ミュージカル『ボーイ・フロム・オズ』凱旋ツアー上演中
オーストラリア生まれのミュージカル『ボーイ・フロム・オズ』を見に行ってきました。主演はブロードウェイ版と同じヒュー・ジャックマン。この作品でトニー賞ミュージカル主演男優賞を受賞し、インペリアル・シアターの劇場興行収入記録を樹立したという彼のいわば「凱旋オーストラリア・ツアー」です。
印象的だったのは、ヒュー・ジャックマンがとびきりリラックスして故郷シドニーの舞台を心底楽しんでいたこと。観客に語りかけるシーンでは、演じているピーター・アレン役ではなく、しばしば“素のヒュー”が顔を出したのも、地元公演ならではのご愛嬌。この夜はオージーがこよなく愛するラグビーリーグとオージールールズの決勝トーナメント戦が佳境に入っていたため、イヤホンを通して伝えられる情報を元に茶目っ気たっぷりにその得点状況を中継し、地元チームのユニフォーム姿に着替えて会場を大いに沸かせる場面もありました。
舞台上にずらりと並んだロケッツが華麗なるラインダンスを披露したり、巨大なオーストラリア国旗が観客の頭上をすっぽり覆ったり……と広いアリーナ会場ならではの演出もたっぷり。ほぼ出ずっぱりのヒュー・ジャックマンがエネルギッシュに、セクシーに、チャーミングに歌い踊るようすは、舞台左右に設置された大スクリーンに大写しになり、評判のステージでの生着替えシーンでは下着がちらり、な〜んてことも。
ステージから客席に何度も降りてはおしゃべりを楽しみ、「撮影禁止ってアナウンス聞いてなかったの?」と言いながら肩に手を回して一緒に写真を撮ったり、最前列で踊り出した70代(いや、もしかしたら80代?)のおばあちゃんのほっぺにチュッとしたり、2階席まで出向いたりしつつ、合間には、オーストラリア・ネタのジョークを連発。歌もダンスもとことん素晴らしい超一流のエンターテイナーなのに、気さくでさわやかな隣の兄ちゃん的なミスター・ナイス・ガイの魅力をさらっと発揮して、満員の観客を魅了していました。いやはや恐るべしヒュー・ジャックマン!
●The Boy From Ozオフィシャルサイト
↑トニー賞のステージで歌い踊りヒップシェイクするヒュー・ジャックマンの動画が見られます
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