ウィーン郊外のクロイツシュタイン城で、中世にタイムスリップ!

公開日 : 2016年08月27日
最終更新 :

ヨーロッパ旅行といえば、おとぎ話に出て来るようなお城の訪問見学が醍醐味の一つと言っても過言ではありませんよね。

今回はそんなお城好きのために、中世の文化を身近に体験できるような美しい古城を紹介します!

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こちらはKreuzenstein(クロイツェンシュタイン)城と呼ばれる、ウィーンから数キロ北の緑の生い茂る丘の上にそびえるお城。

この地はドナウ川とウィーンの森の交差点からもほど近く、中世には何世紀にもわたってウィーン防衛の要衝となっていました。

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現在見られるクロイツェンシュタイン城は、1874年からヴィルチェック伯爵により建て直されたもの。

このヴィルチェック伯爵は、当時の皇帝フランツ・ヨーゼフ一世の重鎮であったばかりでなく、

北極探検のパトロンや熱心な美術品収集家、博愛主義者といった多様な面を持ち合わせていたことでも知られています。

当初は城跡の上に、家族用チャペルとお墓のみを建設する予定であったのが、計画を進めるうちに彼のコレクター魂に火が付いたのか、やがてはお城を丸ごと建て直し、自らの生涯最大のアートコレクションとする方針に転換していったようです。

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この再築城プロジェクトは完成までの1906年までの間、おおよそ30年にも渡り、その間に伯爵は資材と美術品調達のため、幾度もヨーロッパ中を旅して周ったのだそう。お城のパートごとにハンガリーやイタリアなど、様々な方面から買い集められた建物が継ぎ合わされており、興味深く見学することができます。ちなみに第二次世界大戦の終戦間際、クロイツェンシュタイン城は不幸にも敵の攻撃にさらされることとなり、250以上もの砲火を浴びたのだとか。その痛々しい爪痕は、現在でも城壁や屋根の一部に見て取ることができます。

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内部は相当額をかけて当時の生活様式が忠実に再現されているため、映画撮影に使用されてることも。

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見ているだけで圧倒されるような武器庫!

こちらの武器や鎧コレクションは、個人収集のものとしてはオーストリア最大規模。

この武器庫の他にも、騎士の広間や大公の間、チャペルに狩猟庫にキッチンなど、見どころが満載されているので、ヨーロッパの文化に興味のある方であれば、ワクワクすること間違いなしです。

アクセス

■電車(S-bahn)もしくはバス(Postbus)

ウィーンのプラーターシュテルンターミナル駅から鉄道Sバーンもしくはポストブスに乗り、Leobendorf-Kreuzenstein駅下車、そこから徒歩40分。詳しい時刻等はオーストリアの鉄道oebbのサイト、もしくはPostbusのサイトでご確認を。いずれもfrom欄には"Wien"と、to欄には"Leobendorf-Burg Kreuzenstein Bahnhof"と入れて下さいね。

丘の上まで歩いて上がるため、少々徒歩時間が長くなっています。足元はぜひ歩きやすい靴を!

■車

ウィーンから高速道路A22に乗り、Korneuburg West.で降りる。その後は、Burg Kreuzensteinの看板に従って進む。

公共機関でのアクセスは理想的ではありませんが、一見の価値のある素晴らしいお城ですので、ぜひ訪れてみてくださいね!

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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