デング熱にご注意(日本語の通じる病院情報)

公開日 : 2014年06月11日
最終更新 :
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「戦いはまだ終わっていない」

平和なシンガポールで、「え??」と思ってしまうような、ちょっとびっくりするポスターを見かけました。実は、この戦いの「敵」とは、「デング熱」という熱帯特有の病気の事なんです。去年シンガポールで猛威をふるったデング熱、今年は去年ほどではないものの、例年より多い感染者が出ています。

【デング熱って?】

では、そもそもデング熱とはどんな病気なのでしょう?

北緯1度、ほとんど赤道直下のシンガポールは、あまり知られていませんが、デング熱の流行地域。

デング熱とは、蚊が媒介する病気で、潜伏期間は2〜7日程度。主な症状は、38〜40度の発熱や頭痛、筋肉痛、発疹などが挙げられます。死亡率は1%以下で、通常は対症療法を行い、一週間ほどで症状は治まりますが、せっかくの旅行を楽しむ為にも、対策は万全にしておきたいですね。

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蚊に刺された事で感染するデング熱。

シンガポールは常夏の気候だから、それだけ蚊が多いのか?と言うと、実はそうでもありません。「安全・安心」にはことさら気を使う国であるシンガポール。蚊の発生の元になる為「屋外に水を溜めておく」事すら罰金の対象になり、町中でも定期的な殺虫剤の散布が行われるなど、徹底的な対策が行われています。実際、シンガポールの中でも、高層ビルが建ち並ぶオーチャードやマリーナベイサンズ、クラークキーやチャイナタウン等、いわゆる観光地で蚊はほとんど見かけません。もちろん行動パターンにより異なるでしょうが、私自身は、緑の多い郊外のテラスレストランに行った時等、数ヶ月に1度程度しか蚊に刺された事はなく、個人的には、日本の夏の方がよっぽど蚊に刺されていたかなぁ、という印象です。

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(シンガポール環境省ウェブサイトより)

【デング熱の流行地域と感染者数】

とは言え、状況はその時々で変わるので、最新の情報を知りたい時には。シンガポール環境省のウェブサイトをご参照ください。上のように、発生地域(黒い部分)の地図が載っていますので、参考になります。ちなみに、この地図をご覧頂いてもお分かりいただけるかと思いますが、いわゆるシティーエリアには、ほとんど感染は報告されていません。

ただ、約2万2000人が感染し(うち死者7人)、爆発的な流行となった去年ほどではないものの、今年は今の所、例年より多い感染者数となっています。(直近では、下のグラフにあるように、6月1日〜7日の463人がピーク)。このサイトには、デング熱が発生した件数が多い地域の一覧が載っていますので、ご出発前にちょっと見ておくのも良いかも知れません。

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(シンガポール環境省ウェブサイトより)

【デング熱対策】

ちなみにデング熱には、予防の為のワクチン等はなく、対策は「蚊に刺されない事」のみ。ホテルでのステイや通常の観光では基本的に問題ないと思いますが、緑の多い公園などに行かれる方は、念のためしっかりと虫除けをして、肌の露出はなるべく控えるようにしてくださいね。帰国後、万が一高熱が出た場合には、デング熱の流行地域を旅行した事を、医師に伝えるようにしてください。

念のため、日本語が使える病院の一覧を記載しておきます。

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住所:290 Orchard Road #10-01 Paragon,238859

電話: +65 6734 8871

診療時間: 月~金曜 9:00~12:00 14:00~17:30、土曜 9:00~12:00

アクセス:MRTオーチャード駅から徒歩10分ほど(パラゴンショッピングセンター内)

※時間外は、電話 +65 9668 1056 で、日本語オペレーターが地元の専門医を紹介するサービスがあるそうです。

住所:585 North Bridge Road Raffles Hospital #11-00,188770

電話: +65 6311 1190

診療時間: 月~金曜  8:45~18:00、土曜 8:45~12:00

アクセス:MRTブギス駅から徒歩5分ほど(その他オーチャード、クラークキーに分院あり)

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過剰に怖がる必要はありませんが、長袖(冷房対策という意味でも必須です! )と虫除け(シンガポールのドラッグストアでも売っています)は持ち歩いた方が良いかも。熱帯であるという事を忘れずに、シンガポールを楽しんでくださいね!

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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