全ての人の心に刻んでおきたい風景がある!~ワシントンDCより愛と祈りをこめて。。。

公開日 : 2015年08月25日
最終更新 :

 アメリカ合衆国の東部、アメリカの首都ワシントンDCから、こんにちは!普段はDC周辺からの記事の更新をしていますが、今回も、前回に続き「私の夏休み」と称して、この夏帰国した際に訪れた岩手県遠野市で過ごした際の思い出を綴ります。

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  私が訪問させて頂いたのは、慶雲寺の元ご住職の末裔のS.O.氏のご自宅です。

沙羅双樹.png

 残念ながら、ご多忙のS.O.氏はご不在中でしたが、奥様Yさんにお会いすることができました。とても素敵な佇まいのお庭から、玄関先の沙羅双樹を横切り薔薇のアーチをくぐってお邪魔させて頂いたご邸宅。

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 何と私を待ち構えていたかのように、玄関先には、英語のウェルカム・サインが! 

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 和室や洋室など、お部屋が多くてちょっと迷い込んでしまいそうな空間の、リビングルームに続く廊下の風雅に設えられた和箪笥の前で立ち止まって、思わず溜息をついてしまいました。

箪笥.png

 このお宅には、なんと「研究室」なんていう秘密のお部屋もあるんですね。

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 研究室ですもの、その内外には、日本語の語彙を増やすための「辞典」もなくてはね。

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 さあ!壁一面のコラージュの言葉の数々を全て丸暗記し、これで前日の真夜中に羽田空港に着いたばかりで時差ボケ中の頭もすっきりです。

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 お邪魔している間に、冬季以外は観葉植物で彩られているという薪ストーブを眺めながら、手作りムースとアイスコーヒーをいただきます。早速、ガーデニング、趣味の手芸、お気に入りのハートのブローチのこと、遠野みらい創りカレッジから刊行された単行本「地域社会の未来をひらく 遠野・京都二都をつなぐ物語 (文化とまちづくり叢書) 」へのご寄稿(Yさんは「わたしが書いたのは、ちょっとだけ。他の著名な方々のお書きになったものが主に、私のは、ちょっとだけね。」とご謙遜。)のことなど、沢山のお話を伺いました。

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 Amazon.co.jp.の本書の内容紹介によると、本書は「東日本大震災被災地を支援した岩手県・遠野市と、復興支援活動を実践する富士ゼロックスが、行政・企業組織の枠組みを超え設立した『遠野みらい創りカレッジ』。 2014 年4 月から『交流』『 暮らしと文化』『 産業創造』の3つの基幹プログラムが開講、その参加者は約4,000 人に及ぶ。本書はそのひとつ『暮らしと文化』" 遠野・京都文化資本研究会" の成果をまとめたものである。地域の文化を今に生かす工夫や、地域が主体的に産業や文化を創生する工夫について歴史や伝統を尊重し、さらなる発展に向け市民目線で取り組んだ実践的な事例を示す。(Amazon.co.jp.の『地域社会の未来をひらく 遠野・京都二都をつなぐ物語 (編著者代表:池上惇氏/文化とまちづくり叢書』のページより抜粋。)」とのこと。

 ぜひ、読んでみたい一冊ですね。

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 さて、それでは、趣味の手芸のお話に移りましょう。上のお写真は、ハンドメイドのパールのブローチ。今日お召しになっているキャップもハンドメイドですって。そして下のお写真は、既製品でご愛用のEAST LOOPのハートのブローチの数々。

O様のEAST LOOP.jpg

こちらは、EAST LOOPのニットシュシュ!被災地の方々が手作りしておられるこれらのブローチとシュシュ等の商品の購入は、震災後、被災された方々の暮らしを支えているそうです。

O様のEAST LOOP.jpg

 残念ながら、アメリカではまだ購入できませんが、日本中の人々の愛と祈りの声が、どうか全世界の人々のもとへ届きますように。また、異国にいる私たちの愛と祈りも、日本の皆様のもとへ届き、世界中がひとつの輪となってつながりますように。

窓.png
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 「わらしゃんど」とは言い得たり。 - なるほど、この居心地良いご自宅の玄関先には、爽やかな夏の午後の風の気配がたゆたい、今にも「ただいま~。」と玄関に駆け込んでくる子どもの姿が浮かぶよう。

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 窓の向こうには、O氏のハンドメイドのブランコ。。。♪

ブランコ.png

 お話は尽きませんが、残念ながら、そろそろおいとまの時間です。

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 地域創生への想いを、コミュニティ活動への参加や文化交流に反映させ、被災地の復興支援にご尽力されつつ、誰しもが守り続けて行きたいと願うふるさとの風景を慈しみながら、静かに地域社会に根ざした暮らしを営まれているS様、Y様からは、大変多くのことを学ばせて頂きました。ほんの短い間でしたが、素晴らしい時間を過ごすことができました。S.O.様、Y様、どうもありがとうございました!

 宇宙の中のまるい地球の、海のむこうのそれぞれの居場所で、例えばお国の言葉や文化が違うところにいても、次世代を担う子どもたちが笑顔をたやすことなく暮らすことができるような社会を築いていけるよう、わたし達一人ひとりが心をひとつにして、お互いを思い合い、助け合う時、きっと世界に平和が訪れるのでしょうね。

 今回は、2015年8月のお題「ぼくの夏休み(冬休み)」にちなんで、今月帰国した際に訪問させて頂いたO氏のお宅の、忘れられない風景をお届けしました。

 それでは、皆様、次回までごきげんよう。。。!

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【データ】

編著者代表:池上惇氏/遠野みらい創りカレッジ刊

 こちらに掲載させて頂くお写真2枚は、アメリカへ帰国後、EAST LOOPの担当者の方よりお送り頂いたお写真ですので、どうぞご覧ください。

East Loop (1).jpg
East Loop (2).jpg

EAST LOOP様に問い合わせて、色々とプロジェクトの概要をお伺いしてみたところ、目下、現地で自立してビジネスとして成り立つように移管が進んでおり、「合同会社東北クロッシェ村」が設立されているとのことです。ただ「東北クロッシェ村」=「EAST LOOP」ではなく、東北クロッシェ村の中のひとつの事業として「被災地支援事業EAST LOOP」があります。「東北クロッシェ村」は、東北の方々が 立ち上げたニット製品 を作る会社で、「EAST LOOP」以外の事業では被災者ではない方も活動 をされているそうです。また、「EAST LOOP」の商品自体はすべて被災した方のみが作っており、移管に伴い、生産者個人にではなく、「生産者グループ」に商品本体価格の50%が届く仕組みになっているとのことです。

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筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

【地球の歩き方】では、2013年から、ワシントンDC周辺はじめアメリカ各地の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けしています。

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