歴史を感じさせる内蔵が見所! 横手市増田町の町並みを堪能してみませんか?
こんにちは!秋田特派員のコマタツです。
秋田県南の横手市のさらに南に位置する増田町。ここは「内蔵(うちぐら)の町」としてとても有名なんです。
内蔵とは、家屋の中に作られた土蔵のことであり、倉庫として利用されることもありますが、増田町の内蔵は畳を敷いた「座敷蔵」として知られています。
蔵のなかはその家の住人の生活居住空間であるとともに、冠婚葬祭の際にも使用されることもありました。
ただ、家を外から見ただけでは内蔵を所有しているか分からないため、住人と極めて近い人以外はその家に内蔵があるか誰も知らない、という特殊な状況が形成されたわけです。
今では内蔵所有の多くの家・商店が一般公開を行っていますが、それでもなお数軒のお宅やお店では内蔵を所有していることを公表していない、とも言われています。
こちらは旧石田理吉家。3階立ての木造家屋です。
こちらは佐藤又六家。本業は写真館です。
通りにはたくさんの家屋が立っていますが、もちろん現在も住人の皆さんがいらっしゃいますし、全てのご家庭・商店に内蔵があるわけではありません。
また、内蔵公開を行っているご家庭・商店によって有料 / 無料の別があります。
旧石田理吉家、佐藤又六家は入場料300円で中を見ることができます。
見学する場合には予約が必要なこともありますので、お出かけ前に増田町観光協会HPでチェックをお忘れなく!
この地域は冬が長く、4月中旬ぐらいになってようやく春が来た!と感じることができます。
街中を流れる小川もやっと春の景色に変わりました。
訪問日(4月20日)はちょうど増田町を代表する日本酒の蔵元 日の丸醸造の酒蔵開放イベントが行われていました。
車の運転があるので試飲できませんが、日の丸醸造内にも内蔵がありますのでちょっとのぞいてみます。
これが内蔵です。
幾年もの年月を重ねた重厚さが伝わってきます。当日は酒蔵開放ということもあり、中でミニコンサートが催されていました。
細かな意匠を施した蔵がこの地域がかつて繁栄し、潤っていたことを伝えてくれるようです。
江戸時代から人や物資が行き交い、商人の町として栄えてきた増田町。明治時代に至るまで県南の商業の要衝として発展を遂げましたが、近代以降は鉄道の敷設が行われなかったこともあり、以前の賑わいが失われていきます。
鉄道を引くことに反対したのは町の有力者たちであり、その人たちのせいで町が衰退したと語られる時期もありましたが、今はその人たちの家で代々受け継がれてきた内蔵のおかげで多くの観光客を引き込む時代になりました。
歴史の皮肉を感じるとともに、伝統的な建造物を残し、保全する大切さを教えられた思いです。
なお、この地域は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
古くから商人の町として栄え、今は伝統の内蔵を通してたくさんの観光客に北国の生活を伝えてくれる増田町を是非一度訪れてみませんか。
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