ブルガリア3大祭りのひとつ "クケリ"

公開日 : 2009年02月03日
最終更新 :

先週、ソフィア近郊の工業都市ペルニックで開かれた「クケリ国際フェスティバル」

「クケリ」はブルガリア3大祭りのうちの一つに数えられるお祭りで、

ブルガリアの様々な土地で1月から3月にかけて行われる伝統行事です。

ブルガリアで一般に見られるお祭りやイベントは伝統衣装を着た女性がメインの場合が多いですが、

クケリは男の祭りといった感じで参加者はほぼ男ばかりと、野性味タップリのイベント。

ペルニックのクケリ国際フェスティバルは各地方の民族舞踊コンクールといった感じで

本物のクケリとは少し趣は違いますが、旅行者の目にはにぎやかで楽しいお祭り。

今回はそんなクケリを簡単にご紹介。

クケリはブルガリア全土にある伝統的な民族行事のひとつ。

どの土地でも決まっているのはこういった化け物のような衣装を村人が着ます。

土地によって衣装は様々ですが、共通しているのは獣人もしくは悪魔のような怖いいでたちに大きなベルを腰につけます。

本物のクケリという伝統行事は、このような格好をした村の男たちが

新春に騒々しく村を練り歩き家々を一件づつ周り各家の中を土足で入り込み

荒々しく踊りまわり腰につけたベルの音と怒声を家中に響かせることによって悪い霊を追い払い、

家の主人はクケリ達にワインや食べ物を振舞うというのが、クケリ。

古代トラキア時代から古く伝わる伝統的な祭事です。

古代トラキア時代にはブルガリアでは「タングラ」という、日本の「神道」に近い概念で

森羅万象のものに神がいると信じられていた自然崇拝による民俗信仰があり

このクケリのお祭りの起源はタングラという民俗信仰の祭事で神聖なものでした。

なにはともあれ、このクケリ。

日本のナマハゲと姿形が似ているばかりか、家々を廻り無病息災を祈るという全く同じ風習。

遠いブルガリアと日本で、同じように古く昔から伝えられる伝統行事。

なんでこんなに似てるの???

クケリでは怖い格好をして恐ろしい声を張り上げる男達が沢山いるので

やっぱり泣いて逃げ出しちゃう子供もいます。

(写真の子は、そんなクケリ達を指揮している勇敢な子ですが)

そんな光景を見ると、ほんと日本のナマハゲと一緒だなぁと思ってしまう。

日本のナマハゲ、実際には見たことないですが(^^;

今回行ったペルニックのように商業化された町おこしのための大々的なクケリ祭りは多く見られますが、

単純に衣装をまとった人達が街を練り歩くというだけの仮装フェスティバルさながらで個人的には今ひとつ。

(おぃおぃ、紹介しておいてなんだ〜)

ブルガリア3大祭りのローズフェスティバルもそうですが、

有名なものより地方の名も知られていない村で静かに行われる薔薇の収穫祭とかのほうが

魅力があるように感じられるのは個人的な好みですね。

村人と一体になって参加できる小さな祭りの方が交流が出きて楽しい!ってことです(^^)

経済の発展と共に本物が失われていくのが悲しいなぁ・・・

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