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フランス/トゥルコアン特派員ブログ 冠ゆき

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2017年7月 6日

No.376奇跡の水が湧くサン・リキエ修道院


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No.376奇跡の水が湧くサン・リキエ修道院

2016年1月1日から、合併統合により、フランス本土の地方数は13に。9月末には、新地方の名前も下のように定まりました。


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©Ministère Intérieur


この地図を見ると分かるように、わが北の果てのノール県は、オー・ド・フランス(Hauts de France)地方に含まれ、オー・ド・フランス地方(一番上の緑の部分)は、ノルマンディ地方(左側のベージュの部分)と境を接しています。
オー・ド・フランス地方の西方、海へも遠くなく、ノルマンディ地方まであと少しというあたりにある比較的大きな町がアブヴィル(Abbeville)です。
そして、アブヴィルからほんの10kmほど離れた場所にあるのが、サン・リキエ(St.Riquier)の町


今現在、アブヴィルの人口2万3千人と比べて、サン・リキエの人口は1200人余りしかありませんが、かつては、アブヴィルは、サン・リキエに従属する町でした。
というのも、サン・リキエには、7世紀に大きな僧院が建てられ、アブヴィルはそれに派生してできた町だったからです。この僧院は、長い歴史の中で、17回も被害を受け、増改築されてきましたが、おおむね元あった形を踏襲して改築されてきたと言われています。


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国王フランソワ1世のころ、つまり16世紀前半には、ここが港町でもあり、その人口は1万5千人に上ったそうです。時代を考えると、どれだけ重要な町であったのかが、よく分かります。


では、なぜこの場所に僧院が作られたのか。それは、ここに病をいやす「奇跡の水」があふれていたから。水を求めて巡礼に来る人々が増え、そこに祈りの場ができたのが始まりとされています。


厳しい戒律で知られるベネディクト会の僧院であったため、ゴシック様式の広い教会にはステンドグラスは使われていません。そのためかえって外の光が良く入り、中は明るい空間となっています。


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サン・リキエという名前は、この僧院を建てた聖(サン)リキエから取っています。当時のこの町の名前はサンチュール(Centule)でしたが、今では、サンチュール出身の聖人の名前が町の名前になっているというわけです。


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聖リキエ


僧院見学は有料ですが、非常に面白いので、お薦めです。また、庭園入園は無料。こちらも、ゆっくり時間をかけてまわりたいところです。


376-5.JPG


ところで上に書いた「奇跡の水」。本当に奇跡を起こしたのでしょうか?
実はこの水は、今も湧き出ています。そこで、最近になってサン・リキエで、水の成分分析をしたそうです。
結果は、驚くべきもの!というのは、湯治場として有名なフランス中央部のラ・ロッシュ・ポゼ(La Roche-Posay)の水と全く同じ成分だということが判明したのです。ラ・ロッシュ・ポゼの温泉は、特に皮膚疾患に聞くと言われていて、この水を使った基礎化粧品シリーズも、有名です。


じゃぁ、サン・リキエでも化粧品を!と、なりそうですが、そうはならず、サン・リキエが始めたのは、この「奇跡の水」を使ったビール製造!さすがはビールの都、オー・ド・フランスの発想です。


376-6.JPG

3本で8.9ユーロ。もちろん1本からでも買えます。


もちろん、私も早速購入。なかなかすっきりとした味わいで、美味しくいただきました。


このビールを飲めば、お肌がきれいになるかどうかは、保証の限りではありませんが、サン・リキエ観光の折には、ぜひ試してみてほしい特産品です。

(冠ゆき)

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      トゥルコアン特派員
      冠ゆき
      山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド、イタリア、中国の生活を経た後、2013年フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40ヵ国。6ヵ国語を解する能力と多様な文化に身をおいてきた経験を活かし、柔軟かつ相対的視点から、フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介中。
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