No.326 リールのブラッドリー2016は中止になりました

公開日 : 2016年08月06日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

欧州最大の蚤の市である、フランス北部リールのブラッドリーについては、こちらでも何度か案内してきました(No.5 No.208 No.219 を参照ください)。毎年9月第一週末に開催される伝統ある行事です。

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そのリールのブラッドリーですが、残念ながら今年は中止されることが、昨日8月5日に発表されました。

7月14日国民祭の最中に起きたニースのテロ事件が、85人の死者を出したのは、記憶に新しいところです。もちろん警備はついていたものの、テロリストの出方によっては、通常のセキュリティでは、防ぎきれないことが露呈した事件でもありました。

7/14のあと、ニースではジャズフェスティバルやコンサート、自転車競技チャンピョンシップなどが相次いで中止になりました。

マルセイユでも、8月13日に予定されていた航空ショーがキャンセルになりました。

首都パリでも、ヴィレットの屋外映画上映イベントが、屋内に変更されたり、シャンゼリゼの歩行者天国(8/7の予定)、月光の映画館(7/29-9/10)と題された屋外の映画上映イベントなどがキャンセルされています。

反面、パリのセーヌ川沿いに砂浜を出現させるパリ・プラージュは、15年目となる今年も決行されています。

また、7/28-31にはバイヨンヌ(Bayonne)祭りも開催されましたし、8/11-15は、ダックス(Dax)祭りが予定されています。

リールのブラッドリーをどうするかについては、7月14日以来盛んに議論されてきていました。蚤の市ではありますが、町を挙げてのお祭りという性格も強く、2015年には250万人を集めましたから、中止になると観光業界のみならず、経済的打撃は大きいと思われます。

けれども中心街の通りすべてが市になる無礼講のようなこのお祭り、警備する視点からみれば、とてもとてもカバーしきれないと判断されたのも無理はないように思います。リール市としても、中止と決めたのは、かなり苦渋の判断であった様子です。

この発表を受けて、早くもtwitterでは、その決定を嘆く人々が、ハッシュタグ#JeSuisMoule を使っていて、涙というよりも笑いを取っています(Mouleはムール貝。リールのブラッドリーでは、ムール貝とポテトフライを食べるのが定番となっている)。

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ブラッドリーがなくても、9月の第一週末は、ムール・フリットを食べる家庭が多いのではないかな?と想像できます。もちろん、我が家でもその予定にしています。

(冠ゆき)

参考記事Figaro

フランス在住者、旅行者の役に立ちそうな情報は、twitterでも流しています。よろしければ、そちらもご覧ください。

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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