チロル伝統のちょっと不気味な仮面のカーニバル
ゼアブス!まだまだ寒い日の続くチロルですが、2月8日にチロルの古い町、ハル イン チロルにてチロルの伝統である仮面のカーニバルが行われました。今回はその時の様子をご紹介します。
仮面のカーニバルといってもベネチアのような優雅で美しいものではなく、チロルでは古い民族衣装と不気味な仮面を身につけた妖精(お化け?)が春の訪れを告げるために町を歩きます。このカーニバルは数年おきに開かれるものでチロルの各町が参加しており、それぞれ演出も違うので参加者は興味津々。
鉄砲を合図に始まったカーニバルでまず初めにやって来たのは屋根から木くずを観客に振りかける妖精の一団。
木くずをかけられても観客達は楽しそうにカーニバルの始まりを祝います。
この最初の一団が終わると後ろからカウベルや大声が響き渡り行列が登場。
レーダーホーゼンを着た人達はチロルの伝統的な踊りを披露します。
一際騒がしいのは全身に木のプレートを付けた妖精達。
これらの妖精達は参加者の肩を叩いたり細長い木の枝で首を軽く絞めたりするのですが、これは子宝や豊作、幸運を招くためだそうです。
選ばれたラッキーな大人にはお酒、子どもにはお菓子をあげていました。
レーダーホーゼンだけではなくディアンドルを着たグループもいます。
彼女達(中身は男性だそうです・笑)の中にほうきを持っている人がいますが、これは
冬の間に溜まったホコリを追い出して春を迎えるためです。
こちらの妖精は仮面を4枚付けていますが、一番後ろはもうすぐ終わる冬の顔。
このほかにもオーストリアや他国をイメージした様々なグループもやって来ます。
チロルの自然や農業を表しているもの。
オーストリア国旗をイメージした「赤と白のバレエ団」。
そして戦闘機。これはオーストリアの強さではなく修理をしなければ使い物にならない機体を買ってしまった政府(献金など色々と事情があるようで...笑)やそれを持つ軍を揶揄したものだそうで、後ろからは修理工が追いかけてきて必死で直すもいざ出発!となると煙が噴き出すという演出でした。
写真からも分かると思いますが、この日は極寒で雪も降る春らしさも全く無い日で立っているのも辛い状況だったものの、約2時間におよんだ仮面のカーニバルは大盛況のうちに終了しました。
毎年開催ではないのが残念ですが、次回はどんな行列が見られるか楽しみに待ちたいと思います!
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