No.26 基本の基本!フランス旅行で最初にチェックすべきこと

公開日 : 2014年11月02日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

 「何を今更」かもしれませんが、フランス人が旅行を計画する時、最初にチェックすることが何か、みなさんご存知でしょうか。

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ヴァカンスの前に

 それは「学校カレンダー」なのです。フランスでは、毎年9月から7月までの「学校カレンダー」を教育省が定めており、それによって年度の休暇時期が決まります。

今であれば、2014-15年度、2015-16年度、2016-17年度までのカレンダーが教育省のサイトで確認できます。

 フランスは、世界的に見ても、休暇の多い国です。9月に新学年がスタートしてから、翌年の夏のヴァカンスまでになんと4回も休暇があります。簡単に言えば、7週学校に通っては2週休みというリズムな訳です。

 この4度の休みは、最初が万聖節休暇、次がクリスマス休暇、その後冬休み(或いは二月休暇)、最後が復活祭休暇と呼ばれています。二月休暇以外は、カトリックの祭日に関する休暇です。

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日にち左側に縦線が入っている時期が休暇

 このうち万聖節休暇、クリスマス休暇、夏休みは、フランス全国で共通している日程です。その前後の週末は、国民大移動が予測されるため、出来るだけ旅行される方は移動を控えるのが正解です。TGVなどは、混雑が予想される日のチケットは値段も高いですし、早めに予約しなければ、チケット自体買えないこともありえます。(日本の新幹線と異なり、TGVには基本的に自由席がありません)。

 特にクリスマス時期は、皆がプレゼントを抱えての移動となるので、ホームの無秩序な混雑ぶりは、耐え難いものとなることが予想されます。

 今年度なら、クリスマス休暇の前後、12月20-21日と1月3-4日に移動日が重ならないように計画を練るのが良いでしょう。

 二月休暇と春の復活祭休暇は、A、B、C三つに分けた地域ごとに、一週間ずつずらして設定されています。

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A区は、上の写真の薄いピンクの地域。フランス西部、南部、東部の一部。

B区は、上の写真白い地域。イルドフランスを取り囲む東西南北と、イタリアと国境と隔てた南東部。

C区は、上の写真の濃いピンクの地域。パリとその周りのイルドフランス。それとフランス南西部。

 これから、2月から5月にかけてフランス旅行を予定されている方は、お目当ての地域が、二月休暇か復活祭休暇にあたっていないか確認することをお薦めします。例えば、2月3月だと、スキーの盛んなアルプス方面への電車は、二月休暇の期間は週末を避けたほうが良いでしょう。休みの期間でも平日の混雑はそれほどでもないので、その期間は平日に移動することをお薦めします。

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赤の縦線が入っている期間がA区の二月休暇。青の縦線がB区、黄色がC区。

 ちなみに、夏休みは、二ヶ月に亘っているため、皆が一斉に移動、ということはありませんが、それでも混む日は決まっています。一般的に、7月半ばから8月半ばまでが一番ヴァカンスに発つ人の多い時期です。逆に言えば、7月20日までか、8月16日以降は、少し空いていることになります。

 フランスでは7月14日と8月15日が祝日なので、その日が何曜日であるかで、混む時期も変わってきます。例えば、2015年は8月15日が土曜日なので、8/15-16の週末の交通機関や高速道路の混み具合はかなりひどいものになることが予想される、といった具合です。

 是非みなさんも、これからフランス旅行の計画を練られる時は、「学校カレンダー」をチェックしてみてくださいね。

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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