ウィーンの危険区域、および犯罪

公開日 : 2013年02月14日
最終更新 :

普段は「崖からイノシシが落ちて怪我をしました」といった、のどかな記事が全国紙一面に載ったり、夜間の女性一人歩きでも危険が限りなく低かったりと、昨今物騒な日本よりも格段に安全なイメージのあるウィーン。

ところがこの年末年始にかけて、U6(地下鉄6号線)においてウィーン在住女性が顔を殴られる等の暴力事件が数件発生しています。

この地下鉄6号線は以前より客層が悪く、車内も薄汚れた感が漂っているため、著者もなるべく避けている界隈。ですので、日本からご旅行の皆様は、U6路線沿いや、がらの悪いWestbahnhof(ウィーン西駅)周辺のホテル予約や一人歩きは、避けられた方が無難かも知れません。

また今回の暴行事件とは別に、毎月のように日本人が軽犯罪に巻き込まれるケースが後を絶ちませんので、以下には十分ご注意ください。

頻繁に起こる軽犯罪の例

・ニセモノ警官がなぜか財布の提示を求め、中の現金をかすめ取る

・ホテルやレストランのビュッフェを取りに行った際、席に置いていた鞄を盗まれる

・夜行列車で寝ている隙に、財布をすられる

・昨日の記事にも書いた皇室御用達スイーツ店のデーメルや、観光地のシェーンブルン宮殿内でのスリ(要するに人ごみの中)

その他にも、車内で鞄のあげおろしを手伝うと見せかけてスリを敢行する「親切系」、アイスクリームで服を汚したり、車のタイヤをパンクさせた間にスリを行う「アクシデント・ハプニング系」など犯行の手口は非常にヴァリエーション豊かです。著者などは一度、かのホテルザッハーのカフェ内で、すぐ横に置いていたハンドバッグが忽然と姿を消したこともありました。

対策

悲しいことですが、旅慣れない方は自分の身を守るためにも、「他人を見たら泥棒と思う」くらいの心構えが必要かもしれません。パスポートとお財布は鞄とは別に、洋服の内側に身に付けるのも手ですし、著者は初めて訪れる国や治安の悪い街では、現金やカードは1か所被害に遭ってもバックアップがあるようにと、必ず小分けにしてもちます。(例: 鞄のポケット、洋服の内ポケット、ホテルのセーフティボックス内等)

ウィーンからパリなど、ヨーロッパ内での日帰り旅行に行く程度でしたら、軽装でローカルに紛れて動くことも可能ですが、やはり日本人観光客の服装はそれと一目瞭然!年配のご夫婦ですと、典型的な小さなつばの付いた帽子に、斜めがけバッグに、旅行社のピンバッジ。歩き方や奥ゆかしい態度まで、一目見てカモ(日本人)だと判別できます。服の趣味や態度を変えることは困難ですので、せめて旅行中は鞄を常に握っておく、人込みは避ける、ドイツ語や英語で訳のわからないことを言われたら、毅然とした態度で臨むと良いかと思われます。警察官らしき人に何か言われても、"No!"とはっきり意思表示すること。もしも自分が本当に重犯罪をしでかしてしまったのならば、警察官は手錠を掛けてでも連行しようとするでしょうし、そうでなければ慌てる必要ないと、開き直るくらいで良いかも知れません。

もしも被害に遭ったら

著者も先述の通り、ホテルザッハーでハンドバッグを盗まれたことがありましたが、何と翌日、会社にその鞄が届けられました!会社のIDが鞄に入っていたためです。さすがに現金と、可愛いグッチの小銭入れは抜かれていましたが、クレジットカードその他は無事。警察に言って事情を説明したところ、ウィーンですられた鞄の8割は戻ってくるとのこと。(もちろん現金は抜かれますが)

ですので皆様も被害に遭われたら諦めず、警察に届け出たり、リンク沿いにある日本大使館に相談されると良いかと思われます。

本日は少し暗い話題になってしまいましたが、せっかくのウィーン旅行を愉しい思い出にするためにも、ご自身と持ち物の安全管理はしっかりと行って下さいね!

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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