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オーストリア/チロル特派員ブログ Obi

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2014年7月 1日

チロルの山を照らすキリストの心臓


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チロルの山を照らすキリストの心臓

ゼアブス!


6/28-29にかけて、チロルの山々の至るところで火が灯されました。


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これはHerz Jesu Feuer(キリストの心臓の火)というチロル地方だけの行事です。


というのも、この行事はチロルの歴史に関係しているからです。


1796年の6月、ナポレオン率いるフランス軍およびバイエルン軍がチロルに侵攻した際にこの土地の人々は後にチロル独立戦争の英雄となるアンドレアス ホーファー指揮の下に戦います。


その戦闘の前に人々は神に「もしこの戦いで勝利したら毎年山にキリストの心臓の象徴として火を灯す」と誓っていました。


これがHerz Jesu Feuerの始まりです。


必死に戦いフランス、バイエルン軍を退けたチロル軍ですがその後は大敗しバイエルン領となります。


そして再びチロルは独立をかけて戦い一時はフランス、バイエルン軍を退けるも最終的に降伏。アンドレアス ホーファーも処刑されました。


しかし、未だにチロルでは当時交わした神との誓約、そして独立のために戦った勝利の証でもある火を山に灯しています。


これは十字架。


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そしてキリストの心臓を表すハート。


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チロルの山は険しいので火を灯す人達も命がけ。一日かけて頂上へ登り、翌朝まで火の番をします。


主人の妹も去年参加しましたが、彼女の登ったコースは最も危険な場所だったのでレスキュー隊が同行しました。


現在のチロルは過去にそんな激しい戦いがあったとは思えないくらいのどかな地ですが、これも自分達の土地のために戦った先人達がいたからということを後世に伝える大切な行事です。


インスブルックにあるチロルの英雄アンドレアス ホーファーの銅像。


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台座には「神、皇帝と祖国のために」と文字が。


命をかけて独立のために戦い散った英雄は現在もチロルの地で誇りある歴史として語り継がれています。


<参考文献:Tirols Geschichte in Wort und Bild - Michael Forcher>

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カテゴリー イベント・行事・お祭り 文化・芸術・美術 自然・風景
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      Obi
      2010年にオーストリア人の夫と日本で出会い、2011年に東日本大震災によりそれまで働いていた会社を離職。離職後は長年の夢であったドイツ語習得のために夫の住んでいたチロルで学校に通いながら日本を行き来する生活を送り、2014年に結婚。本格的にチロルでの生活を始める。現在もドイツ語を勉強中。大自然に囲まれたチロルから日々の暮らしについて紹介していきます。

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