海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP > 特派員ブログ > 日本  > 和歌山特派員ブログ > なるほど!ザ・石垣

日本国内/和歌山特派員ブログ 麻巳子

日本国内・和歌山特派員が現地から日本地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2017年6月27日

なるほど!ザ・石垣


メール プリント もっと見る

なるほど!ザ・石垣

和歌山市よりこんばんは。
しばらく和歌山城ネタが続きそうな気配がしている麻巳子です。


和歌山城の石垣は、時代によって違いがあり面白いですよ。


お城を築く場合、石垣の積み方には、


・野面積み(のづらづみ)
・打込み接ぎ(うちこみはぎ)
・切込み接ぎ(きりこみはぎ)


の種類があるそうで、和歌山城ではそのすべての積み方を見ることができるのです。


<桑山時代>
天正13年(1585)
羽柴秀吉(豊臣秀吉)は弟の秀長(ひでなが)に命じて、藤堂高虎(とうどうたかとら)を普請奉行(ふしんぶぎょう)に任じて和歌山城を築城させました。
(※ 秀長の本拠が大和郡山城なので、桑山重晴が城代となっています。)


その時に地元産の緑泥片岩(りょくでいへんがん:通称・青石)を石垣に使用しています。
緑泥片岩は、近世城郭では和歌山城と徳島城にしか使われていないという珍しい石で、緑色の美しい石です。


その石材丁場(せきざいちょうば)は、岡口門の東南に接する地でした。


DSCN7722am.jpg


現在、岡公園となっている場所にある天妃山(てんぴざん)には、この時の採石によって急峻(きゅうしゅん)な岩場となったそうです。
その岩肌の随所に楔(くさび)を打ち込むための


P43200049.JPG


矢穴(やあな)が残っています。


DSCN7719.JPG


「御作事所跡(おさくじしょあと)」の標柱が建っていますが、柵で周辺が囲まれているので今はそばで見ることができなくなっていました。


緑泥片岩は、縦にもろいので、割石(わりいし)を横にして積む、


DSCN7004.JPG


野面積みで、城内で最も古い石垣です。
自然石や荒加工の割石を積んだものなので、荒々しく素朴な石垣です。


DSCN6297.JPG


何ヶ所かに野面積みの石垣を見ることができるのですが、通称・山吹渓(やまぶきだに)の石垣がある道が美しいなと思います。


DSCN6998.JPG


こちらは左右から石を積み、中ほどで交わる「しのぎ角」といわれる技法のようです。
数か所に見られ、これは二の丸近くで撮影したものです。


DSCN6310.JPG


石垣の角石(すみいし)には、井桁(いげた)風に石を組む「算木積み(さんぎづみ)」の技法も見られます。
長方体の長辺と短辺を交互に重ね合わせることで、強度を増しているのだとか。


DSCN4328.JPG


天守閣の乾櫓(いぬいやぐら)の北側の石垣は、


DSCN4325.JPG


経典を納める「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」の台座を転用した隅石、転用石(てんようせき)があります。


<浅野時代>
慶長5年(1600)
浅野幸長(よしなが)が城主になると、大規模な城郭の拡張と改修をしています。


石垣の補強の石は、和歌山市加太(かだ)沖の友ヶ島(ともがしま)や虎島(とらじま)から多く切り出されました。
石種は和泉砂岩(いずみさがん)で、積みやすいように槌(つち)で加工され、


DSCN7697.JPG


「打込み接ぎ」の技法で積まれました。


DSCN7007.JPG


大きな石の間に小石を詰めた積み方です。


<徳川時代>
元和5年(1619)
徳川頼宣(よりのぶ)が入国し、和歌山城をさらに増築、拡張しました。
徳川のころも当初は和泉砂岩を用いた「打込み接ぎ」ですが、後に精密に加工して積んだ「切込み接ぎ」の石垣となり、


DSCN7012.JPG


熊野の花崗斑岩(かこうはんがん)も用いられるようになりました。
石全体を加工した隙間のない石積みです。


DSCN6889.JPG


こちらは松の丸櫓台ですが、長方形の同じような大きさの石が積まれていて、石垣の目地(めじ)が整然と並んでいます。
これを離れてみると箱が並んだように見えるので「箱積み(はこづみ)」と呼ばれるそうです。
このそばには、


DSCN6927.JPG


打込み接ぎと切込み接ぎが見られ、補強された部分が分かります。


DSCN7010.JPG


一中門跡の石垣には、角を五角形や六角形に加工して積んだ「亀甲積み(きっこうづみ)」のような技法が見られるのですが、


DSCN6219.JPG


やや変則的なので、「亀甲崩し(きっこうくずし)」などと呼ばれているようです。


DSCN6222.JPG


このように、桑山時代、浅野時代、徳川時代の石積みが見られ、和歌山城の変遷(へんせん)を知ることができます。
知っていると石垣を見る楽しみ方も違ってきますよ!


<おまけ>


DSCN6996.JPG


天守閣へ登る表坂と虎の像がある間の石垣に防空壕跡があるのですが、


DSCN6997.JPG


石垣が崩れたようなこの場所かしら?

記事の商用利用を希望される際はコチラからお申し込みください。
カテゴリー 見所・観光・定番スポット
2017年6月27日
« 前の記事「なぜ青いポスト?」へ
»次の記事「葛々氷でひんやり♡」 へ
おすすめ記事
    和歌山特派員 新着記事
    県境を飛び越えよう!
    ココジェラート
    こだわり醤油のラーメン店
    野菜スイーツ♡almo
    由利のなれずし
    明恵の焼き鳥♡
    ぶどう狩り体験♡
    今が旬!のぶどう狩りへ

    近畿旅行 旅スケジュール

    旅行者の作る、新着!旅スケジュールをご紹介します。 ■和歌山県の旅行記・口コミ「旅スケ」へ

    日本国内特派員ブログ一覧

    ニセコ・北海道三宅島三重与論島五島列島京都八丈島函館北海道南三陸南三陸・宮城南島原和歌山埼玉大崎上島・広島大阪奈良宮古島富山小笠原山形広島徳島房総・千葉新宿新潟札幌東京松前栃木横浜沖縄沖縄2湘南滋賀神戸神戸・兵庫福井福岡福島種子島能登茨城軽井沢・長野金沢釧路長崎長野青森香川鶴見大島・大分鹿児島

    日本国内にもどる

    • 特派員プロフィール
    • 和歌山特派員

      和歌山特派員
      麻巳子
      生まれも育ちも和歌山県和歌山市の麻巳子(まみこ)です。 和歌山県内を主に夫と車で巡り撮影しています。 県内の市町村は全て巡っていますが、訪れるたびに感動や魅力を発見しています。 そんな素敵な和歌山を紹介させてくださいね。 DISQUS ID @disqus_5nr9x4fAx4

    • リーダーに登録

    地球の歩き方Web特派員募集