スウェーデンの就職活動事情

公開日 : 2011年09月17日
最終更新 :

 今回は、今月のお題である「就職活動」について書きたいと思います。

 スウェーデンの一般的な仕事の探し方はこんな感じです。

 1.周りの人に聞いて仕事を探す。(いわゆるコネですね。)

 2.ハローワークを通じて仕事を探す。

 3.新聞やネットなどで仕事を探す。

 4.実習やインターンをした職場で仕事を探す。

1番と4番は、少し似ているんですよね。実習やインターンをすることによって、知り合いを増やし、そのコネを通じて仕事を探すのですから。この方法がもっとも多く、効率よくスウェーデンで仕事が見つかる方法です。きちんとした数字が知りたくて、いろいろ統計を探したのですが、はっきりしとしたものを見つけることはできませんでした。

少し例をあげて紹介します。

・スウェーデンでは、夏に休暇の期間としてだいたい6月から8月までの間に多くの人が休みをとります。その間の代わりの要員として、多くの学生や高校生などがアルバイトに入ります。そこで、認められて、仕事を得る。

・インターンや実習に大学や高校、果ては移民の語学学校からいって、その実力を認められ、学校卒業後に仕事を得る。

・知り合いが働いている職場に、仕事がないか聞いてみて、病気で休んでいる人の変わりに仕事に入り、そのうちに正式に仕事を得る。

などなど。。。こんな感じです。

スウェーデンでは、就職活動をする際に重要な部分として、推薦状が必要になります。きちんとした会社などになるとこの推薦状が最低何人ときまっており、これが、若い人や外国人などには、ない場合が多いのです。そうなると、上記のようなコネや「小さな仕事」を少しずつこなすなかで、推薦してくれる人を見つけて、キャリアアップを図るように、次の仕事へとつなげていきます。

こういった推薦状や職業経験をとても重視するスウェーデンなので、若者や外国人などはスウェーデン人に比べると就職活動が大変難しくなっています。

次に2番と3番ですが、これも実はよく似ている。スウェーデンでは、公的機関(いわゆる国の機関や市町村の機関など税金でまかなわれているところ全て)は、スウェーデンのハローワークを通じて、社員職員の募集しなければならないという決まりがあります。これによって、多くの仕事がハローワークのページにのっているので、仕事を探す人は必見です。こちらは、ハローワークのホームページから探せるので、多くの人が利用しています。

公的機関以外の一般企業の場合は、ハローワークでなくてもよいのですが、広く一般を通じて公募することという規定があるので、ネットや新聞などで案内を出しています。そういったものをよくチェックして、仕事を探す人が多いと思います。

また、近年、様々な分野に分かれてネット上で仕事を探すことができるようになっており、こちらも盛んに利用されているように思います。

仕事を探すのはやはり簡単ではないので、多くの人が上記の全ての方法を駆使して探しています。わたしの職場でも、募集をかけ、そこにたいてい何人か短期で仕事をしにきたことがある人や、知り合いの知り合いとかがいるので、そういった人に仕事が流れる場合が多いように思います。コネといえばコネですが、経験とほかの人の推薦があるので仕事が得やすいんでしょうね。

就職活動の時期についてですが、決まった時期はないように思います。学校を出てすぐに働く人もいますが、少しのんびりする人や外国に行く人もいます。

日本のように正社員を目指して就職活動というよりは、とりあえず、仕事を得ることを目的とし、アルバイトでも短期でもいいので働き、その後、経験と推薦を得て、仕事を変えていく人が多いのかなあと思います。なので、活動時期もひとそれぞれ、思い立ったらという感じですね。

スウェーデンの就職活動をわたしの知っている範囲で簡単に書きました。ちなみに、わたしは1から4の全てを経験して、今の職業についたなあと振り返っています。

何か質問などあれば、コメントを通じてどうぞ!

9月のお題"就職活動"

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