シンガポールお勧めお土産、限定! 手作りスイーツ
シンガポールの中華系の人たちにとって、旧正月の次に大切なのが、中秋節。旧暦なので、毎年日は変わりますが、今年、2014年は9月8日が中秋節当日。この当日までのおよそ1ヶ月の間に、お世話になった方に月餅を贈るのが習わしとなっています。
満月を愛で、家族が揃って月と同じように丸い食卓でご馳走を囲むのが、伝統的な中秋節の過ごし方とか。
8月に入り、月餅商戦もスタート。シンガポールの高級中華料理のお店では、腕によりをかけて開発した月餅が売り出され、特設会場まで設けられている所も。
シンガポールの「8月の風物詩」とも言えるのが、この月餅です。
特に、スノースキンと呼ばれる、お餅のようなしっとりとした皮のものが最近の人気。シンガポールらしい南国のフルーツや、洋酒を使ったものまで、毎年新しいフレーバーが売り出され、「小豆餡か木の実餡」の、日本の月餅のイメージを覆されること必至です。
もしこの時期シンガポールにいらっしゃるようなら、1年のうち1ヶ月しか手に入らない、この限定スイーツをぜひお試しください!
今年特にお勧めしたいものの一つが、Marriot Hotelが今年初めて売り出した、珍しい潮州風の月餅。通常の平らな月餅と違って、ふんわりと丸い形をしていて、パイ生地のような皮の中に、ヤム芋のペーストが入っています。
もちろん全て手作りの為、作るのにとても手間がかかり、専門のシェフが朝から晩までかかっても、一日50箱(200個)しか作れないという、超限定品。
常温保存でき、賞味期限は5日間ですが、サクサクの食感を楽しむ為に、できたらその日のうちか翌日に食べるのがベストとか。
1箱4つ入りですが、2種類の形がある事にお気づきでしょうか?伝統的には、油に入れて、上から熱い油をかける事で揚げ焼きする方法がとられているのですが、この伝統的な作り方のものに加えて、最近の健康志向を受けて、揚げずにオーブンで焼いたヘルシーなバージョンとの2つのタイプが提供されています。(通常はどちらか1つのタイプが4個入ったボックスとなります。1箱54シンガポールドル)
上が揚げたもの、下がオーブンで焼いたものです
中にはぎっしりとヤム芋でできた餡がつまっていて、重さは約180g、贈答用に使われるだけあって、ずっしりとした存在感があります。(シンガポールでは月餅は切り分けて、何人かで食べるのが一般的です)。
潮州月餅には、卵の黄身を入れるものもあるようですが、こちらはシンプルにヤム芋のみの餡になっています。
まず、伝統的な揚げ焼きしたタイプから。こちらはとても繊細な皮で、薄い層にしっかりと分かれています。
口に入れると、歯応えがとても軽やか。サクサクしていて、特に油っこいとは感じません。私はこの軽い食感が特に気に入りました。
次に、オーブンで焼いたタイプを頂きます。生地も餡も、揚げたものと全く同じだそうですが、ナイフを入れるとやや固めのカリッとした皮。一口食べると、カリカリとした皮と、しっとりとして程よい甘さの上品なヤム芋餡が良く合います。
そして、このMarriot Hotelの、スノースキンタイプの新作は、コーヒーを使ったItalian Roast Coffee Paste with Vanilla Bean Custard (8シンガポールドル・価格はいずれもバラ売りの場合の1つ辺りの値段)
南国らしいココナッツペーストが入ったCoconut Paste with Jhambiri Lemon Curd(7シンガポールドル)。シンガポールを含む南アジアで食べられているレモンの一種、Jhambiri Lemonを使ったもの。
頂いてみると、コーヒーは洋菓子のような印象で、月餅に慣れていない方も食べ易い味。中に入ったバニラのカスタードとも良く合います。
ココナッツペーストは、アイスクリームのようなクリーミーなココナッツ餡に、レモンカードがさわやかな印象。甘さも控えめで、重すぎずさっぱりいただけます。
特にこだわりが感じられるのが、大人気の"Mao Shan Wang(猫山王)" と呼ばれる高級品種のドリアンを100%使ったドリアンフレーバーの月餅(9シンガポールドル)。同じ猫山王でも、どこのドリアンがより美味しいのか、何種類も試作品を作り、テイスティングを重ねて作ったのだとか。
口に入れると、濃厚なドリアンの香りと旨味が広がり、クリーミーな中にあえて残したドリアンの果肉が感じられ、贅沢な味わいです。舌に残る刺激も強くないので、ドリアンに挑戦したい! という方にも良いかも知れません。心配な方は、売り場で一口テイスティングしてみるのもお勧めです。
その他にも、伝統的な蓮の実のペーストで作ったものは、中心に卵の黄身が入っていますが、塩分が強すぎず、コクのある蓮の実のペーストと良く合います。(7シンガポールドル)
最後に抹茶味をご紹介。お餅のような皮のスノースキン月餅、「日本の煎茶と小豆で作った」と聞いて、日本のお餅みたいになるのでは?と思いましたが、中に入った松の実とオリーブの種の食感と香ばしさが意外な美味しさを生み出していて、日本では味わえない新しい味に仕上がっていました。(8シンガポールドル)
毎年新フレーバーが登場するので、もし来年同じ時期にシンガポールに来ても、食べられるとは限らない、一期一会のスイーツ。
お土産にしたい場合は、そのように伝えると、保冷バッグに入れてくれてアイスパックを詰めてくれます。そのままの状態で、12時間まで持ち運び可能、冷蔵保存で1週間保つそうです。
こちらのスノースキンも、常温保存できる潮州月餅も、手荷物で持ち込まなくてはならないのでちょっと手間はかかりますが、販売期間は中秋節当日の9月8日までの、今の時期だけのスペシャルスイーツ。大切な方へのお土産にいかがでしょうか?
<DATA>
■Singapore Marriott Hotel
月餅販売時間:11:00〜21:00 (〜8月17日)、10:00〜22:00(〜9月8日)
住所: 320 Orchard Road, Singapore 238865
TEL:+65 6831 4708
URL: http://www.singaporemarriott.com/mooncakes/
アクセス:MRTオーチャード駅直結
<お勧めレストラン一覧>
筆者
シンガポール特派員
仲山今日子
趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。
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