No.5 今週末(9月6-7日)はリールの蚤の市です!
トゥルコアンのあるノール県の県庁所在地であるリールは、このあたりで一番大きな地方都市です。
ここで、毎年九月最初の週末に行われる蚤の市は、「リールのブラッドリー」と呼ばれ、ヨーロッパで最も大きな蚤の市の一つに数えられます。
リールの町全体、ほとんどの通りの歩道が「市」と化して、それはそれは圧巻。毎年2~300万人の観光客が押し寄せ、マラソン大会やコンサートも開かれたりして、町はお祭り気分となります。
いつ始まったのかは定かではありませんが、1127年の文献にはすでに「リールのブラッドリー」についての記述が見られます。中世の従僕が、年に一度、主人の古くなった衣類や持ち物を売っても良いという権利を得たことがその起源と言われています。
また、蚤の市で絶対食べ忘れてはならないものは、ムールフリット!ムール貝を蒸し煮したものとフライドポテトを一緒に食べます。
通りを歩いていると、ムール貝の殻の山を見つけて驚く方も多いでしょう。というのも、この二日間、レストランが競うムールフリットのコンクールがあるのです。どの店のムール貝が一番多く消費されたかというのを競うため、店の前に殻を積み上げるのですね。おかげで町中、磯の香りがする週末でもあります。
実際、半端な量ではありません。統計によると、毎年この二日間で、数百トンのムール貝と数十トンのフライドポテトが人々の胃に落ち着くのです。
リールの統治者は、今はフランスですが、歴史の中で、フランドル、フランス、ブルゴーニュ、スペインと次々に変わってきました。それにもかかわらず、この蚤の市の風習だけは何世紀も続いてきました。それだけ庶民の生活に根ざしたイベントだったのでしょう。
この週末、お近くへ来られる予定の方は、是非リールの蚤の市をのぞいてみてくださいね。
今年の蚤の市の地図は下の通り:
http://www.braderie-de-lille.fr/braderie-de-lille-2014/plan-de-la-braderie-de-lille-2014
週末は、車での移動はやめたほうがいいでしょう。リル近郊に停めて、地下鉄やトラムを使うのが無難です。地下鉄、トラム、バスを運営しているトランスポールは、蚤の市の二日間は地下鉄とトラムは、土曜の夜もノンストップで運行しています。バスも本数が増強され、うち8ラインはオールナイトで運行されます。
http://transpole.fr/fr/braderie-lille-2014.aspx
蚤の市用の特別チケットも売り出されます。この週末二日間乗り放題のチケットが5ユーロ。一日だけだと4ユーロです。
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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