トリノ カフェ探訪!1日に何度でも通いたいカフェ
イタリアに住んでいるとカッフェ(エスプレッソ)とアペリティーボ(食前酒)は欠かすことのできない習慣のひとつ。そんな両方が楽しめるバール、カフェが大好きだ。イタリアで最初の首都であったトリノには、気品漂うバールが点在する。その中でも、カフェ文化が花開いたトリノで語らずにはいられないのが・・・
Caffe` Mulassano (カッフェ ムラッサーノ)
ムラッサーノの歴史は、1800年代に遡る。ムラッサーノとは、オーナーの名字で、もともとは、リキュールやミントシロップなどを製造販売していた。その後、月日は流れアメリカで働いていた夫婦の参入によりイタリアで初のトースト(トースターで焼いた食パン)が販売される。
その後、焼かない食パンに好みの具材を挟み食べやすいサイズに整えたサンドイッチ = Tramezzino(トラメッズィーノ)が、ムラッサーノで生まれた。
そんな歴史を持つ ムラッサーノ。店内のインテリアや装飾は、トリノ出身の有名建築デザイナーらに施されており華麗で重厚感あり。大理石を用途によって使い分けられた繊細さもトリネーゼ(トリノ人)ならではの発想か。
いつも賑わう店内で、朝は、ブリオッシュ(クロワッサン)にカプチーノ。
時間のないお昼には、トラメッズィーノと搾りたてオレンジジュース又はスプマンテを。
眠気の襲ってくる休憩時間には、コーヒー豆にもこだわったカッフェ(エスプレッソ)!
そして、仕事後の夕食前には、店名のついた特性の "アペリティーボ・ムラッサーノ"を!
その日によりチョイスされた軽いおつまみがセンス良く盛り付けられ、再ブーム到来のVERMOUTH(ヴェルモット)と呼ばれる白ワインをベースに香草やスパイスを加えて作られるリキュールとともにテーブルへ運ばれてくる。(写真は、よく食べる私に二皿目のサービスなのでドリンクがほぼなくなっていますが。。ご勘弁を。)
ムラッサーノでも先代のリキュール製造の経験があるようにオリジナルのヴェルモットを作っており、購入も可能。我が家にも欠かせない1本でもある。
狭い店内だが温かみのある木や銅の装飾、使い込まれているが丁寧に磨かれた銀製品。そして、働く人のプロ意識の高いサービス。まだまだ語りたりないが、ムラッサーノは、まさしく1日に何度でも通いたくなる心地の良いバールなのである。
【データ】
Caffe` Mulassano
Piazza Castello 15, Torino
木 - 火 7.30-00.00
水 休
筆者
イタリア特派員
YUCA
イタリア ピエモンテ州 アスティ在住。 フードスタイリストとして活動15年目、アスティにて起業。
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