No.112フランス農業コンクール2015で受賞した、北のビールたち
フランスに来て気がついたことの一つに、多くのフランス人が自国を「農業国」と意識しているということがありました。実際、パリで毎年開催される国際農業見本市は、大盛況ですし、メディアでも広く取り上げられます。
今年も、2月から3月にかけて、この国際農業見本市がパリで開かれました。その一環として、行われるコンクールには、ビール・コンクールもあります。銘柄を見ずに味わって、その優劣を決めるのです。
今年も、2月24日、フランス全国から集まったビールのうち、72のビールがメダルを受賞しました。
そのうちノール・パドカレ地方のビールは14種。金賞が2つ、銀賞が9つ、銅賞が3つという成果。No.2にも書きましたが、気候的に葡萄栽培が難しいこの地方は、ビール作りが昔から盛んなのです。
ノール・パドカレのビール
金賞を取ったのは、下の2つ。
ルペール醸造所のAngelus Blonde(アンジェリュス・ブロンド)ビール。
3 Brasseurs(トロワ・ブラサール)のAmbrée(琥珀)ビール。
3 Brasseursは、No.4でご紹介した、レストランを兼ねそろえた醸造所です。各レストランには、醸造設備が整っていて、その場で作られたビールも飲むことが出来ます。
ちなみに、3 Brasseursの白ビールも銀賞を獲得しています。
レストラン内の醸造設備
そのほか、注目はDouai(ドゥエ)(No.101参照)のガイヤン醸造所。こちらはBelzebuth(ベルゼビュト)ビール、Bière du Désert(砂漠ビール)、Saint-Landelin blanche(サン・ランドゥラン白ビール)の3種のビールがそれぞれ銀賞に輝きました。
いつも賞を多く獲得するサンジェルマン醸造所は、今回はPage 24のブロンドビールと、褐色ビールで銀メダルを2つ獲得しただけに終わりました。
Page 24、サンジェルマン醸造所のビール
リール郊外に最近オープンしたばかりの非常に小規模なカンビエ醸造所もモンジー・トリプル・ビールで銀賞を獲得。カンビエ氏はまだ33歳の若手。先が楽しみです。
ちなみに、モンジーというのは、No.30で書いたリールとルーベ、トゥルコアンを結ぶ大通りを設計した技師。彼の名前は、他にもいろいろな場所で見られますが、ビールの名前にも使われていたとは初めて知りました。
ムーランダスクのビール
これらの情報が皆さんのビール選びのお役に立ちますように。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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