聖体の祝日と心臓を神へ捧げる日...。6月のチロルはキリスト教の行事が続きます

公開日 : 2017年06月29日
最終更新 :
筆者 : Obi

Servus!6月もそろそろ終わりですが、今月のチロルは中旬にはfronleichnam(聖体の祝日)、下旬にはチロルだけの行事であるHerz Jesu Feuer が行われました。

まずはfronleichnam。この日はお休みなのですが、早朝5~6時に村中に銃声と教会の鐘の音が響き渡ります。これは村の人達を教会へお祈りへ行かせるため。朝にお祈りをした後は人々は神父様と一緒に村中に建てられているキリスト像やマリア像それぞれにお祈りを捧げて村を歩きます。

筆者の住むスチューバイでは行列の先頭は猟兵。お祈りをした後に毎回銃を発砲するのでその度にびっくり...。

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その後に神父様。

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行列の後ろはディアンドルやレーダーホーゼンを着た村の人達。ちなみに民族衣装を着ていなくてもこの行列には参加出来ます。たまたま遭遇した観光客も列に加わってお祈りをしているところもよく見かけました。

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この行列は朝8時頃から始まって終わるのはお昼頃。ひっきりなしに銃声が響くので家にいてもいつ鳴るかとびくびくしながら過ごしていました・笑

さて、その約1週間後にはチロルで行われている行事、Herz Jesu Feuerがありました。

これはイエスの心臓の火という意味ですが、この行事の由来は1796年のナポレオンによるチロル侵攻。ナポレオン軍は北イタリアでハプスブルクの軍隊を破りチロルへ進みます。当時チロルはナポレオンとの戦の準備が出来ておらず、その時出てきたのが「神頼み」 !

人々は山にイエスの象徴として心臓を掲げると誓って戦に臨みました。後のチロル独立の英雄となるアンドレアス・ホーファーもこの時の誓いを守りチロルは何度かナポレオン軍を退けました(その後降伏してチロルはバイエルン領。アンドレアス・ホーファーは処刑されます)

争いの無い平和になった現在のチロルでもイタリアの南チロルと共にこの風習を守り毎年山に心臓を表すハートや十字架が山に灯ります。

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ただあいにく今年は雨で唯一見えたのがこのハートと小さな十字架でした。

いかがですか?6月はこのようにキリスト教関係の行事が続きます。興味のある方は是非6月のチロルにいらして下さい!その他チロル内の行事はここからチェック出来ます!

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