ドイツ語学校とドイツ語試験について

公開日 : 2014年06月04日
最終更新 :
筆者 : Obi

今回はチロルのドイツ語学校とドイツ語試験についてです。

オーストリアでは長期滞在をする外国人にはオーストリア政府の課すドイツ語試験に合格することを義務付けています。

これはオーストリア人と結婚している外国人も同じ。

一定期間内に政府の定めるドイツ語能力の基準に満たない場合はビザが更新出来ないので母国へ帰らなければなりません。

同じヨーロッパからの移住者はこういった制限はないようですが、他国から移民して来た外国人達にとって真っ先に立ちはだかるのがこのドイツ語試験で、就職や進学、ビザをもらうために多くの外国人はドイツ語学校に通います。

ちなみにオーストリアでのドイツ語能力は以下のように分類されています。

A1,2:ドイツ語初心者~基本的な会話が可能

B1,2:ドイツ語中級者~複雑な会話が可能

C1,2:ドイツ語上級者

最初の長期滞在ビザを獲得するにはA2に合格しなければなりません。その後、数年以内(私は5年以内でした)にB1に合格すれば晴れて永住権が貰えます。

ただ、私は不要でしたがタイ人の友達は結婚するにもA1の合格証書が必要だと話していたので出身国によってビザ発行の基準は少し違うのかもしれません。

ドイツ語試験はÖSDとDTÖの2種類があり、ÖSDはそれぞれのレベル毎に受けますが、DTÖはA2とB1を一回で受けられるので後者を受験する人も多いです。

そして試験に合格すると証明書とカードが送られます。

osd.jpg.JPG

ビザを取得する際はこの証明書も提出します。

チロルではいくつかの語学学校やそれぞれの町で開いているドイツ語講座などがありますが、評判が良いのはインスブルック大学が夏に開いているドイツ語レッスン(大学の留学生以外も申し込めます)とBFIという語学学校。

教材は大学も語学学校も同じで、先生もどちらの学校でも教えている人が多いので授業の質は大して違いは無いと思いますが、大学は留学生や夏休みをとって短期集中で勉強する社会人、語学学校は比較的時間に余裕のある移民が通っている印象を受けます。

訛りがきついと言われるチロルドイツ語...。中には長年チロルの山奥に住んでいてドイツ語は流暢に話せるのに発音も書くのもチロルドイツ語しか出来なくて他の人に通じないから標準ドイツ語を習いたいと学校に通う人もいます。

移民からしたら言語の習得に期間を設定して話せなかったらビザがもらえないなんて厳しいと思うのですが、こちらに住んでいる移民は英語も話せない人が少なくありません。

チロルの人達も決して英語が得意というわけでもないので普段の生活においてある程度ドイツ語が出来なければ支障が出てきます。

授業では銀行や買い物、病院などでのやり取りも習うので、そういった外国人が言葉も習慣も分からないオーストリアでコミュニティに早く馴染むためには必要な措置なのかなとも思います。

そうと分かっていても試験に合格するまではなかなか安心出来ないのが辛いですが...。

ÖSDについては下記のリンクから過去問をダウンロード出来るので興味のある方はどうぞ!

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