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日本国内/山形特派員ブログ 韮澤 成行

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2013年9月 5日

若冲さんが来てくれました


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若冲さんが来てくれました

プライス展 front.jpg 7月から福島県立美術館で東日本大震災復興支援 若冲が来てくれました プライスコレクション 江戸絵画の美と生命」が開かれています(9月23日まで. 一般・大学生800円、高校生以下無料)。江戸時代の日本絵画の、特に伊藤若冲(じゃくちゅう)のコレクターとして名高いアメリカのジョー・プライス氏(07年から京都嵯峨芸術大学の客員教授)のコレクションの展覧会です。

氏のコレクションの日本国内での公開は2006年から翌年にかけて東京、京都、福岡、名古屋で行われた巡回展が最後になる予定でした。しかし氏は2011年に起こった東日本大震災の惨事にひどく心を痛め、再度コレクションを公開することで被災地と被災者を勇気付けようとされました。展覧会はこの3月から、宮城県(仙台市博物館)、岩手県(岩手県立美術館)を巡り、福島県(福島県立美術館)が東北の被災3県の最後の開催地となります。


福島県立美術館図書館.jpg
私も一昨日(3日)、山形新幹線に乗り、片道2時間近くかけて見に行って来ました。着くなり感動したのが美術館の建物(写真の左側. 右は県立図書館)とそのロケーション。広大な敷地に立つ窓のない大きな建物は中世ヨーロッパの城砦のようで、建物のレンガ色と背景の信夫山(しのぶやま)の深緑とのコントラストに見とれてしまいました。同じ思いなのか、来場者の多くが写真を撮っていました。


ほとんどの来場者は若冲の作品が目当てなのでしょうが(私もそうです)、〈若冲展〉ではありません。期間中、作品の入れ替えがありましたが、展示されている作品数は80有余点。若冲のものは約20点です。とは言えやはり若冲は〈大取り〉、最後の「若冲の広場」「生命のパラダイス」などにまとめて展示されています。若冲は言うに及ばず、初めて知った画家のものも含め、作品のすべてが実に素晴らしいものばかりでした(こんなことしか書けません)。


プライス展 back.jpg 当展覧会は特に、東北の、そして日本の未来を担う子供たちのための展覧会でもあります。なるほど!と思いましたが、作品の解説パネルには本来の作品名のほかに〈子ども向けの作品名〉が記されています。たとえば河鍋暁斎の「妓楼酒宴図」は「のめやうたえや、おおさわぎ」、中村芳中の「草花図扇面貼交屏風」は「扇に描いた季節の草花」など作者の命名か他の誰かによるものなのかの元の鯱こ張った名前より、こちらの方が的確で分かりやすく、思わずニンマリしてしまうものもありました。どなたの考案か脱帽です。


当日は平日とは言えかなりの混み具合。午後も半ばだったせいか子供たちもたくさん来ていました。行ったり来たり、人の間を縫うように1時間余りかけて観賞して来ましたが、最後の作品は若冲の「鳥獣花木図屏風」、子ども向け作品名「花も木も動物もみんな生きている」です。
この前が一番の人だかり。8万6千個の桝目からなる絵(桝目描(ますめがき))で、西陣織の下絵にならって描かれたとされ、「絨毯のような質感表現をねらったものとも考えられます」と解説書にありました。今で言うなら8万6千画素の絵画ですね。
この絵を見て思い出したのが裸の大将・山下清のちぎり絵。これも沢山のピクセル(ちぎった色紙)で構成されたもので、若冲も山下もとうの昔にデジタル技術を習得していたのでしょうか?


開期は残すところ18日。まだの方はお急ぎ下さい。若冲の作品をこれほど見られる展覧会はもうないのでしょうか?
プライスさん、もっと見せて下さい。

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カテゴリー イベント・行事・お祭り
2013年9月 5日
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      韮澤 成行
      東京でのサラリーマン生活を終え、好きな京都に移住したのも束の間、思いがけずに今度は山形。都会生活が長かったので田舎暮らしの不便さを感じますが、これが日本に住む人々の平均的なレベルなのかも… 人生もうあくせくする必要はなく、住めば都になるかもしれません。高層ビルのない空は広く、自然が身近にあって食べ物は新鮮でうまい。でも、次はどこへ行きますかね?国外?まさか!

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