知られざるオーストリアのケーキ【3】 アイヤーリキュールトルテ
ハプスブルク秘蔵!オーストリアならではのケーキ紹介、第三弾です。
アイヤーリキュールというお酒をこちらの記事で幾度か紹介したことがあるので、覚えている方もいらっしゃることでしょう。
"アイヤー"とはドイツ語で卵の複数形を表すのですが、このアイヤーリキュールはアルコール、卵黄、砂糖(もしくはハチミツ)から作られた濃厚なクリームリキュール。アペリティブとしてそのまま頂くほか、ウィンナーコーヒーに垂らしたり、冬場には温めて玉子酒のように飲まれたり、クリスマスマーケットなどでプンシュ(フルーツカクテル)のバリエーションとして、味付けに用いられるなど、オーストリアでは実に多様な方法で愛飲されています。
そんなアイヤーリキュールをケーキに用いたのがこちら!
シェーンブルン宮殿の外壁にも使用されている"テレジアンイエロー"を彷彿とさせるような、美しい色合いが印象的なケーキです。
このアイヤーリキュールトルテは皇室御用達系から下町の老舗店までと、様々なパティスリーで供されていますが、もっとも有名なのは何といっても皇室御用達店ハイナーで振舞われるもの(上写真左)。独自に"メードルトルテ"と名付けられた同店のアイヤーリキュールトルテは、芳醇なアイヤーリキュールとまろやかなホワイトチョコレートの斬新なコンビネーションからできており、一口いただくと、柔らかな卵色の見た目通り、上質な味わいが口の中に広がるのが特徴です。
筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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