アウガルテンのアールデコなティーセット
アウガルテンは嘗てハプスブルク宮廷にも出入りしていた、オーストリアを代表する陶磁器製品を扱う高級ブランドですが、ウィーンだけではなく、ザルツブルクや他の街にも立派なお店を構えています。
アウガルテンと言えば、Wiener Rose(ウィーンの薔薇)という名の、濃いピンク色のバラをあしらったシリーズが有名ですが、普通のお花のシリーズだけで12種類、Alpenblumen(アルプスの花)でも14種類ものシリーズが。
見た目が不気味だからか、オーストリア祖国の花でありながらエーデルワイスはアルプスの花シリーズに殿堂入りを果たしていない様子・・・。
その他にも画家のグスタフ・クリムトを中心に結成されたSezession(ウィーン分離派)メンバーの一人、ヨーゼフ・ホフマンのデザインを用いた磁器製品も数多くあり、こちらの商品はその代表的なもの。
ヨーゼフ・ホフマン氏によるモカポット・メロンとミルク入れ。
黒と白のストライプと言う非常にシンプルな絵模様ながら、究極にモダンなエレガントさを感じさせられます。でもデザインされたのは20世紀初頭なのだとか。
この商品はこの他にも24金ゴールドやプラチナを用いた絢爛豪華なストライプ、赤、橙、緑、トルコ石色、ピンクなど、各レインボーカラーでの色違い、形違いなども豊富に展示されており、見ているとつい全商品揃えたくなってしまうほど。
このシリーズ名は"メロン"と呼ばれるらしく、余談になるのですが、幼少時の飼猫名がメロンだった著者は、よりこのシリーズに惹かれるようになりました。
お花シリーズやメロンシリーズ以外にも、アウガルテンには200以上ものシリーズが存在するらしく、その中には、1744年にマリア・テレジアから支援を受けたアウガルテン工房が彼女へのオマージュとして作成した、緑色の薔薇のマリア・テレジアシリーズ、オーストリア救国の英雄オイゲン公に捧げられたシノワズリのプリンツ・オイゲンシリーズなど、数々の伝統と逸話から成るシリーズと商品が取り揃えられているようです。
プリンツ・オイゲンシリーズは秋篠宮妃殿下・紀子さまが花嫁道具に選ばれたそうですし、勿忘草(忘れな草)シリーズは美智子皇后陛下がオーストリアにお立ち寄りの際に求められたとも言われています。何れも高貴な方々に大人気のアウガルテンの食器。
ウィーンではアウガルテン宮殿にあるウィーン少年合唱団寄宿舎横で工房見学もできますので、ご興味がおありであれば、立ち寄って見ると良い思い出になるのではないでしょうか。
----------お店情報----------
Augarten Wien/アウガルテン・ウィーン 旗艦店
住所: Spiegelgasse 3 A-1010 Wien/シュピーゲル通り3番、ウィーン1区 (グラーベン沿い)
営業時間: 月~土 10:00 - 18:00
Augarten Salzburg/アウガルテン・ザルツブルク
住所: Alter Markt 11 A-5020 Salzburg/アウターマルクト 11番 5020 ザルツブルク
(老舗カフェ「トマセッリ」の数軒右隣り)
営業時間: 月~金 09:30 - 18:00、土 09:30 - 17:00
(7月のお題"オススメのお土産" その7)
筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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