[Four Seasons Hotel]ミシュラン一ツ星シェフJerome Royがシンガポールへ!

公開日 : 2017年03月15日
最終更新 :

去年2016年にフランスのミシュランで一ツ星を取ったばかりの気鋭のシェフ、Jerome RoyシェフがシンガポールのFour Seasons Hotelで、3月19日までの期間限定で腕を振るっています。

Jeromeシェフが、フランス・プロヴァンス地方のLe Couvent des Minimes Hotel & SPA L'Occitaneのエグゼクティブシェフであること、Four Seasons HotelにはL'Occitaneのスパがあることから、今回のイベントが行われることになりました。

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会場は、One-Ninety Restaurant。元々ビュッフェランチが人気のレストランですが、今回、ランチタイムは、通常の地中海料理のビュッフェがプロヴァンス地方をテーマにしたものに。そして、ビュッフェだけならS$46ですが、S$58で、これになんとJeromeシェフの手によるメインディッシュ一品が食べられるという太っ腹な内容(メニューによって追加料金あり)。

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ビュッフェの内容は日替わりですが、シーフードや野菜をたっぷりと摂れるヘルシーな内容。チーズも幅広いラインナップで楽しめます。

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フランス中部、Tours(トゥール)出身のJeromeシェフは、現在39歳。7人兄弟の末っ子として、農家を営む両親の元に生まれたそう。「料理の道に入ったのはなんでだかわからない。だけれども、15歳の時に「料理人になりたい」と思ったんだ。母が料理上手で、母の作るローストチキンが大好きだった。末っ子でいつも母にくっついていたから、自然と料理を覚えた。農家に生まれたから、ちゃんとした食材を使って料理をしたい、という思いは常にある。今のレストランはプロヴァンスにあるから、プロヴァンスの食材を使って農家を支えたい、という思いが特に強い、と語ります。

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(以降メインディッシュ以外の写真は全て、Four Seasons Hotelのチームによるビュッフェの一例)

2001年〜2007年にTroisgros(トロワグロ)で働き、最終的にはヘッドシェフになった後、今度は、「メンター」と仰ぐ、Pierre Gagnaire(ピエール・ガニエール)の元へ。「習ったのは、料理に愛を込める、ということ。よくガニエールはピカソに例えられる。ピカソは抽象を描くけれど、素晴らしい写実力を持っている。それと同じで、基本のビーフブイヨンやチキンストック、そういったものが本当に丁寧に作られている。その上で、革新的な料理を作る。だからこそ、「一生に一度味わえば十分」ではなくて、愛情を込めてベースを丁寧に作っているからこそ、もう一度食べたい、と思ってもらえる料理になっている」と語ります。

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そして、2008年〜2010年、韓国・ソウルのロッテホテルにPierre Gagnaireをオープンする際のヘッドシェフとして指名されます。とはいえ、Jeromeシェフによると、日本とは違って当時の韓国ではフランスの食材を手に入れることが非常に難しく、ソウルの市場に足を運んでは、素材を選び、「ガニエールの料理」にしていったのだとか。それは、「とてもきつい経験だったけれども、ガニエールのアイデンティティを理解し、それに当てはまる料理を生み出していくのは、エグゼクティブシェフとなった今、とても役に立っている」と言います。

レストランを率いる今、同じものを作らない、というのがモットー。常に新しい食材を探して、それを取り入れたい、と語ります。

良い素材を、きちんとしたテクニックを使って、丁寧に作る。その上で、アジアのエッセンスを入れた少しエキゾティックなスタイルが、Jerome シェフのやり方なのだとか。

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日本の食材も、柚子や醤油、わさび、抹茶などを使うのだとか。

例えば、フランスの鮭を蒸してから枝豆と大根、ローストピーナッツやマスタード、醤油などを加えて、合わせ出汁を加える料理など、オリジナリティあふれる料理を生み出しているそう。

また、仔牛のローストを作る時に、抹茶を肉汁に混ぜてソースを作ると、味に奥行きが出るん、などのプロの技を教えてくれました。

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そして、メインディッシュに私は、Sweet-Spiced Cod Meunière(+S$10)と、ミシュランで評価された一皿だという、Lavender-Infused Roasted Rack of Lamb(+S$15)をいただきました。

お皿がテーブルに届くと、まずそのポーションに驚きます。大皿にたっぷりと盛られているので、前菜を取り過ぎないことをお勧めします!

まず、Sweet-Spiced Cod Meunièreは、鱈のムニエル。

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リコリス、フェンネルシード、コリアンダーシード、そして南仏の唐辛子、エスペレットに漬け込んだ鱈をムニエルに。たっぷりのマッシュポテトの上に、香ばしくグリルしたアーモンド、そして、Jeromeシェフが、「一番好きな食材」と語る、レモンがコンフィになって添えられています。レモンの酸味と香りが好きなだけでなく、全体の味を引き立てる効果があるのでよく使うのだそう。

シンプルな料理だけれども、こっくりとした甘みが乗ったアーモンド、ブラウンバターを使った豊かな香りのマッシュポテト、最後にアーモンドミルクのソースをかけて仕上げると、コクが加わりながらも重すぎない雰囲気に。フルーティーさを残したコンフィのレモンが、ほのかな甘みとすっきりとした香りを与えています。

Lavender-Infused Roasted Rack of Lamb

こちらは、ひよこ豆のクレープの下に、ひよこ豆と、レストランのすぐそばで収穫できるというサフランのピュレ、ラベンダーのソース。

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仔羊といえば、クミンなどのスパイスやミントのソースなどが定番ですが、「ラベンダーと仔羊を組み合わせた料理、というのはこれまでなかったんじゃないかな」とJeromeシェフ。南仏特産のラベンダー。ひよこ豆のコクとハチミツのようなサフランの香りを、ラベンダーのすっきりとした香りが引き締め、仔羊を穏やかな太陽が降り注ぐ南仏の味に仕上げています。

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(デザートビュッフェもお忘れなく!)

18日(土)には、10:30〜13:00の日程で、なんとS$80で、Jeromeシェフの3コースランチが食べられるクッキングクラスにスパのデモンストレーションがついたイベントも開催予定だそう。

詳しくは、以下のウェブサイトをチェックしてみて下さいね!

http://www.fourseasons.com/singapore/dining/events_and_promotions/

<DATA>

■ONE-NINETY RESTAURANT(ワン・ナインティ・レストラン)

営業時間:ランチ12:00〜14:30、ディナー18:30〜22:00(いずれも無休、Jeromeシェフの特別メニューは3月19日まで)

住所: Four Seasons Hotel Singapore, 190 Orchard Boulevard, 248646 Singapore

TEL:+65 6831 7250

URL: http://www.fourseasons.com/singapore/dining/restaurants/one_ninety/

アクセス:MRTオーチャード駅徒歩8分

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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