【今月のお題】からだが温まるスペイン版お味噌汁とにんにくスープ
今月のもうひとつのお題は"スープ"。寒くなったこの季節に飲みたくなる2つのスープをご紹介します。
まずは、私がスペイン版お味噌汁と呼ぶカルド・ガジェゴ。名前の通り、スペイン北西の端っこにある
ガリシア地方の郷土料理です。家庭やレストランによってレシピも少々異なりますが、メインの具は
グレロスと呼ばれるカブの葉かアセルガ(日本ではフダンソウ)+キャベツの一種+じゃがいも+
白インゲン豆で、これを豚の脂肉と一緒にコトコトと煮込みます。ほっこり素朴でとてもいい出汁が
出るんですよ。まだスペインに住む前に旅行で来た時に熱を出したことがあったのですが、
このカルド・ガジェゴとパンを食べて元気が出たことを覚えています。
<グレロスとキャベツだけのカルド・ガジェゴ。見た目がワカメのお味噌汁に似てません?>
もう1つは、スペイン中央部カスティージャ地方のソパ・デ・アホ。直訳するとにんにくスーですが、
そんなにキョーレツなものではありません。硬くなったパンをおいしく頂くレシピで、ほかには卵や
にんにく、パプリカ粉、ローレル、オリーブオイル、生ハムを使用。カスティージャ地方の冬は寒さが
厳しいので、昔の人はこのスープでからだを温めたのでしょうね。寒い日に飲むと、体の芯から
ポカポカしてきます。以前は、朝食と昼食の間にこのスープを飲んでパワーチャージする習慣が
あったそうですよ。
どちらも寒い季節にはイチオシのスープです。
(11月お題"スープ")
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筆者
スペイン特派員
田川 敬子
東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。
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