテルの敷地中には、JICAの方がやっているお土産屋があり、木彫りなどを購入できます。

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また、こちらは日系の旅行代理店(http://www.png-japan.co.jp)も兼業されているので、何かと相談すると良いかもしれません。

というのも、私たちはパプアニューギニアの言葉、ピジン語を流暢に話し、地元の事情をよく知る方々に助けてもらい、一緒に行動していたので危険な目には会いませんでしたが、ポートモレスビーの治安自体はあまりよくなく、日中でもエリアによっては危険とのこと。出会った地元の人たちは温かい人ばかりでしたが、事情が分からずに、安易に人を信頼するのも、危険な面があります。また、万が一トラブルに巻き込まれた際の対処も、独自の文化などの深い理解がなければ、自力で解決するのは難しいでしょう。信頼できる旅行会社を通して、ドライバーと地元のガイドのついたツアーを手配してもらうと、安心して楽しめそうです。また、どこに行く際でも同じだと思いますが、海外旅行保険は必須です。

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そして、ポートモレスビーの空港へ。免税店には、工芸品だけでなく、パプアニューギニア産のビールの他、コーヒーやチョコレート、バニラビーンズなども売っています。日本やシンガポールではなかなか手に入らない、同じ南太平洋のフィジーの化粧品が売っていたのが個人的には嬉しかったです。

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そこから、一路シンガポールへ。シンガポールとの時差2時間というのも手伝って、あっという間に到着した気がしました。

最後の楽園、と言われることもある、秘境・パプアニューギニア。ゆったりとした時間の流れ、人々の穏やかな暮らしに癒された旅でした。

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ニューギニア航空のチケットは、こちらで購入できます。
日本から(成田発着・週2便)
http://www.airniugini.jp
シンガポールから(チャンギ発着・毎日)
http://www.airniugini.com.pg

取材協力:ニューギニア航空

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2017年6月15日

プレステージシャンパンメゾン、Krug(クリュッグ)。その、世界でも数少ないアンバサダーとして選ばれている、JaanのKirk Westawayシェフと、Tippling ClubのRyan Cliftシェフが、一夜限りのスペシャルディナーを行う、ということでお邪魔してきました。

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Jaanはミシュラン1ツ星とアジアのベストレストランで42位、Tippling Clubはアジアのベストレストランで27位という、どちらも今勢いのある、注目のレストラン。


スイスホテルの70階に位置し、マリーナベイサンズの絶景が望めるJaan。

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ロマンティックな夜景を背景に、それぞれのシェフがシグネチャーメニューを繰り出す、特別な一夜となりました。

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まずはアミューズ。

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Charred Peppers

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Ryanシェフから2品。まずは、4年前に初めてお邪魔した時からあるシグネチャー、炭入りの軽い衣でさっくりと揚げたパプリカに、わさび醤油のエマルジョン。炭入りの衣で揚げてあるので、表面を焦がしたパプリカ、のような印象に。しっかり火が通って甘みが増したパプリカに、焦げ感と近い凝縮感のある濃厚なたまり醤油のようなコクのある醤油。重たくなりすぎないよう、わさびを効かせて。

もう一つは、Nori Roll。

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ご飯を巻いた海苔巻きを、軽く素揚げにして、スダチの香りを纏わせたもの。上には、シーアスパラガスを少し大きくしたような野菜、シーバナナが乗っています。
日本食材や日本料理も大好きだというRyanシェフ、海苔の磯の香りを生かし、海水のような塩気とジューシーさがあるシーバナナを合わせた、新しい感覚の前菜。動物性のシーフードを使わない、ベジタリアン素材で寿司を表現したような一品です。

Kirkシェフは、Rabbit Spring Roll

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食材を知るために、南米アマゾンのジャングルに1週間泊り込んだこともあるというKirkシェフ、アジアの食材も上手に取り入れています。こちらはウサギの肉を使った春巻。米粉のチュイルに、カレーリーフで香りをつけた「ヨーロッパの春の味」ウサギの肉、表面にはコリアンダーのクリームチーズを散らして。青ネギが、アジアのニュアンスをプラスしています。

Truffle & Foie Gras Macaron

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トリュフとフォワグラのマカロン。むっちり、もっちりとしたマカロンの食感に、トリュフが香るフォワグラ。前回頂いた時より、やや甘みが控えられているように感じました。イースト、バターなど乳製品の香りなど、しっかりとボディのある、Krug Grande Cuvee Edition 163との相性が抜群。ちなみに、Krugでは2016年から、Grande Cuveeにエディション番号をつけることになり、こちらはその第1弾。ちなみに、163という数字は、Krugの創業年の1843年以来、163回目のアッサンブラージュ(ブレンド)、という意味だそう。

そしてここで、Ryanシェフの定番、

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Tomato Lava Lamp。バジルのオイルの上に、トマトのクリアな旨味だけを抜き出したようなジュースを注いだもので、口の中を一旦リセット。

パンは、(この日は出てきませんでしたが)Jaanのシグネチャーでもある、卵が干し草の上に乗って出てくる演出を彷彿とさせる、巣ごもりしているような、焼きたてのカンパーニュ。

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食べやすい小さめの一口大に、あらかじめ切れ目が入っているのも嬉しい。Bordierの有塩バター、海藻入りバターを添えて。

ペアリングの白ワインは、オーストリア産のgruner(グリューナー)というぶどう品種のもの。

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すっきりとした青リンゴの香り、時間が経つとまろやかさが増しますが、きりりとした印象は変わりません。

コースの一品目は、KirkシェフによるTsarskaya Oyster

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マリー・アントワネットを始め、代々フランス宮廷で食べられていたという、フランス・ブルターニュのCancale産のオイスターで、ロシア皇帝がわざわざ取り寄せて食べていたことから、Tsar(ツァーリ、ロシアの皇帝)の真珠、という名前が冠された最高級品。

出汁のゼリーときゅうりの泡、甘酢に漬けたきゅうりのピクルス。横に添えられているのは、ポン酢とポメロのゼリーです。
最初、キュウリや出汁のゼリーだけを食べた時は、少し酸味が尖りすぎているかな?と思ったのですが、一口牡蠣を食べて納得。クリーミーで甘い牡蠣の味わいを、最大限に引き出すバランスに計算されていました。

続いて、貝つながりのRyanシェフによる一皿は、Razor Clams

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一口大に切ったマテ貝、同じ形に切られて食べると違いを感じる、シャキシャキしたパースニップの上に、パセリと葉緑素を乾燥させた、紙のような薄さのチュイル状のもの。薄くパリパリとした食感も楽しめるよう、食べる直前にブルターニュ産の紫ニンニクのヴルーテのようなソースをかけて。上に飾られた花は、ネギ科の花のアリッサムや、アニスのような香りのマリーゴールド、ピリッとした味わいのキャットウィスカーなど、しっかりと味わいのアクセントになっています。乳製品やガーリックの印象がはっきりしていますが、同じくパセリや葉緑素の香りも強く、バランスが取れています。クラムチャウダーを昇華させたような印象の一品。


再びKirkシェフ
Norwegian Langoustine

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春のメニューでもいただいた、アスパラガスに、ラングスティーヌを合わせて。前回いただいた時には、ガーリックの花がアクセントにつけられていましたが、今回はその代わりに、一つ前のRyanシェフのガーリックの効いた皿の余韻でそのままいただく印象。
ボルディエの海藻バターをシンプルにまとったラングスティーヌ、まったりとした食感を引き出す火入れが素晴らしく、レモンをひと絞りする代わりに一葉のオキザリス、その下にはイベリコ豚で作ったスペイン産の生ハム、Joselito(ホセリート)ハム。シャンパンのオランデーズソース、パルメザンの衣をまとったホワイトアスパラガスと、シンプルに緑の香りを生かし、バターを纏わせただけのグリーンアスパラガス。横にはグリーンアスパラガスのピュレ。

Ryanシェフの、Foie Gras

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下に、モラセスや凝縮したドライフルーツの甘みを持つ、デーツのピュレにクルミを混ぜたものを敷いて、コニャックが香るフォワグラのムースを絞ってあります。クリームのテクスチャーが多い中、食感のアクセント、そしてフォワグラに添えられているスパイスのゴーフレットが、フォワグラに添えられるスパイス入りのフルーツブレッドを極限まで軽くしたもののような印象。そして、様々なテクスチャーに仕上げたりんご。コンポート、コンフィ、フリーズドライ、減圧調理器具のガストロバッグを使い氷点下の温度で「調理」したという、シャキシャキしたりんご(角砂糖のような形のもの)。そしてナスターチウムの葉でピリッと全体を引き締めて。シナモン、スターアニスなど、甘い香りのスパイスが上から仕上げにかけられています。

そして、もう一つRyanシェフによる、Wild Turbot

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ここで、前の皿との橋渡し役になるのは、ナスターチウム。同じく辛味系で揃えた、クレソンのソース、上には黒大根のスライスをのせた、表面を香ばしく焼き上げたTurbot。そこに、辛味を旨味で揺り戻す、日本のアオリイカと、イベリコ豚のハム、Jamon De Bellota。米粒のように細かい、同じサイズに刻み、海と山の旨味をプラスしています。手前には、アオリイカのソテー、ナスターチウムの下には、水分を補う、ジューシーなカブを添えてあります。

ここで、赤ワインは2000年のGAJAのバルバレスコ。

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17年経っていますが、まだ若々しい、と言っていいほど、枯れていない凝縮味があり、ほのかなスミレのような繊細な香りはありつつも、スパイス感などもあり全体的にしなやかでふくよかな印象です。

そこに、
A4 Toriyama Wagyu

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群馬県で鳥山真さんが育てている、鳥山和牛。ごく薄くスライスしてから、昆布で挟み、加圧して旨味を移します。上には、沖縄の海ぶどうが、みずみずしさと、昆布とはまた違ったトーンの海の味をプラス。その下には、同じく鳥山和牛のヒレ肉がミディアムレアのステーキ状態で提供されています。さらに、甘みと酸味が十分に乗った日本のフルーツトマト。
昆布と牛肉の強い旨味があるため、前回食べた時は塩が強めに感じたのですが、今回はとてもバランスが取れているように感じました。
Ryanシェフは、こういった旨味のボリュームが強めの味に、苦味や緑の味わいで引き戻してバランスを取るのが得意な印象があります。
昆布、トマト、牛肉、旨味の競演を、ブッラータチーズにホースラディッシュを和えたものの辛味やごぼうのような香りで、サクサクした食感の、エルサレムアーティーチョークのほのかな苦味など、尖りすぎないアクセントになっています。

Pre Dessert

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プレデザート、としか書かれていなかったサプライズデザートは、一人一人の名前が容器にちゃんと書いてある、”Dr.Ryan” 処方の錠剤と、NASA認定の宇宙の香りを移した、宇宙船のカード。

実際に宇宙服から採取した香りを再現したという香りは、どこか、白檀に焦げた金属の香りが混ざったような香り。この香りを嗅ぎながら、マサラカレーに使われるというスパイスが入ったシャーベットを火星の石のような形に仕立てたデザートをいただく、Ryanシェフの真骨頂、というべき、遊び心溢れる演出です。

そして、そのストロベリーチーズケーキの錠剤からイチゴ繋がりのバトンを受け取った、
Kirkシェフによるワイルドストロベリーのデザート。

Wild Strawberry

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今が旬の爪の先ほどの小粒のイチゴで、独特の甘い香りと、「ほわっ」とした儚い食感があり、個人的にも大好きなイチゴ。その他にも、白イチゴや、コンポートにしたイチゴ、乾燥させて、しっかりとした甘みと酸味を楽しめるチュイル状にしたイチゴなど、様々なイチゴが組み合わされていて、私のようなイチゴ好きにはたまらない一品。そして、真ん中はなんと、ネパール産のTimut Pepper のソルベ。辛味はさほど強くなく、むしろ柑橘のようなすっきりとした香りを感じます。どこかホッとする、バニラクリームを挟んだ卵たっぷりの生地、そして少し米粉が入ったメレンゲは食感のアクセントにも。
Kirkシェフは、アジアのアクセントをヨーロッパのスタイルに自然に取り入れるのがとても上手だと感じます。

Coconut

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キッチンで絞りたてのココナッツミルクをアイスクリームに仕立て、下にはタピオカ。上には、ココナッツミルクを、ココナッツオイルが分離するまで6時間煮詰め、オイルを取り除いて残ったキャラメル状のものを凍らせ、すりおろしてかけたもの。カフィライム果実の皮をアクセントに。

食後の小菓子

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Ryanシェフは、
Pork & Cocoa
豚肉の塩漬けにチョコレートをかけた、甘さと塩辛さ、スモーキーさ、豚肉の脂分など、中枢神経を刺激する旨味をぎゅっと集めたもの
Praline Cannnelloni
薄いフィロをカネロニ風に仕立て、中に濃厚なナッツ感のあるプラリネアイスクリームを詰め込んだもの。

Kirk シェフは、

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サクサクの絞りクッキーに、クロテッドクリームを挟んだ「スコーンの再構築」と、
Almond Roche
チョコレートの中に、アーモンドとキャラメルが詰まったロシェ、
Rhubarb & Custard
フィロペストリーの上に、ルバーブとカスタードが乗ったタルト。
と、いつものJaanの落ち着く締めくくり。

二人のクリュッグアンバサダーの競演、遊び心があり、実験的なRyanシェフ、アジアのエッセンスをうまく取り入れつつ、エレガントなモダンフレンチを作り上げるKirkシェフ。それぞれに個性の違う二人の味が、まるで一つの物語を紐解くように、味の構成要素というチェーンで一皿一皿が繋がっていて、次の味の扉が開いていく、そんな印象を持った素敵なコラボレーションでした。

<DATA>
■Jaan x Tippling Club, Four Hands Dinner
イベント日時:2017年6月12日(終了)
■ Jaan (ジャーン)
営業時間:ランチ 12:00~13:45(L.O)、ディナー 19:00~21:45(L.O)、無休
住所:Level 70, Equinox Complex Swissôtel The Stamford, 2 Stamford Road, Singapore 178882
電話: +65 6837 3322
アクセス:MRTシティーホール駅直結


2017年6月13日

2013年にスコッツ・ロードにオープンしたイタリアンレストラン、Buona TerraのDenis Lucchiシェフと、先日アジアのベストレストランで22位にランクインした、インドネシア・バリ島のLocavoreの、Eelke Plasmeijerシェフ によるコラボレーションイベントが行われました。

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料理は、Denisシェフ(左)とEelkeシェフ(右)が交互にお互いの料理を出していくスタイル(メニュー名の後のLはLocavore、BはBuona Terra)。
今回のテーマは、「旨味」。Buona Terraを始めとするレストラングループのワインディレクター、 イタリア・パルマ出身のGabriele Rizzardiさんがセレクトしたワインと共に楽しみます。

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まずは、イタリアのスパークリングワイン、Antica Fratta Extra Brut 2010。

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プロセッコは、一次発酵・二次発酵共に通常ステンレスタンクで発酵させますが、こちらはフランチャコルタ。ぶどうはシャルドネ85%、ピノ・ノワール15%でした。シャンパン製法で瓶内二次発酵させているので、イーストの香りやレーズンのような丸みと熟成感のあるフルーティーさが感じられます。

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Black Rice Blini, Smoked Egg and Purslane (L)
心地よいほのかな酸味のある黒米のブリーニに、スモークした卵のソースに、黒米のパプ、スベリヒユを飾ったもの。キャビアを添えることもあるブリーニ。小麦粉とそば粉の代わりに黒米粉を使い、スモークで旨味を足したクリームで、同じ構成の味わいに。

“Oyster Omelette” with Crispy Pancetta, Anchovies and Braised Onion (B)
牡蠣のフリッタータ(イタリア風オムレツ)をアレンジ、生牡蠣の上にカリカリのパンチェッタ、玉ねぎ、アンチョビ、トマト、唐辛子などを、オランデーズのような卵黄のソースに入れてアレンジしたもの。

Pickled and Grilled Shitake Mushroom (L)

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この牡蠣と同じようなプリプリとした食感が楽しめる肉厚の椎茸は、酢に漬けた後にグリルして、すっきり、さっぱりとした味わいに。

Rigatoni Cracker with Lardo and Sea Urchin (B)

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山の旨味のラードをカリッと揚げたリガトーニに詰め、海の旨味であるウニを乗せたもの。ラードとウニのクリーミーさと、リガトーニのクリスピーさとの対比も楽しめます。

ワインは、Numero Chiuso 2010。

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ヴェネト州の独自品種、Vermentino種100%。ソーヴィニョンブランに近いハーブ香のトーンをより上げたような印象があり、ミネラル感も豊か。数年に一度、ぶどうの出来のいい年しか作らないという希少なワインで、この2010年のものは2600本しか生産されていないそう。

Tomato (L)

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ブラッディーマリーの再構築という一皿。チェリートマトのマリネの上には、セロリと唐辛子入りのトマトのソルベ。上から温かいコンソメを注いでいただきます。
コンソメはチェリートマトのような蜂蜜の印象で甘くなっているかな?と思ったのですが、甘みのないきりりとした味。タイムやローズマリーのようなハーブ感のあるワインとの相性も抜群でした。

続いてサーブされたのは、NO NAMEと、手書きのような字体で書かれたラベル。

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「ブラインドテイスティングですか?」とGabrieleさんに冗談を言ってみると、その名前の由来を教えてくれました。「この品種は、今はFriulanoとなっているけれども、昔はTokajiと呼ばれていた。でも、イタリアがEU に加わった際に、ハンガリーの甘口ワイン、Tokajと同じ名前だということで、名前を、フリオロ・ベネツィア州から撮った今の名前に変えられてしまった。祖先の時代から使ってきた、本当の名前を名乗れない。それに対する思いを表現するために、NO NAMEという名前にしたんだ」。奇抜なネーミングを狙ったのではなく、Tokajと名乗れないながらも、こう書くことで、その名前を残したい。そんな作り手の思いが感じられるワインは、ゲヴェルツトラミネールのような、華やかな白い花や蜂蜜のような香りが豊か。

Tilefish in Acqua Pazza (B)

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日本産のアマダイの松笠焼きを、アクアパッツァ仕立てに。ムール貝などからの自然な塩分を使い、塩を一切加えていないそうですが、旨味が豊かでも、雑味のない出汁に、黒オリーブやケイパー、そして、濃厚な甘みのセミドライトマト。凝縮したトマトの旨味も、塩分が少なくても美味しく感じさせてくれる大切な要素になっています。セミドライトマトにすることで、凝縮した甘みと旨みをアクセント的に使える上、トマトの味がスープに流れ出さず、スープそのものが余計に透き通った味に感じられて、好みでした。
ワインは、時間が経つにつれて、ドライアプリコットやフレッシュなアーモンドのようなニュアンスが出てきて、この地中海的な印象を強めているように感じました。


続いては、ピエモンテ州、バローロの有名な作り手が、ごくわずかな本数だけ作っているというシャルドネ。

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この2015年のものは、5000本生産しただけ、という希少なもの。ほんのり焦がしバターのような香りがあります。

“Umami” (L)

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これに合わせたのは、その名も旨み。「自家製MSG(グルタミン酸ソーダ)のパウダーと一緒にどうぞ」というEelkeシェフの言葉に、一同から質問殺到。
実際のパウダーの中身は、不活性イーストと、干したマッシュルームを粉にしたもの。きな粉やイーストの香りのパウダーの下には、薄切りのマッシュルーム、そして角切りのマッシュルームと細切り昆布を入れたリゾット。

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イーストの植物性のタンパク質の旨味を引き出したところに、バターの香りのシャルドネで、アジアに寄りすぎない、ヨーロッパ料理のバランスにする。秀逸なペアリングでした。

続いては、ベニスの北で4000年前にメソポタミアで作られていたのと同じ製法で作られているという、オーガニック・無濾過のオレンジワイン、Radikon Jakot。

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「白ワインは通常、ぶどうの皮の成分を抽出するために漬け込む過程、マセラシオンを24時間から36時間行うけれど、こちらは数カ月館漬け込み、さらに樽でなく、テラコッタ製のアンフォラで熟成させているのです」と、Gabrieleさん。

Fusilli Carbonara (B)

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フジッリパスタに、スモークした卵黄のソース、ペコリーノチーズとサルディニア産のボッタルガを添えて。「豚トロ」と呼ばれるほど脂の乗った豚の頬肉の部分で作った生ハム、guanciale(グアンチャーレ)をかけてありますが、特にこのguancialeの豚の脂と、ワインの相性が絶妙でした。

凝縮した杏や干しリンゴのような印象で、香りはとても甘いのですが、口にするとキリッとした辛口。コンテなどのチーズなどにも合うと思うのですが、干しリンゴのような甘い香りと、豚の脂、りんごと豚という、味の組み合わせをワインのマリアージュで出していて、素晴らしかったです。

ここで出てきたのが、なんと日本のウィスキー、響17年。

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「通常はここで、味覚をリセットするためのソルベを出したりする所だけれど、今回のテーマは旨味。味覚のボリュームを上げたいと思った」と、今回のイベントのオーガナイザーの一人、Abbeyさん。

サプライズディッシュとして登場したのが、一度乾燥してから、圧縮し、再度乾燥させたという大根を麺仕立てにしたもの。

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切り干し大根のような干した大根の出汁に、バターとオリーブオイルを加え、上から大根おろし、二十日大根、自家製の鰹節を振りかけたもの。これまでよりもパワフルな旨味は、ともすればえぐみにも感じてしまいそうな所、ウィスキーを合わせたことで、アルコール度でそのえぐみを洗い流し、香りで昇華させるような、とても印象的な組み合わせでした。

そして、そんな流れの後、ピノ・ノワールだと弱すぎる、とGabrieleさんが選んだのが、アマローネ。

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90〜200日間、ぶどうを陰干しすることで糖度を上げ、凝縮感を出したワインです。通常は4種類の特定品種のぶどうで作るところを、16種類のぶどうを混ぜて使っているため、称号もDOCGではなくIGP。正式にはアマロネとは呼べないそうですが、製法としては同じ作り方をしているそう。

Eggplant (L)

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それに合わせて出てきたのは、見た目もシンプルな、ナスの一皿。このワインに合わせるには軽すぎるのでは?と一瞬心配になりましたが、日本の焼きなすのように、しっかりと皮目を焼いて剥き、そのあとにその焦げた皮、発酵させたマッシュルーム、昆布、ネギなどの粉を黒米のパフと混ぜた「旨味と香ばしさのパウダー」をかけて。サイドにはココナッツクリーム、カレーリーフ、カフィライムやガーリック、シャロットなどを使った、ターメリックの入ってないカレーのような、エスニックなソースを合わせてあります。

アマロネスタイルのレーズンのような凝縮したぶどうの香りと甘みに、このナス皮の糖分が焦げた印象が重なります。中東のピラフにレーズンが入っているのと同じような感じで、スパイス類とこのレーズンの印象も、うまくマッチしていました。

そして、ここで登場したのが、ロバートパーカー100点を取ったという、Casanova di Neriの brunello montalcino。

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良質のピノ・ノワールのような、バランスの良い上品なスミレの花や枯葉の香り。飲み頃はまだ始まったばかりとか。

Wagyu (B)

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それに合わせたのは、佐賀和牛の炭火焼、ボルドレーズソース。トリュフと、カリフラワーを添えて。
赤ワインたっぷりのボルドレーズソースには、牛の骨髄、ボーンマローを加えて、濃厚な旨味を足しています。
スモークの香りに枯葉の香りが、脂の弾ける最上級の和牛に、キメの細かいタンニンが寄り添います。繊細でありながらも、弱々しくない、そんな2つの個性が出会い昇華されていくペアリングでした。

Mousse Esotica al Cioccolato (L)

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デザートは、チョコレートムースに、味噌のソース、塩のソルベ。メレンゲの上からは、スーパーフードとしても知られている、モリンガの葉の粉をかけて、緑の香りのみならず、ヘルシーさをプラス。

この味噌もそうですが、Locavoreの料理で感じたのは、乳製品の代わりにココナッツミルク、穀物やトマトなど、植物性の旨味を使って、アジアらしいヨーロッパ料理を作り出していること。ベジタリアンやビーガンなどの方にも楽しんでもらえる料理や、スーパーフードを取り入れるなど、これからの料理の一つの流れを感じられてとても興味深かったです。

Buona Terraの Denis シェフのお料理も、伝統とモダンの程よいバランスが心地よい料理。引き算と足し算をまるで一人のシェフが作っているような、全体の流れがとてもスムーズな、完成度の高いコラボレーションでした。

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<DATA>
Buona Terra(ブオナ・テラ)& Locavore(ロカボール)
イベント日時:2017年6月9日(終了)

■Buona Terra
営業時間:ランチ 12:00~14:30(平日)、ディナー 18:30~22:30(22:00LO、月曜〜土曜)、日曜・祝日休
住所:29 Scotts Road Singapore 228224
電話: +65 6733 0209
アクセス:MRTオーチャード駅から徒歩11分ほど


2017年6月10日
2017年5月30日
2017年5月 6日
2017年4月30日
2017年4月29日
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